目標は明確に!達成までのプロセスによって期待度もアップ【COA 石井和輝さん】#2
美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!
新星サロンとして注目されている「COA」。前回に引き続き、スタイリストとして活躍しながら、採用担当でCOA ginzaに所属している石井和輝さんにお話を伺います。
第2回目は、書類選考について。目に留まる履歴書のポイントとは? 書類審査を通過するための秘訣などをお聞きします。
お話を伺ったのは…
COA ginza 石井和輝さん
大手サロンに10年勤めたあと、COAに転職。今年で美容師13年目。前髪カットが得意で、悩む人の救世主として評価は高い。
志望動機は明確に。夢や目標があるとなお印象良し!
――必須で提出するものを教えてください。
履歴書と成績証明書のご用意をお願いしています。
――まずは、履歴書について伺います。
履歴書のフォーマットは決まっていますか?
基本的にはお任せしています。学歴と志望動機、学生時代に取り組んだことなどについて書いてあれば、おおむね問題はないです。
――履歴書で特に見ている項目は?
一つ挙げるなら、志望動機でしょうか。COAじゃないとダメな理由を知ることで、その人の目指したいスタイリスト像が分かると思っています。どうなりたいからCOAじゃないとダメという理由が明確に書いてあると判断しやすいポイントです。
また、掲げている目標からCOAが掲げている理念や指標とのマッチ具合もはかれると思っていて。COAでは実現しにくいような夢や目標があると、サポートも難しくなってしまいますし、その人にとっても良い環境ではないと思うんです。
――面接を通過するための履歴書に大事なのは、「明確」さなのですね。
自分のなりたい像があって、そのためにしてきた取り組みが具体的に記載されていると好ましいです。
履歴書を見るだけでは人間性を判断しきれません。明確さを意識して分かりやすく丁寧に書かれた履歴書は、スムーズに面接がしやすく好印象を抱きやすいと感じます。
目標達成のためのプロセスが書かれている履歴書は通過率アップ
――見てきた中で、印象に残っている履歴書についてお聞かせください。
サロンでアルバイトを経験していた学生の方がいたのですが、そのサロンで行っていた業務やお客様への対応などが書かれていて、かなり印象が良かったと記憶しています。その人のできる範囲や経験歴がしっかり記載されていると、入社後のビジョンが浮かびやすいですから。
「カリスマになりたい!」「売上トップを獲得する」等の宣言は、誰でもできてしまいます。理想を言うだけではアピールとして少々弱いと感じます。自分が目指している姿になるために、必要な取り組みを考えて話せることが望ましいですね。
嘘をついても結局はそれが嘘だと分かってしまうことが多く、現時点で自分ができることと経験してきたことを、素直に書いて伝える気持ちが大事だと思います。
――思うだけではなく、そのために努力の道筋が立てられる人が通りやすい、と。
僕は、他の業界も同じだと思っていて。仕事に対する気持ちが強いのは良いことですが、言動だけでは叶いませんよね。強い気持ちがあるからこそ、具体的な指針を持っているはず。履歴書は、スタイリストを目指すために必要な熱意量がはかれる最初の資料だと捉えています。
――では、面接に進みにくい履歴書の特徴は?
好印象のものとは反対で、志望動機や学生時代の取り組みが分かりにくい履歴書。働くビジョンが見えない、軸がブレてしまっているとCOAでは叶えられないと思われてしまうかなと。第三者の手に渡ることを意識して、作成していただけると良いかと思います。
あまりにも敬語を使って話すことが苦手だったり、礼儀に懸念点があると感じた人の履歴書は申し訳ないですが、通過することは難しいと思います。
成績証明書は体力を把握するための資料
――成績証明書が必要な理由は何ですか?
その人の体力を把握するために提出をお願いしています。
サロンワークは、とても忙しく体力勝負です。成績証明書には出欠が記されているので、個人の体力を見るための指標として見ることができると考えています。理由がある遅刻や欠席については説明してもらい、問題ないと判断できればそこまで合否に大きく影響することはありません。
――人によっては、最大のアピールにもなり得る?
もし、スポーツをやっていたなら全面に打ち出してもらえると期待は持てますが、学生の頃は休みがちだった人でも、入社後には慣れていくので、そこまで気負わなくても大丈夫ですよ。