順調なステップアップに必要なのは、なりたい自分像をしっかり持つこと「ジェイエステティック」松木さん
創業から46年を迎え、全国に約100店舗を展開する「ジェイエステティック」。渋谷駅前店に2019年1月に入社し、5年目を迎えるのが松木さんです。前編では、別の業界から転職したという松木さんが、エステティシャンになった経緯や、どのように技術を身につけたかを伺いました。
後編では入社から1年半ほどという短期間で副主任となった松木さんが、どのようなことを心がけてきたかを伺います。憧れの先輩のようになりたいという強い気持ちを持ち、仕事にのぞんでいたという松木さん。売上をあげることを意識するのではなく、お客さまがきれいになることに意識を向けていた結果、自然と結果がついてきたそうです。
今回、お話を伺ったのは…
松木さん
「ジェイエステティック渋谷駅前店」主任
アパレル勤務などを経て、2019年1月に「ジェイエステティック渋谷駅前店」に入社。入社から1年半ほどで副主任、4年で主任に昇格。お客さまやスタッフから信頼を集め、店舗を牽引する存在として活躍中。
憧れの先輩の背中を追い、1年半でキャリアアップ
――入社から1年半ほどで副主任になったとのことですが、仕事内容にはどのような変化がありましたか?
それまではお客さまの対応をするだけだったのが、スタッフと上司をつなぐ役割や、サロン全体を見る仕事も増えていきました。
――1年半で役職につくのは、ほかのスタッフさんより早いほうではないですか?
そうですね。割と順調にステップアップすることができたと思います。自分のなかで、なりたい理想像がきちんとあったので、そこに向かってがんばろうという気持ちを常に持ち続けられたのかもしれません。
――なりたい理想像とは?
私とペアを組んでくれていたトレーナーの先輩のようになりたいという思いが、強くありました。その先輩はお客さまにとても愛されていて、私の憧れだったんです。その先輩が産休に入るタイミングで、「先輩が産休から復帰するまでに先輩のような副主任になります」と宣言したことも、がんばる気持ちを維持できた理由のひとつだったと思います。
――副主任になるには、どのようなステップがあるのですか?
お客さまの契約数や売上金額のラインが決まっていて、それが何ヶ月か達成するとランクアップできるという形でした。ただ副主任になりたいから、契約をとろう、売上をあげよう、という意識を持つのではなく、お客さまをきれいにしてさしあげるということに集中した結果、副主任になれる実績をあげられたと思っています。私は契約数や売上金額というのは、お客さまがきれいになった分、結果としてついてくるものではないかと考えていますね。
月に100人担当しても、会話内容は忘れない
――なるほど。提案から契約につながるにはお客さまとの関係性も大事だと思いますが、心がけていたことはありますか?
技術面での効果はもちろん、お客さまと接するなかで、悩みに対してどれくらいアドバイスができるか、楽しい会話ができるかはずっと心がけてきました。「ジェイエステティック」ではできるだけ担当制をとっており、同じお客さまをずっと担当することができるので、以前お話した会話や悩みをきちんと覚えておくことも意識していましたね。次回来店された際にもそのお話をすることによって、だんだんと信頼関係が築けていくのではないかと思っています。
――会話の内容を覚えておくために、メモをとったりしているのですか?
一応、パソコンにお客さまの情報を入力していますが、その情報を確認しなくてもお顔を見れば大体の情報が思い出せます。1ヶ月に大体100人くらいのお客さまを担当させていただくのですが、1人ひとりのお客さまとしっかり向き合える環境があるから、そんなことが可能になっているのかもしれません。
一度も途切れることがない、仕事の楽しさと職場への感謝の気持ち
――お話伺っていると仕事に対してポジティブな言葉ばかり出てきているような気がするのですが、仕事が辛いと思ったことはないですか?
それが一度もないんです。周りの友達に話したりすると「嘘でしょ」と言われるのですが(笑)、入社してからずっと仕事が楽しい気持ちが途切れたことはなくて。エステというと女性ばかりの職場なので、入社前は人間関係での悩みは何かしらあるだろうと思っていたのですが、一緒に働いているスタッフもみんな裏表がないですし、嫌な空気がまったくない職場で、一度も人間関係の悩みを経験したことがありません。マネージャー陣など上層部の人も、社長も、スタッフをとても大事にしてくれるので、感謝しかないです。
――素晴らしいですね。新人時代の松木さんと今の松木さんを比べてみて、どのような変化があったと感じていらっしゃいますか?
すごくポジティブになったと思います。私は元々はネガティブな人間でしたし、実は入社した当初は、余裕がなくなるとネガティブな発言が職場でも出てしまうこともありました。自分が徐々に変わることができたのは、会社が価値観を勉強する場を用意してくれているからです。「ジェイエステティック」では、ストレスなく仕事ができる環境作りのために、月に1回の会議の際に、かならず価値観の勉強をする場があります。
――価値観の勉強とは、具体的にはどんな内容なのですか?
仕事はだれかのためにするものという大前提や、「だれかに頼るのではなくまず自分からやってみよう」、「相手を変えることはできないからまずは自分が変わってみよう」など心の持ち方を教えてくれる場です。私は4年くらいかかったと思いますが、価値観ががらっと変わりましたし、性格的にも明るくなったと思います。会議は毎月あるので、常に初心に戻り、仕事において何が大切なのかを再認識する場にもなっていますね。
心の持ち方まで変えてくれた会社と、周りのスタッフには感謝しかないですし、本当に入社してよかったという気持ちです。正直、ここに入社する前は途方に暮れていました。22歳で、アルバイト生活で、このままで大丈夫なのかなという不安が常にあって。でも入社して自分も変われましたし、お客さまをきれいにしてさしあげられるというやりがいのある仕事に出合えて、本当にうれしいです。
――最後にこれから美容業界に入ってくる方にアドバイスをお願いします。
美容の仕事はお客さまをきれいにして自分もきれいになれるやりがいのある仕事だと思うので、少しでも美容の仕事をやってみたい気持ちがあったら、勇気を出して一歩を踏み出してほしいなと思います。自分が楽しいと思える、やりたい仕事に就けることは人生が変わるくらい大きいことだと思うので、ぜひ挑戦してみてください。
松木さんが新人時代に順調にキャリアアップした3つの理由
1.なりたい自分像を、明確にした
2.売上を意識するのではなく、お客さまをきれいにすることに集中した
3.会社やスタッフに常に感謝の気持ちをもって、仕事にのぞんだ
取材でお店に入った瞬間、スタッフのみなさんが一点の曇りのない笑顔で出迎えてくれたことに驚きましたが、松木さんのお話を聞いてその謎がとけました。また松木さんのお話から美容の仕事の楽しさをひしひしと感じました。エステティシャンに興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。