理容師の志望動機の書き方とは?書くべき内容やおすすめの例文、NG例も紹介
理容室で働くためには、まず履歴書を作成し提出しなければなりません。履歴書のなかで重要な項目に「志望動機」があります。
理容師を目指した理由や、その理容室に応募する動機を言語化するのが苦手な方もいらっしゃるでしょう。志望動機は、一次選考の結果を左右することもあり得るので、しっかりと熱意が伝わる内容にしたいものです。
そこで、志望動機を書くときのポイントや理容師の志望動機例文、NG例などを紹介しますので、参考にしてください。
理容師になるのに資格は必要?未経験からなるには
未経験で理容師になることは可能ですが、理容師免許の取得が義務づけられています。理容師法に定められた理容とは、髪の毛のカットや剃髪・顔そりなどで容姿を整えることを指し、これは理容師資格をもった人に限定された行為です。
理容師免許を取得するには、認可を受けた専門学校で規定の期間学び、国家試験を受けて合格しなければなりません。
理容師法の詳しい内容や理容師免許取得の方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
理容師法とはどんな法律? 概要から改正まで詳しく解説します|理容師法施行細則とは
理容師免許ってどうやってとるの?資格を取るまでの流れとおすすめの専門学校についてまとめて紹介
引用元
厚生労働省|理容師法概要
理容師の仕事内容
理容師の働く場所は理容室・バーバーで、おもな業務は髪のカット・パーマ・カラー、そして顔そりなどのシェービングです。近年ではカットやシェービングなど従来のメニューだけに留まらず、新たなサービスで付加価値を提供するバーバーも増えています。
理容室・バーバーで提供されているサービスの内容を確認しましょう。
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ヘアカット
まずはヘアカットです。男性のヘアスタイルには、こまめな手入れを必要とするフェードカットやソフトモヒカンなど、グラデーションを活かした技術力が必要な髪形も多くあります。
また、お客様の髪質や毛量に合わせたカット技術も必要です。ヘアスタイルによっては月に数回通うこともあるため、サブスク(定額制)を取り入れている理容室やバーバーも登場しています。
シェービング
理容室やバーバーのイメージとして、髭剃りを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。カットとセットで提供されたり、単体のメニューとして設定されたりしていることも多いです。
シェービングは理容師にしか認められていないため、女性向けのシェービングメニューを提供している理容室・バーバーもあります。業務範囲が独占的な理容師の資格を活かして、女性専門のシェービングサロンを開業することも可能です。
シャンプー・ヘッドスパ
シャンプー・トリートメントも理容室・バーバーで提供されるメニューです。薄毛や抜け毛の予防に効果的なヘッドスパを提供しているところもあります。
ヘッドスパメニューの一環として、リラクゼーションメニューを取り入れている理容室・バーバーも。頭全体をもみほぐしたり、血行の流れをよくするために首元をあたためたりして、日頃の疲れを癒やしたり、頭皮のリフレッシュで髪の健康を促進したりといった付加価値を提供することもあります。
パーマ・ヘアカラー
パーマ・ヘアカラーもよく利用される施術です。パーマには、アイロンパーマやツイストパーマなどさまざまなバリエーションがあります。ヘアカラーは、白髪染めや白髪ぼかし、ブリーチやメッシュ、インナーカラーなどのオシャレ染めも種類が豊富です。
マッシュヘアの流行もあってか、縮毛矯正を提供している理容室・バーバーもあります。
フェイシャルメニュー
男性がスキンケアをすることも当たり前になりつつある昨今では、フェイシャルメニューも人気です。毛穴洗浄やパック、鼻の脱毛など提供するメニューによって差別化がしやすい部分でしょう。
女性向けのメニューが充実している理容室・バーバーも多くあります。シェービングパックは理容室でしか受けられない施術なので、女性のお客様を呼び込みたいお店では、シェービングとフェイシャルケアを組み合わせたセットメニューで提供されることもあるようです。
理容師の志望動機に盛り込むべき内容とポイント
志望動機とは、理容師になりたいと思ったきっかけやその理容室への入職を希望する理由などです。できるだけ熱意が伝わる内容にするためのポイントを紹介します。
なぜ理容師になりたいのか
まずは理容師を目指したきっかけや動機を簡潔に書きましょう。数ある職業のなかから理容師になりたいと思ったきっかけや、こうなりたいと思う目標が誰しもあるはずです。
自分自身が理容室を利用した経験や、幼いころの思い出など理容師を目指した理由を考えましょう。
その店舗(企業)を志望する理由
数多くある理容室のなかから、その理容室に入職したい理由を説明しましょう。理容室は、なぜその理容室を希望するのかを知りたがっています。
どこの理容室でも当てはまるようなあたりさわりのない内容では、説得力がありません。事前にしっかりリサーチをして、理容室のコンセプトや強みを知り、その内容とからめて盛り込むのがおすすめです。
入職後に貢献できること
ただこのお店に入りたいというのでは、ライバルに負けてしまうかもしれません。仮に入職できた場合、どのようにお店に貢献するつもりであるかをアピールしましょう。
自分の得意なことやアピールポイントをふまえ、理容師としてどんな活躍ができるかを書きます。体力に自信があることや人と話すのが好きなどでもいいでしょう。理容師の仕事に活かせそうな特技や経歴とあわせて書くと、説得力が増します。
入職後の目標や将来への展望
理容師としての目標や働くうえでどうなりたいかといった将来への展望を書きます。理容室の特徴や強みとからめ、熱意が伝わるようにしましょう。
どんな理容師を目指すのかといったビジョンがなければ、熱意が伝わりづらくなってしまいます。やる気や向上心をアピールするためにも、理容師としての目標や展望をつけ加えるのがおすすめです。
理容師の志望動機はこう書く!志望動機例文
理容師を目指したきっかけはさまざまでしょう。その理由と、自分が入りたいと思う理容室の特徴や強みをからめて書くと、より熱意が伝わりやすくなります。
そこで、理容師の志望動機としておすすめの例文を紹介しましょう。
シェービングの技術を磨いてお店で貢献したい
幼いころ、理容室に行く父によく同行していました。そこで髭剃りをする理容師の方を見て憧れ、理容師を目指しました。
カットやカラーなどのメニューも提供する理容室で3年間勤めましたが、シェービングを専門で行う貴店の存在を知り、得意なシェービング技術を活かして働きたいと感じ応募させていただきました。
さらなるシェービング技術の向上や、きめ細かな接客でお客様に喜んでいただけるよう、向上心を忘れず取り組みたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。
憧れだった理容師になるという夢を叶えたい
子どものころから通っていた理容室で、手際よく髪をカットする理容師さんの姿を見て憧れを抱くようになりました。幼いころから理容師ごっこをして遊び、大きくなってからは弟や友人の髪の毛をカットしていました。
理想通りにカットできた嬉しさや喜んでくれる友人の姿を見て、理容師になりたいと強く感じ専門学校へ進学し、勉強してきました。
行き届いたホスピタリティで、ひとりひとりのお客様に丁寧なサービスを提供する貴店で接客や技術を学び、一人前の理容師として一日も早くお店に貢献できるよう努力してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
客として通ううちにここで働きたいと思うようになった
私は理容室で働いていますが、勉強のために以前からこちらのお店を利用させていただいておりました。
客として通ううちに、幅広い年代をターゲットにした「たしかな技術と大人の社交場としてのバーバー」をコンセプトに独自のサービスを展開する貴店に魅力を感じ、是非ここで働きたいと考えるようになりました。
現在勤めている理容室が閉店することもあり、兼ねてより憧れていた貴店でチャレンジしたいと思い応募しました。コンセプトにあわせて努力を重ねてまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。
地域に根付いた理容師として貴店で働きたい
地域で80年以上愛されてきた貴店は地元でも有名で、趣のあるたたずまいはこの町のシンボルともいえます。たしかな技術と親しみのある接客は、私が理容師に憧れ、目指すようになったきっかけでもあり目標です。
専門学校を卒業し、一度は地元を離れ就職しましたが、兼ねてより憧れていた貴店で働くという夢を諦めきれず、このたびチャレンジすることを決意しました。
長い歴史のなかで培われた理容の技術や地域で愛される接客を学び、老舗理容室の名に恥じない理容師としてたゆまぬ努力をしていく所存です。
前職の経験を活かしてお客様に喜んでいただける接客をしたい
子どものころ、近所にあった理容室に入り浸って理容師の方の仕事ぶりや地域の方との関わりを見てきました。いつしか理容師になることを夢見るようになっていましたが、専門学校に行くお金を工面できずに高校卒業後は、地元の企業に就職しました。
しかし理容師になるという夢を諦めきれず、働きながら夜間の専門学校に通い、このたび理容師免許を取得することができました。
前職では商品の販売をするのがメインの仕事でした。前職で培ったお客様のニーズをくみ取る接客スキルを活かして、理容師としてお客様のために技術を磨いていきたいと思います。
祖父の代から家族で営む姿を見て育ったから
私の実家は祖父の代から理容室を家族で営んでおり、両親も理容師です。毎日理容室で働く祖父や両親を見てきました。祖父の代から親子で通ってくださるお客様もおり、古くからある老舗の理容室として地元で愛されていることを誇りに思っています。
貴店は現在3代目という老舗の理容室で、私の実家と同じように地元で多くの人に愛されていると感じます。祖父や両親と同じように、地域に根差してお客様から愛されるこちらの理容室で、私も一緒に働きたいと思い応募しました。実家は兄が継ぐことが決まっていますので、こちらの理容室で多くのことを学び、技術や接客術を磨いていきたいと思っています。
施術を通して人に喜んでもらいたい
中学生のころは野球をしていたこともあり、ずっと坊主でした。高校で自由になったものの、髪を伸ばしてもどういう髪形にすればいいのか迷っていましたが、理容室で相談したところガラリとイメージが変わるようなスタイリングを提案してくださいました。
それからは周りから性格が明るくなったと言われるほどに気分がかわり、人生が開けたように感じました。そのことをきっかけに理容師になることを決意し、高校卒業後に専門学校に進学しました。
あのときの理容師のように、自分も人に喜んでもらえる技術を磨きたいと思っています。実はその理容師というのが貴店に在籍している方です。理容師としてのマインドや技術を学ばせていただきながら一緒に働けたらと思い、応募しました。
理容師の志望動機のNG例とは
志望動機としてふさわしくない、あるいは理容室に失礼なことを知らずに書いてしまうこともあるかもしれません。志望動機としてありがちですが、書かないほうがいい内容をチェックしておきましょう。
福利厚生など待遇のよさを全面にだす
その理容室を選んだ理由が、充実した福利厚生など待遇のよさだった場合、あまりそれを全面にだすのは避けるのが無難です。
<例>
「貴店の週休2日制や長期休暇取得可能という部分に惹かれて応募しました。プライベートを優先したいので、しっかり休みがとれる貴店への入社を希望します。」
理容室の魅力として書くのは問題ありませんが、待遇がいいからという理由では、ほかにもっと待遇がいい理容室があれば、あっさり転職してしまうのではないかと思われても仕方ありません。
「社会貢献したい」など漠然とした理由
社会に貢献したい、というのはアピールになると思いがちですが志望動機としてはふさわしくありません。
<例>
「以前から人々に貢献できる仕事に就きたいと考えていました。理容師の技術を通して、人の役に立ち、感謝される人間になりたいです。」
志望動機として漠然としすぎており、その理容室で働くビジョンがまったく見えない内容にならないよう、そのお店でなければならない理由を考えてみましょう。
理容室での経験を踏み台にすると暗示する
入職しても、数年で辞めるとほのめかすような目標を語るのもおすすめできません。
<例>
「学生のころから自分のお店をもつのが夢でした。貴店で経験を積んで、いずれは独立開業をするのが目標です。」
理容室は長く働いてくれる人材を採用したがっていることを忘れてはいけません。「世界に羽ばたきたい」など、自己実現の足がかりにするような言い方は避けるようにしましょう。
理容師に向いている人の特徴とは
改めて理容師の仕事にとって重要なことや、向いている資質について整理してみましょう。志望動機を書く際に、自分のアピールできるポイントに気づくことができるかもしれません。
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他人とコミュニケーションをとるのが苦にならない
理容師は接客業なので、人とのコミュニケーションが苦にならない、人と話すのが好き・得意という人は、理容師に向いています。
初めて会った人とも円滑にコミュニケーションがとれる、気おくれすることなくスムーズに会話ができるなどは、充分にアピールポイントになるでしょう。
体力と粘り強さがある
理容師は体力勝負な一面があります。特にアシスタント時代は、早く一人前の理容師になるために開店前や閉店後に練習をしなければならないため、必然的に勤務時間が長くなってしまうでしょう。
部活で培った体力や粘り強い性格など、働くうえで必要な資質があれば志望動機に盛り込んで、しっかりアピールしましょう。
向上心がある
理容師の技術に到達点はないといえるでしょう。カット技術やパーマ・カラーなどの手法は、時代とともに移り変わることも考えられます。向上心や探究心は、理容師として欠かせない資質です。
最初から完璧な技術を身につけている人はいません。理容師としての技術を磨くことへの意欲や、熱心に勉強を続ける意思をアピールして、熱意を伝えましょう。
志望するお店の情報を把握してオリジナリティのある志望動機を作成しよう
志望動機は経歴などとともに、理容室が採用を決める際の大きなチェックポイントです。自分の思いや漠然とした理想だけを書くのではなく、理容室の情報をしっかり調べて、自分のもつエピソードとからめると、説得力のある志望動機になります。
理容室の強みやコンセプトは、ホームページやSNSを見たり、職場見学で聞いたりして事前に確認しておきましょう。
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