心と体を癒す木のぬくもりが人気!【サロンの新スタイル・木の家具 #1】
ある程度の時間をサロンで過ごすお客さまは、その貴重な時間の中に居心地のよい癒しを求めていらっしゃいます。
そこでいま注目されているのが、ウッディな感覚のサロンインテリアです。
本物のウッディなインテリアには何とも言えないぬくもりを感じます。会話はもちろんですが、サロンが落ち着く空間であればこそ、お客様の満足度をアップさせることも可能なのです。
木の家具の魅力について、神奈川県横浜市青葉台にある家具屋さん、家具に宿る“心”を伝える『ウッディハート』の木村浩之さんにお話を伺いました。
本物の木の家具と出会って欲しい
「伝統の技を受け継ぐ職人が一心に手作りする家具。そこには木のぬくもりが宿り、凛とした美しさがあります。長い間培われた伝統の技は不変の機能をも持ち合わせていますから、そんな本物の木の家具と出会っていただきたいですね」と、無垢材の家具を中心に扱う『ウッディハート』の木村さんは言います。
本物の木の家具には、人の心を、そして体を、癒す不思議な力があります。しっとりとした滑らかな手触りと優れた機能性は、職人と木との対話から生まれてくるそうです。
本当に木のことを考えている家具職人たちは、伝統の技法を継承しながら森林の循環にも配慮して100年以上使える家具を目指して作られているそうです。
本物の木の家具が、どこか懐かしいぬくもりを感じさせてくれるのは、樹齢200年以上という木の生命のぬくもりと職人の手のぬくもりが合わさっているからなのです。
「職人の作った家具は、デザイナーがプロデュースした家具のように名前が出ることはありません。しかし、職人は受け継がれた伝統の技とそれを作る喜びを熟知しているので、作ることへの熱意が何にも勝っているんです。機能性を突き詰めると、自然とシンプルな美しいものになります。これこそが職人が培った伝承の技なんです。そんな家具に一度触れてみたり座ってみたりしてください。きっと、その包容力の大きさを感じていただけると思います」と木村さん。
素材についての知識を持つことが大事
素材の知識を持つことで、家具に対する考えが味わい深いものに変わっていくのではと、木村さんは言います。
家具に使用する材としては、無垢材と突板(化粧合板)の二つに大きく分かれます。
無垢材は天然木をそのまま切り出したもので、木本来の表情があり、同じものはまったくありません。また、心地よい肌触りが魅力で、お手入れすることで味わい深い表情が出てくるのが魅力です。主にテーブルの天板やイスに使用されます。リペアできる一生ものの材です。短所は強度にばらつきがありますが、それは味わいと言えるでしょう。
突板(つきいた)(化粧合板)というのは、無垢材を薄くスライスしたものを指します。それをベニヤに貼ったものです。主にチェストやタンスなど、天板の側面部分に使用されます。どうしても無垢材は高価なものになるので、突板で楽しむのもいいと思います。
よくプリント合板と聞くことがあると思いますが、これは紙に木目を印刷したものをベニヤに貼ったものです。プリント合板は表面が紙ですので2~3年で劣化してきますから、長く使用したい場合は突板を使用したものを選ぶといいですね」とのこと。
「体に触れるテーブルやイスを選ぶときの最大のポイントは、無垢材か突板を選び、人体や環境に悪影響を与える化学物質や塗料などを使っていないものを選ぶことをおすすめします。塗装には植物性の天然のオイルやワックスを使用しているものがいいですね。木の種類としては、木目がしまっていて硬いナラをはじめ、タモやウオルナット、アッシュなどをおすすめしています」と木村さん。
森を散策しながら樹木に触れると自然とリラックスでき落ち着きますよね。自然から生まれた木には人を癒す力があります。働く人たちを癒してくれることはもちろんですが、訪れるお客様にとっても、きっとそこは癒しの空間になるはず。
パソコンやコピー機とは切っても切れない時代ですから、サロンのイメージチェンジなどを考えているなら、木の家具の力を借りて、癒しの空間を実現してみてはいかがでしょう。
一生大切にしたくなる家具ってどんな家具?
最近は、家族の集まるダイニングテーブルを新しくしたいというお客様が増えているそうです。ダイニングテーブルは、家の中で一番大切な存在となっているのです。
「ダイニングテーブルとイスこそ一生ものを選んでいただきたいです。天板が一枚板か、何枚かの板を横につなぎ合わせた手法のものがおすすめです。それは、後にリペアできるからです。飽きてしまったり、ライフスタイルが変わってしまったりした時に、サイズを変えて作り変えることができますからね。木の板を重ねた状態で加工してある天板の場合は、リペアできないものもあるので気をつけましょう」と木村さん。
新たにダイニングテーブルを買われる方で、いままで使っていたテーブルが無垢材の場合は、ほとんどの方がリビングテーブルにしたり、座卓やフロアーテーブルにして再利用されるそうです。それは、木のダイニングテーブルには、家族の歴史がしっかりと刻みこまれているからなんです。
サロンやショップなどを展開される場合も、お客様と向き合う場合には、体に触れるテーブルとイスは木での提案をされている木村さん。「本物の木のテーブルやイスに座ると不思議とほっとして自然体になれるんです」とおっしゃいます。#2では、椅子の大切さについてアドバイスしていただいましたので、お楽しみに。
取材・文/ORCA
写真/ORCA・WOODY HEART
Profile
ウッディハートの店内は、家具のスタイルごとにコーナーを分け、お店全体を回遊できる設計になっているので、いろんなスタイルの家具が見ることができます。高級家具屋さんというイメージですが、木村さんの優しい笑顔と木の家具に癒されます。ぜひ一度訪れてみてください。
Company
無垢材の本格志向の家具を扱う専門店
WOODY HEART「ウッディハート」
〒227-0061
神奈川県横浜市青葉区桜台30-6
045-986-0211
http://www.w-heart.co.jp/
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