ブリーチカラーに苦戦。乗り越えられたのは、毎日終電まで付き合ってくれた先輩のおかげ「ORIKA」SHIHOさん
高い技術力とホスピタリティ、お城のような空間を備え、唯一無二の存在感を放つブランドサロン「ORIKA」。2021年5月のオープン以来、着実にファンを増やし続け、現在は13名のスタッフが所属するサロンとなっています。
そんな「ORIKA」に2023年に新卒入社し、1年半ほどでスタイリストデビューを果たしたのが、SHIHOさんです。
前編ではSHIHOさんが美容師になろうと思ったきっかけや、入社当時にぶつかった困難について伺います。
自分に会いに来てくれるお客様のいる美容師になりたいと、スタッフそれぞれがインスタ集客に力を入れている「ORIKA」に入社したSHIHOさん。
入社後は、ブリーチカラーの施術に苦戦したそうですが、何度もモデルの施術に入り、先輩からフィードバックを受けることで、徐々に技術を身につけることができたといいます。
今回、お話を伺ったのは…
「ORIKA」/スタイリスト
SHIHOさん
高津理容美容専門学校美容科卒業の2023年4月、新卒採用で「ORIKA」に入社。透明感あるカラーと韓国スタイルで人気を集め、入社から1年半ほどでスタイリストデビューを果たす。また女性の顔剃りやうなじ剃りの需要にも注目し、理容師免許も取得している。
自分に会いにきてくれるお客様を増やせるように。インスタ強化サロンに入社

取材に応じてくれたSHIHOさん
――美容師になろうと思った理由を教えてください。
小さいころ、自分で髪を結んだりするようになったときに、周りの人から「SHIHOは、上手だね。将来は美容師になるのかな」と言ってもらえることが多々ありました。その言葉を聞いてから、自分でも美容師が向いているのではと思うようになったんです。ファッションへの興味も強かったため、美容師を目指すようになり、高校卒業後は美容専門学校に進みました。
――専門学校卒業後、就職先として「ORIKA」を選んだ理由は?
自分が働く姿が想像できたというのが大きかったと思います。私は元からお客として「ORIKA」に通っていたため、サロンの雰囲気がいいことや代表であるKAORIさんのことも知っていました。そこで美容師をしている自分の姿が思い浮かんだんです。そして私のことを知っている人がいる環境に入っていくほうが、仕事を覚えるのも、職場になじむのもスムーズなのではないかとも考ました。
また「ORIKA」は、スタッフそれぞれがインスタを使って集客に力を入れているのも魅力でした。私はフリーのお客様を担当するのではなく、自分に会いたいと思ってくださるお客様を増やしていきたい思いがあったんです。
お店の力や名前で集客するよりも、個人のインスタを強化して集客したいという思いがあったので、ここでなら自分がやりたいことができる、自分の力を伸ばせそうだと思いました。
頭の揺れまで気にする、こだわりの接客

SHIHOさんが入社した「ORIKA」。入社したばかりのころは、お客様の細かな部分にまで気を配る姿勢に驚かされたという
――入社後はどんなことを感じましたか?
お客として通っていた経験があるからこそ、技術面、接客面のどちらでもこんなところまで気を遣っていたんだと驚いた点が多々ありました。たとえば、ドライヤーをかけるときに普通に乾かしていると、お客様の頭がグラグラ揺れてしまうことがあるんですよね。それを「頭が揺れるとお客様が疲れるから、気をつけて」と言われたことがあったんです。
ドライヤーをかけるときは、ドライヤーを持っていない方の手で髪の毛をかきわけると思います。そのときの手の動かし方によって頭の揺れを防ぐことができると教えてもらったんです。自分ではあまり意識したことはなかったのですが、確かにほかのサロンに行くと、ドライヤーのときに頭が揺れることがあるんですね。「ORIKA」ではサービスが徹底されていることを改めて感じました。
――質の高いサービスを提供するのは大変なことだと思いますが、その点はどう捉えていましたか?
お客様からの口コミでも、「ORIKAは接客のレベルが高い」と書いていただけることが多く、カットやカラーのモデルさんからも「モデルとしてきたのに、いい接客を受けられた」と喜んでいただけることが多々ありました。
お客様にとって質の高い接客はプラスのポイントであり、「ORIKA」の売りのひとつだと捉えていたので、自分もそのサービススキルを身につけられるよう、必死で取り組んでいました。
――技術面ではどんな点にこだわっているのでしょうか?
「ORIKA」ではブリーチのお客様が多く、ブリーチの技術にもこだわっています。「ORIKA」では、一回のブリーチだけを考えているのではなくて、次回の来店時に髪の毛がどういう状態になっているかを見越して、ムラにならないようにブリーチをしています。これもほかのサロンにはあまりないことだと思いますし、かなり勉強になりました。
苦手意識のあったブリーチ技術。練習に付き合ってくれる先輩と共に乗り越える

新人時代はとくにブリーチ技術について悩むことが多かったというSHIHOさん
――新人時代にぶつかった壁は?
ブリーチがあまりうまくできなかったことです。私は寒色系のカラーはすごく好きで得意としていたのですが、ブリーチはどう設定をするか、薬剤に何を使うかなどを考えるのが苦手で、なかなかうまくなることができませんでした。
――それはどのように乗り越えましたか?
「ORIKA」はブリーチを得意とするサロンなので、ブリーチ技術を求めて来店するお客様も多く、この壁は避けては通れないと思ったので、絶対に克服するという覚悟を決めました。そしてカラーモデルさんを多く集めて何度も施術に入り、その都度先輩たちからフィードバックをもらうようにしたんです。そうすることで、段々と技術が身についてきたと思います。
1年目のときはとくに、先輩が毎日のように終電まで残って、私の練習を見てくれたんです。今から考えると、営業終了後に毎日残ることはとても大変なことだと思うのですが、嫌な顔ひとつせずに付き合ってくれました。
――なかなかできることではありませんね。
はい、そう思います。ブリーチ技術の難しさを感じることは多々ありましたが、とにかくうまくなって先輩に感謝の思いを伝えたい気持ちが大きかったので、なんとかやり遂げることができました。また、ブリーチの技術チェックに合格しないとスタイリストにはなれないので、やるしかない!という強い思いで取り組んでいましたね。
SHIHOさんの新人時代を支えた3つの心得
1.お客様が会いにきてくれる美容師になるという目標を明確にした
2.質の高いサービスを提供することで、お客様が喜んでくれるという意識を持った
3.技術的な壁にぶつかっても、支えてくれる人への感謝の気持ちで乗り越えた
後編ではなぜSHIHOさんが、約1年半という短期間でスタイリストデビューができたかを掘り下げます。サロンの方針で、営業時間内にもモデルを呼ぶことができたため、デビューまでの期間を短縮することができたというSHIHOさん。
そのチャンスを最大限に活かすため、インスタに毎日投稿を続け、モデル集客に力を入れていたそうです。
後編もお楽しみに!