ネイリストの必須科目!ネイルエクステンションについて

ネイルサロンに通うお客様は、ご自身の爪にさまざまな装飾をネイリストによって施してもらいます。しかし、ネイルアートは自爪だけでは行うものではありません。人工的につくられた爪を装着することでお好みのネイルをつくることが可能な「ネイルエクステンション」が今やネイリストにとっては主流となりつつあります。

そこで、ネイルエクステンションにはさまざまな種類がありますが、人気の人工爪に関する情報について紹介します。

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どんなネイルデザインも思いのまま!人口爪の歴史

従来はマニキュアやポリッシュを爪に塗る程度だったネイルファッションが急激に変化を見せたのは、1970年代のアメリカです。その変化とは人口爪、今でいうネイルエクステンションの登場により起きたのです。世界中の映画産業の中で最高峰と言われるハリウッドのメイクアップアーティストが付け爪(人口爪)を考案し、当時の人気女優たちが自らの爪に装着しました。人口爪は、装着することにより美しい女優たちをよりゴージャスかつ華やかに見せる効果を生み出しました。

遅れること数年後の1970年台後半、日本にもネイルアートカルチャーが上陸し、その数年後の1980年代前半には日本初のネイルサロンが開業され話題を呼びました。そして1985年には日本ネイリスト協会(JNA)が創設、ネイル文化は日本にも定着することになったのです。

そして90年代に入り、日本の芸能界で派手な付け爪をあしらったネイルアートを施す芸能人が急増し、それがまたたく間に若い女性を中心に日本中に広まり、ネイルアートブームが日本中を席巻しました。それにより日本のいたるところでネイルサロンがオープンされ、ネイルをあつかう「ネイリスト」という職業も注目されるようになったのです。それにより自分の爪をいじることなく、理想の装飾を施せる人口爪の存在もすっかり浸透することになりました。

理想のネイルアート、そして人口爪は服装、髪型と並ぶ女性にとっての重要なファッションとして認知されるようになったのです。

深爪や嚙み爪も矯正できる?人工爪による治療

人間の癖のひとつに爪を噛むという動作があります。原因は持って生まれた癖、あるいはストレスによるイライラのための動作といわれています。爪を噛むことを日常的にやっていると、当然爪はぼろぼろになり、また爪切りで切っていないのに爪がなくなり深爪の原因にもなります。そして爪を噛むのではなく指でむしり取るように爪を取るという癖の人も中にはいます。このような癖は、他の人から見ると良いイメージはありませんし、何よりも爪の健康を害することになり、爪が最悪のコンディションの状態となってしまいます。

そんな悪い癖を治しぼろぼろになった爪のコンディションを矯正するために、多くのネイルサロンでは「深爪、噛み爪矯正コース」を設けています。矯正の方法は、ネイルサロンへ行きネイリストによる爪の健康状態を見るカウンセリングを行います。そして癖を治したいお客様にサイズの合う人工爪を製作し爪に取り付け、それからは人工爪を装着したまま生活してもらいます。人工爪のおかげで噛み癖があっても人工爪を噛むので自爪はいじられることはありません。

それ以降は数週間に1回サロンに顔を出しながら爪の健康状態や様子を見ながら過ごし、個人差はありますが3ヶ月~6ヶ月ほどでボロボロな状態から回復し、健康な爪を取り戻せます。人工爪は、ただのファッションではなく、このように爪の健康を回復させる矯正作用もあるのです。

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爪が弱い人の強い味方!ネイルエクステンションのメリット

人工爪はネイルエクステンションとも呼ばれていますが、エクステンションとは直訳すると「延長」の意味があります。人によっては爪が弱く、薄い体質で爪を伸ばすのに時間がかかる人もいます。しかし、ネイルエクステンションは自爪に人工の爪を装着して、通常の長さをより長く華やかに見せることができます。これがエクステンションのメリットです。

また、ネイルエクステンションは、自爪に合わせてひとつずつ作るので、ネイルチップのように貼り付ける作業を行いません。ですから、自爪にフィットした自然な状態に仕上げることが可能となります。また、自爪と密着して装着するため、他のネイルアートのように浮き上がる心配もありません。 そして、ネイルエクステンションは強度があるため、先述した深爪防止だけでなく爪の弱い人にとっては爪の保護の役割も果たします。

さらに、ネイルエクステンションにはいろいろな素材がありますが、初めからカラーが付着している素材を使用することで、数ヶ月間は磨耗してもカラーが落ちることがないのが魅力です。 このようにネイルエクステンションにはさまざまなメリットがあり、いろいろなネイルアートを楽しむことが可能なアイテムなのです。

やり過ぎは禁物!ネイルエクステンションのデメリット

自身の爪を華やかに演出できるネイルエクステンションですが、デメリットもあります。 デメリットのひとつは、自爪に密着して装着しているため、ネイル除去(オフ)をする際に時間がかかりやすいことです。オフするには専用のやすりで削る、または専用の溶液であるアセトンを使用して溶かすというやり方があります。これら方法は、ネイルが趣味で頻繁にネイルサロンに通う人は、ネイルの着け外しの頻度が高いと地の爪を傷めることになります。

ネイリストはお客様のネイルをきれいに施すことも大事ですが、頻繁にさまざまなネイルアートをおすすめするだけでなくお客様の爪の健康状態をチェックすることも大切なことです。 そしてネイルエクステンションはメンテナンスもまめに行わなくてはいけません。エクステンションをほどこすと地の爪に密着して装着されていますから、地の爪が伸びると2週間~3週間で根元に境目が目立ってしまう現象が起きます。

メンテナンスを怠ると、ネイルエクステンションは地の爪から剥離されてしまい、浮いた隙間に水分が入るとそこからカビが発生するおそれがあります。カビ防止のためにメンテナンスは頻繁に行うことが重要です。 きらびやかで弱い爪を守ってくれるネイルエクステンションですが、装飾することが楽しいあまり、ネイル施術を必要以上に頻繁にすると、ネイルアートのベースになる自爪を傷めることになります。ネイリストはお客様の爪を傷めないように配慮することが大切です。

きれいなネイルエクステンションを作るために、自身の爪の健康を保つ習慣を!

「自身の爪にさらに人工の爪を装着する」という斬新なアイディアが生まれたことから、1970年代にその歴史が始まったネイルエクステンション。日本でもすっかりその存在が浸透し、ネイルエクステンションによる装飾が当たり前の時代となりました。

どんなネイルデザインでも可能にしてくれる万能のネイルエクステンションですが、先述した通りデメリットもいくつか存在します。いくら自在に好きなネイルが施せるネイルエクステンションとはいえ、ネイルの頻度が高いと、元になる自身の爪の健康を失いボロボロになっていまいます。 ネイルエクステンションの初期、人工爪の存在を広くアピールしてくれたのは1970年代に活躍した美しいハリウッドの女優たちでした。しかし、人工爪のおかげで女優たちが華やかに見えたのではなく、重要なのは女優たちが常に美しい存在でいてくれたからこそ相乗効果で人工爪もきれいに見られ注目されたことです。

ネイルエクステンションがいくら便利なネイルであっても、大事なのはネイルエクステンションの土台となる自身の爪です。自爪が健康な状態を保つことによって、色々なネイルエクステンションを楽しむことができます。そして自身の爪と同様に自分自身が普段からきれいに見られようと努力することも大切です。ネイリストはお客様の爪のケア、そしてお客様の美しくありたいと思う心情のサポートをするように心がけましょう。

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