自分のお店を持ちたい!美容師の夢、独立を実現するための基本のいろは

美容師の活躍の場は、スタッフの一員として働く美容院、テレビや雑誌などのマスコミの現場、モデルのヘアメイクを行うファッションショー、美容院に通うことができない人向けの出張による病院施設や個人宅など、幅広くあります。しかし、美容師となり手に職をつけたならば、いつかは独立して自分のお店を持ちたいという夢を持っている美容師も少なくないのではないでしょうか。

そこで、美容師として独立するために、必要な美容院開業のための基本となる知識や情報についてご紹介します。

早く独立したい!実際にみんなは何歳くらいで独立しているの?

雇用された職場で美容師として一から経験を積み、知識や技術を十分に身に付けることができたと感じたら、独立して自分のお店を持ちたいと考え始める人も少なくないことでしょう。しかし、雇われ美容師として働いているなかで、いざ独立しようとすると自分に独立することはできるのか、今が独立に適した時期であるのかという迷いが出てくる人もいるかもしれません。

実際に、美容院で雇用されて働いている美容師は、20代から30代前半の若い年代が多く見られます。この傾向にも見られるように、独立に良いと考えられている年齢は30歳が目安となっているようです。美容師になるためには、国家試験を受験するために美容専門の養成施設を修了しなければいけません。このため、実際に美容院で働きだす年齢は養成施設の卒業後となり、30歳前後は勤務経験が10年くらいとなる年齢なのです。アシスタントとして経験を積み始め、10年ほどの現場実績を積めば独立のスタートを切ることができると考えられているのです。また、独立をするためにはさまざまな準備を自身で行わなければいけません。美容師としての立ち仕事に加えて、独立後には経営の基盤が固まるまで忙しくなることもあります。独立を考えている場合には30歳前後を目安として、体力があり自分の経験に合った年齢設定で計画を立てておくと良いでしょう。

やっぱり気になる!独立後のリアルな年収事情

独立をすることについて気になるポイントのひとつに、年収があるのではないでしょうか。勤務する美容院や働き方によって異なるため一概にはいえませんが、一般的に美容師の平均的な年収は200万円台です。対して、一般企業の平均年収は地域や企業により異なりますが平均で400万円台となっていて、高いところで500万円超、低いところでも300万円を超える平均収入金額となっています。美容師の年収は一般企業に比べるととても低いように感じられますが、これは美容師のキャリア体制に起因しています。美容師は通常、スタイリストとして活躍する前に、アシスタントとしての修行期間があります。修行期間中はまだ一人前の仕事をすることができないため給与が少なく、これが平均年収を下げているともいわれているのです。

しかし、一人前の美容師となり、さらに独立をするとなれば、年収は大幅に上がるのではないかと期待する人もいるでしょう。けれども、実際には必ずしも独立したことで収入が上がるという期待ができないのが実状です。独立した美容師の年収は、400万円未満であるという人がほとんどです。独立することで経営のために充てなければいけない費用もかかるため、個人年収が200万円未満であるという人も少なくありません。街中に数多く存在する美容院により顧客獲得の競争が激化しているため、集客が上手にできないと収入も厳しくなるのです。ただし、自分の手腕によっては、いくらでも増えるという夢は持てます。また、自分のお店であるため、お店のコンセプトや経営方針、時間の使い方なども自由に決めることができる魅力があります。独立を目指す場合には、集客の戦略などの経営とお店を持つことの楽しみを上手にコントロールしてきましょう。

何を用意すれ良いの?独立に必要な準備とは

独立したいと思うだけでは、自分のお店を持つことはできません。独立に向けて行わなければいけない、いくつかの準備があります。主要となる準備事項は、資金の用意、テナント探し、役所への報告です。開業するためには購入しなければならないもの、支払わなければいけない費用などが数多くあるため、まずは開業資金として必要となるお金を用意できるか確認しておきましょう。一般的に必要となる資金は、テナントを借りてお店を出す場合、借りるための費用や内装費、自宅や既に所有している建物を利用してお店を開く場合には内装費も含めた工事費が必要となります。美容院を営業するにあたり、必要となる道具や機器、薬剤、美容用品、電話、パソコン、インターネット回線なども用意する必要があるでしょう。開業したばかりの頃はお客様が多く付いていないことが少なくないため、広告や宣伝のための費用も準備しておくことも忘れてはいけません。お客様数が定着するまでの期間は、収入も不安定となります。そこで、当面の運転資金として通信費や水道光熱費、テナントを借りる場合には開業後の賃料、自身の生活のための収入分についても、しっかりと考慮しておくことが大切です。これらの費用をすべて現金で用意することができる人は、それほど多くはありません。全額を自身で用意できない場合には、必要となる一部を融資により借り入れすることが可能です。独立を考えたときに、どのくらいの金額を借り入れることができるのかについて事前に審査を受けておくと安心です。また、個人で小規模な美容室を開業する場合には、市区町村が中小企業向けに実施している融資制度や補助金制度が利用できるケースもあります。市区町村や制度によって条件が異なりますので、自分の開業に該当するプランがあるかどうかチェックしておくと良いでしょう。

次にテナント探しですが、物件の選び方ひとつで美容院の運営の良し悪しが大きく左右されることとなるため、じっくりと検討することが必要です。物件が決まったら、火災保険など保険の加入も忘れずに行う必要があります。資金が用意でき、物件探しにも目途がついたら保健所に事前相談へ行きましょう。美容院の構造や設備、衛生管理、従業員がいる場合にはその人数や構成などについて、書類や現地検査が行われることが一般的ですが、都道府県によって詳細が異なる場合もあるため、事前に所轄の保健所に確認しておくと安心です。保健所では開業に向けて、開設の届けとなる書類を提出したり検査を受けたりすることとなります。チェック項目となる部分は特に留意して、準備を進めておきましょう。

お店を繁盛させたい!効果的に集客するための対策

やっと憧れだった自分のお店を開業することができても、お客様が集まらなければ仕事になりません。美容院を開業する際には、集客に向けての対策を立て実践することが大切です。

集客率をアップするためのポイントにはさまざまなことがありますが、重要となるポイントのひとつが物件の立地です。お店のコンセプトに合った客層が多く住んでいる地域であること、お店の前の通りの交通量や歩行者の様子、近隣で既に開業している美容院の数やコンセプト、集客の様子などをリサーチしておくことで、自身の集客対策の参考にすることができます。ファミリー向けのアットホームな美容院の開業を目指す場合には、家族世帯が多く住む地域に出店すると良いでしょう。オープンを予定しているエリアが属する市区町村のHPなどで世代別や世帯数の人口増減情報をチェックし、将来的に家族世帯が増えそうな地域に出すというのも手です。また、お店に接する通りを歩く人の数の多さだけではなく、通りからお店がどのように見えるのか、目につきやすい外観や位置であるのかも集客に影響を与えます。立地によっては、入店しやすい1階よりも目につきやすい2階のほうが良いケースもありますので実際に自分で歩いて確認しておくと良いでしょう。ライバル店となる美容院の調査では、単純に近隣の美容院の数をチェックするのではなく、同じコンセプトを持った美容院の数やそのお店の集客状況、価格設定なども参考材料にします。集客数が多くても価格設定が低ければ、必ずしもお客様の数と利益が直結するわけではありません。また、近隣に美容院がない場合にライバル店がいないからと安心しないようにしましょう。そのエリアではお客様が集まりにくく、美容院が定着しにくいだけかもしれないからです。

お客様を迎え入れるための準備も大切ですが、集客のために積極的に行うアプローチも重要です。お客様に来店していただくためには広告を出し、できるだけ多くの人にお店の存在を知ってもらう必要があります。広告の出し方には、チラシなどの紙媒体とインターネットによる宣伝とがあります。インターネットの使用に使い慣れていない世代を除いては、インターネットでお店を探し実際に足を運ぶという美容院のお客様は少なくありません。美容に関するサイトに広告を出したり、お店のホームページを作成しSNSでお店の情報を積極的に発信したりすることで、少しでも多くの人の目にお店の存在が入るようにアピールすると効果的です。

独立となったら相談したいことがたくさん!みんなどんな悩みをもっているの?

実際に、独立に向けて動き出すとさまざまな悩みが出てくるものです。

今まで開業に関わったことがない雇われ美容師が、自分のお店を持つというケースでは特に、独立の方法が全くわからないという悩みを持つ人も多く見られます。開業準備における流れがわからないという相談や、スケジュールの組み方がわからないという相談もあるようです。スムーズな開業を行うためにも、具体的にどのような手続きを行い、お店のオープン前とオープン後にどのような事項をクリアしていけば良いのかについて、独立経験者の先輩に相談したり、本やネットで調べたり、専門家に相談するなどしてしっかりと準備しておきましょう。資金面での不安を訴える相談もありますが、まずは自分自身で用意できる金額を正確に把握し、利用できる制度などについては開業するお店が住所を置く市区町村の窓口に相談してみることをおすすめします。また、独立を考えている美容師が経営の素人であることが多いため、開業後の経営についての不安を相談する人も少なくありません。経営後の運営方法については、ご紹介した集客方法のポイントをおさえ、さらに専門家による書籍や相談窓口などを上手に活用して経営のベースをしっかりと固め、常に新しい美容情報や顧客集客のリサーチを怠らないように心がけると良いでしょう。

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