TikTokフォロワー数1万人超え。毎日投稿とブランディングでファンを作る「REDEAL SHIBUYA」りねさん
2020年に美容師の中村雄樹さんが大宮で開業した「REDEAL」。2023年には渋谷に大型店舗をオープンし、次々と売上100万円を超える美容師を生み出しています。そんな「REDEAL」に2023年、新卒採用で入社したのがりねさんです。
前編ではなぜりねさんが、「REDEAL」に入社したのか、また入社後どのように技術を覚えていったのかを伺いました。
後編ではTikTokフォロワー数が1.4万人を超えているというりねさんに、どのようにしてSNS運用を行ってきたかを伺います。フォロワーはファンになり、りねさんがとくに呼びかけたりしなくても毎日のようにカラーモデルとして来店してくれているそうです。SNS運用に大切なのは初期の毎日投稿と、美容師としてのブランディングを決めることだとりねさんはいいます。
今回、お話を伺ったのは…
りねさん
「REDEAL SHIBUYA」アシスタント
美容専門学校卒業後の2023年4月、大宮の「REDEAL」に入社。2023年9月より、ニューオープンした「REDEAL SHIBUYA」に異動。入社後すぐに始めたTikTokは3ヶ月で1万人フォロワーを超え、現在は約1.4万人。全頭ブリーチやデザインカラーを得意とする。
TikTokに取り憑かれた半年間。毎日投稿でファンを増やす
――TikTokのフォロワー数が現在1.4万人を超えているということですが、いつから力を入れ始めたのですか?
入社してから1か月くらい経ったときに、先輩に「これから美容師として活躍するためにアシスタントでもできることは何ですか?」と聞いたら「知名度をあげることだったら、今からでもできるよ」といわれて、そこからTikTokに力を入れるようになりました。「REDEAL」ではスタイリストになる条件のひとつに「SNSのバズ」があるほど、発信力は必須なので、ここでがんばっておこうという気持ちもありました。
――SNSの媒体はインスタではなくて、TikTokなんですね。
そうですね。TikTokの方がフォローされていなくてもオススメにのるというメリットがあり、インスタと比べてもフォロワーが伸びやすいと先輩に教えてもらったんです。
――まず、どんなことに取り組みましたか?
これも先輩から「最初は自撮りで、自分の顔が入っている動画であれば内容はなんでもいいから、とにかく毎日投稿をしたほうがいいよ」とアドバイスをもらいました。なので、そのときに流行っているダンス動画を撮ったりして投稿をしていました。入社当初はカラーもできず、美容関係の投稿をすることは難しいので、それで頻度が落ちてしまうようであれば、まずは毎日投稿を優先すべきだといわれたんです。
たまに「実は美容師です」と美容師の内容を出したり、インスタのアカウント自体は作っていたのでインスタライブでTikTokを見てもらえるように呼びかけたりしながら投稿を続けました。中村の動画に出させてもらったり、少しバズったこともあり3ヶ月でフォロワーが1万人になりました。
――投稿する時間は決めていましたか?
TikTokを載せるのは夜の10時と決めていました。理由としては夜の6時くらいに投稿するクリエイターの方が多いので、時間が被るとまぎれてしまうと思ったからです。インスタライブはとくに時間は決めず、手が空いているときに配信していました。
撮影自体は、営業時間後や休憩時間で行っていました。まとめて撮るときもあれば、ストックがなくなりそうだと気付いて、急遽撮ったり。半年間毎日投稿をやっていたときはTikTokに取り憑かれていましたね(笑)。
その後は少し投稿頻度を落としてもフォロワーの方が見てくれるようになったので、去年の10月あたりから美容関係の投稿に切り替えています。
――フォロワーが増えてどんな変化がありましたか?
ただSNSの投稿を見てくださる方だけでなく、カラーモデルとして来店してくださるファンの方が増えました。フォロワー数が1万人を超えたあたりから、とくにこちらから呼びかけなくても毎日予約が入るようになったんです。
とてもありがたいことなのですが、逆にお客さまが来すぎてしまってカリキュラムが進まなくなってしまったり、営業後に毎日のようにブリーチカラーをしていて終電を逃し、体調を崩してしまったこともあって。今は週に1日はモデルさんを呼ばない日を作っています。ただ毎日のようにカラーを担当させていただくことで、技術力はかなり身についたと思います。
自分をどう作り、どう見せるか。ブランディングの重要性
――りねさんにとって新人時代の学びとはどんなものでしたか?
さきほどのSNSの話とつながるのですが、自分をどう作るか、どう見せていくか、ブランディングの大切さを知った時期だったと思います。それと同時にブランディングをどうするか、とても悩んだ時期でもありました。
――どんな点に悩まれたのですか?
私は先輩からのアドバイスで全頭ブリーチに力を入れるようにしたのですが、それをSNSでどう表現するか、自分をどう印象づけていくかを探すのに時間がかかったと思います。ブランディングはなんでもいいわけではなくて、自分のイメージにあっているものでないとだめで、その点には苦労をしました。
――りねさんはどのように探されたんですか?
先輩から今後どうしていきたいのと聞かれることが多いので、そのなかである程度考え、SNSなどでいろんな美容師さんの投稿を見ながら具体的にイメージしていきました。今はデザインカラーに行き着いて、自分の髪型もデザインカラーすることで、SNS上でより自分を印象づけられるようになったと思います。
学生時代からでも知名度アップには取り組める
――美容師の仕事の魅力はどんなところだと思いますか?
美容師は対面でお客さまを喜ばせることができる仕事だと思っています。やっぱり喜んでもらえることって、とてもうれしいと思うんです。しかもそのお客さまの喜びを目の前で見ることができるので、とてもいい仕事だと思っています。
あとは見た目を変えることで、1人ひとりのお客さまの人生や未来さえも変えられる仕事なのかなと思っています。少し大げさだと思うかもしれませんが、それくらい美容の力を信じて毎日仕事に向き合っています。
――最後に美容師を目指している方にアドバイスをお願いします。
美容師を目指すなら、学生のうちからSNSに力を入れて、知名度を上げておくといいと思います。美容系の投稿ができないとしても、毎日投稿しておくことである程度の知名度をあげることができると思うんです。その知名度があれば、美容師になってからも集客がしやすくなりますし、大きく差がついてくると思います。
あとは毎日投稿を続けることで、発信を習慣化、当たり前化することもできます。この習慣があるかどうかも美容師にとっては大切な要素です。私は発信力の強化をもっと早くから取り組んでおけばよかったと後悔しているので、美容師に興味がある人は学生のうちから取り組むことをおすすめします。
りねさんが新人でも毎日カラーモデルを呼べる、3つの理由
1.TikTokで毎日投稿を続け、知名度をあげた
2.自分のイメージにあったわかりやすいブランディングで行った
3.美容師の仕事のやりがいを感じながら、日々技術を磨いている
新人時代のSNS運用の大切さを感じた取材となりました。毎日投稿、発信の習慣化など、美容師にとっては大切な要素だそうなので、これから美容師を目指す人もぜひ参考にしてみてくださいね。