ネイリストとしてフィルで気を付けたいこと

すっかり一般的になったフィルという技法。アセトンやサンディングによるダメージを軽減できるということもあり、フィルを取り入れているサロンは今では数多くあります。そもそも、フィルはどのようなときに使い、また施術のときはどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

施術時にマシーンを使うため、お客様のなかには苦手意識をもっている方も多いフィルですが、そのやり方とお客様に安心してフィルを受けてもらう方法などについてご紹介します。

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どのような時に使えるの?今更聞けないフィルについて

ジェルネイルを施してから爪の根元が伸びてきてしまい、露出しているときにお直しをするのがフィルです。一般的に一層だけ残してジェルをオフし、生えてきた自爪をサンディングして新しいジェルを塗布します。個人差はありますが、フィルを用いればジェルネイルが長持ちするというメリットがあります。

また、ジェルネイルをお直しする際に、アセトンを用いなくても良いというメリットがあります。アセトンは非常に強い薬品なので、爪にダメージを与えてしまいます。ダメージを受けた爪は非常に乾燥するので、二枚爪やひび割れなどを引き起こす可能性があります。アセトンにアレルギーを持っているお客様もいるので、それを回避できるのも大きなポイントです。

アセトンでオフ、サンディング、ジェル塗布という工程を何度も繰り返すことによって、削り過ぎた爪がペラペラになってしまうことがあります。爪が薄くなってしまうと、お湯だけでも沁みるような状態になりかねません。

一方のフィルを用いた場合、サンディングを行うのは伸びてきた自爪の部分だけなので、爪が薄くなりすぎてしまう心配がありません。さらに、爪を傷めずにデザイン変更も行いたいという場合にも対処できます。フィルはジェルネイルを施したとき、伸びてきた部分を埋めたりデザイン変更をしたりする場合に爪のダメージを最小限に施術できる方法で、ネイリストの腕の見せ所といえます。

お客様に伝えておきたい注意点

爪質によっては、フィルができないことをネイリストからお客様にしっかりと伝えなければなりません。そして、フィルを行う前提で施すネイルはハードジェルです。その名の通り固い性質を持っているため、日常生活で頻繁に手を使いたい方にもおすすめのネイルではあります。しかしその分、オフが難しいのがこのハードジェルでもあります。リスクがあるから絶対に自分でオフしてはいけないということをお客様に伝えましょう。

お客様によっては面倒だと感じる方もいるかもしれませんが、メンテナンス期間を必ず守ってサロンへ足を運んでもらわなければないことも合わせて説明しましょう。そして、ジェルの性質についてですが、フィルに対応したジェルはどうしても厚付きになってしまいます。薄付きのネイルが好きという方には向きませんので、その点についても説明が必要です。

また、フィルを行う際はマシーンを使う所が多いことでしょう。マシーンに対して恐怖心を持っているお客様も少なからずいます。お客様へはマシーンを使用しての施術になること、そして使用した場合、強いものではありませんが振動が発生するので振動が苦手な方は避けた方が良いことも説明しておくといいでしょう。

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削り過ぎ?振動でびっくり?フィルの際気を付けたいこと

フィルで最も気を付けなければならない点は、必ずジェルを一層だけ残すことです。アセトンのダメージ、サンディングのダメージで爪はどんどん傷んでしまいます。

そもそもフィルは、そのようなダメージから爪を守るために行う技法でもあるので、削り過ぎはもってのほかです。また、ネイルアートを崩したくない場合にも削り過ぎは大敵です。自爪部分とジェル部分の境界線がなめらかになっていないと、美しいネイルにはなりません。それゆえ、フィルの際についつい削り過ぎてしまうネイリストも少なくありません。自爪とジェル部分のフォルムや段差がないことは、確かにフィルを行ううえで大切なので加減が難しいところでもあります。

しかし、あくまでも一層だけ残していなければフィルはできません。削り加減に注意を払いながら行いましょう。また、フィルを行う際はマシーンを使用します。マシーンは振動を伴うものですが、もしジェルがリフトしている場合、その部分にマシーンを当てるとお客様がびっくりしてしまうほどの衝撃を与えてしまいます。

マシーンが苦手というお客様には、このような衝撃がイヤということで敬遠する方もいます。マシーン使用時に、強い振動を与えるのを防げればそれが一番良いのですが、「どうかな?」と思ったときは「少し振動が強くなるかもしれません」など、その都度声を掛けるようにしましょう。

どんなゴールを目指せばいい?美しい仕上がりに向かって

基本的なことではありますが、お客様の爪の甘皮処理などが美しく完成しているかが大切です。通常、ジェルを削って自爪をサンディングするときに、一緒に甘皮処理なども行います。基本の指が美しくなければきれいにお直しをしてもネイルが映えないので、怠らないようにしましょう。

そして、フィルの仕上がりを確認する際は、サンディングの際ジェルと自爪の境界線がなめらかに整っているか、横から見たときに自爪とジェルの段差がなくなっているかを意識しましょう。お直ししたということが目に見えてわかるようではフィルの意味がありません。あたかも、そのまま伸びてきたような自然で美しい仕上がりが理想です

。サンディングについてのもうひとつの注意点ですが、サンディングの程度はジェルの艶が消えるくらいを目安にしなければ削り過ぎてしまうので、その点にも注意が必要です。また、仕上がりがあまり厚ぼったくなってしまわないように気を付けましょう。フィルを施すにあたってはありがちなことですが、ネイリストによってはただでさえ厚みのあるハードジェルネイルが、より厚くなってしまっていることがあります。過剰な厚みがあると美しく見えないので気を付けましょう。

フィルの仕上がりを確認する際に重要なのは、自爪とジェルの境目の仕上がりです。あくまでも自然に仕上がるよう、そして削り過ぎていないよう注意を払いましょう。

頼れるネイリストになるために。知識を広げてお客様をサポート

フィルには、ネイリストとして高度な知識と技術が必要とされます。そのため、お客様にもしっかりとお伝えしておかなければならないことがたくさんあります。

例えば、フィルを行うためのジェルネイルを施す際も、そもそもフィルに向かない爪質のお客様などもいます。そういったお客様には、なぜフィルやジェルネイルが向かないのか、ほかにどのような手段でネイルを楽しむのが良いか、そこまで提案できるようになるのが良さそうです。単に、できません、むいていませんと言われてしまうと、お客様は突き放されたような気持ちになってしまいます。知識の幅を広げて、さまざまなニーズに応えられるようにしておきましょう。

また、フィルを行うにあたって、メリットだけではなくデメリットも含めてしっかりとお伝えするようにしましょう。そのうえで、デメリットを軽減させる方法などの改善策も伝えられれば、お客様は信頼してネイルを任せることができます。ネイリストがしっかりとした知識を持って施術をしているとわかれば、お客様も安心できますし、定期的にサロンに足を運んでメンテナンスをしなければいけないことなども快諾してくれそうです。

これはネイリストに限ったことではありませんが、何の職業でも相手がきちんとした経験と知識をもっていると感じて、初めてお客様は心を許してくれます。しっかりとした知識を持った頼れるネイリストになれたなら、おのずとリピーターとなってくれるお客様も増えていくことでしょう。

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