ネイリストの仕事内容って?|1日の流れ・やりがい・就職先について詳しく解説!
指先の細やかなおしゃれを提供するネイリストには、華やかなイメージがあります。しかし、実際に働いてみると、施術のほかにもさまざまな種類の仕事があります。
本記事では、ネイリストの主な仕事内容のほか、1日の業務の流れ、やりがいや就職先について詳しく解説します。
ネイリストの主な3つの仕事内容
ネイリストの主な仕事内容は、ネイルアート、ネイルカラー、ネイルケアの3つに分けられます。
ここでは、ネイリストの仕事内容について種類別に詳しく解説します。
ネイリストの仕事内容①ネイルアート
ネイリストの仕事のひとつに、「ネイルアート」があります。ネイルアートとは、爪をデコレーションするサービスです。ネイルサロンの仕事の中でも特に需要が高く、デザインやネイルの種類には、さまざまな選択肢があります。
近年では、速乾性と耐久性に優れたジェルネイルが注目を集めています。デザインはお客さんのオーダーを受けて、好みの色やデザインを確認しながら決めます。
直接爪にアートを施すだけではなく、ネイルチップを加工する場合もあります。オーダーネイルチップは、お客様の爪のサイズにあわせてデザインを決めてから作成します。
ネイリストの仕事内容②ネイルカラー
ネイリストの仕事には、「ネイルカラー」があります。
ネイルカラーとは、マニュキア(カラーポリッシュ)を爪に塗るサービスです。毎年たくさんの種類のカラーパターンが発売されています。
ネイルカラーは、数回に分けて薄く塗り重ねていくとムラになりにくいといわれています。ベースコート、カラーリング、トップコートの順に塗るのが基本です。カラーリングを長持ちさせるためにも、基本の工程に忠実に施術することが大切になります。
ネイリストの仕事内容③ネイルケア
ネイリストの仕事には、「ネイルケア」があります。ネイルケアとは、ネイルカラーやネイルアートのデザインのベースとなる自爪を健康な状態に導くサービスです。
素の爪の健康状態によって、ジェルやマニュキアの仕上がりには大きな差が出ます。そのため、すべてのネイルメニューにネイルケアの工程を入れているサロンもあります。
ネイルケアには、さまざまなメリットがあります。ジェルやカラーをお休み中のお客様にも提供できるほか、美容院の場合はヘアメニューと同時に行えるので、サービスの幅が広がります。
ネイリストの1日の流れ|開店から閉店までの仕事内容
ネイリストの主なサービスは、上記に述べたように、ネイルアート、ネイルカラー、ネイルケアの3つです。しかし、実際にはそれ以外にもさまざまな業務があります。ここでは、ネイリストの開店から閉店までの業務内容について詳しく解説します。
開店準備
サロンに出勤してまずはじめに行うのは、お客様を気持ちよくお迎えするための開店準備です。店内の清掃はもちろんのこと、アロマやBGMでくつろげる空間作りにも気を配ります。
清掃が終わったら、施術道具をセッティングをして予約状況を確認します。接客中にバタつくことのないよう、余裕をもって準備しましょう。最後にレジの準備を行い、開店準備は終了です。
清潔感のあるお店は、お客様にやすらぎをもたらします。反対に、店内や施術道具が不衛生な場合、お客様満足度は下がってしまうでしょう。サービス内容だけではなく、お客様が安心して施術が受けられる環境をしっかりと整えることが大切です。
お客様へのネイルの施術
開店準備が終わったら、いよいよお客様をお迎えして施術が始まります。サービス内容によって業務の流れは異なりますが、ここでは一旦、ジェルネイルを例に挙げて業務の流れをご紹介します。大まかなネイリスト業務の流れは、以下の通りです。
1.ジェルオフ
2.デザイン選び
3.プレパレーション
4.ネイルカラー
5.ネイルアート
6.会計・次回の予約確認
ネイルを施されたお客様が来店した際には、まずはじめにジェルオフを行います。ジェルネイルの場合はアセトンで溶かしてオフするため、時間がかかります。よって、その時間を使ってお客様にデザインを決めてもらいます。
デザイン選びが終わったら、プレパレーションに入ります。プレパレーションとは、爪の表面や形を整えていく作業です。
消毒や甘皮処理などの下準備をしっかり行い、爪のトラブルを予防してネイルの持ちを良くするための土台を作ります。自爪の土台を整えたら、ネイルカラーやネイルアートを丁寧に施していきます。
次回予約を受ける際には、お客様の爪の状態にあわせて予約日を設定しましょう。ジェルネイルの場合、ネイルオフの際に若干ではあるものの、自爪を削ることになります。
そのため、連続でネイルをした後は爪の厚みが戻るまで施術をお休みする必要があります。売上だけにとらわれず、お客様の爪の健康を第一に考えることが、お店の信頼につながります。
広告業務
SNSやホームページを更新して、最新のデザインやキャンペーン情報などをお知らせする広告業務も、ネイリストにとって大切な仕事のひとつです。
SNSを利用していないお客様もいるため、ダイレクトメールの発送やメールでのご案内も必要です。一度のご来店で途切れてしまうことのないよう、お客様にお店の存在を思い出してもらえる発信を定期的に続けましょう。
デザインチップの制作
お客様の施術がない空き時間を使って、デザインチップの制作を行います。トレンドを意識したデザインの見本を作成したら、旬が過ぎたデザインチップと入れ替えます。
お客様がデザインを決める際、見本のクオリティ、種類は大切な要素となります。制作したデザインチップをSNS広告で活用することで、集客や売上アップにもつながる可能性があります。自身のトレーニングも兼ねて、丁寧に制作しましょう。
閉店作業
ネイリストの1日の終わりには、閉店作業があります。閉店時間がきたら店内の清掃、施術道具の消毒をします。また、売上の計算やレジのお金の確認も閉店後の業務となります。お金のチェックは、間違いのないようにダブルチェックで行いましょう。
以上が、ネイリストの1日の業務内容における大まかな流れになります。
ネイリストのやりがいとは
ネイリストは、忙しいながらもやりがいのある仕事です。ここでは、ネイリストが具体的にどのような場面でやりがいを感じられるのか、キャリアアップの側面も含めてご紹介します。
お客様の笑顔
ネイリストにとって、お客様の笑顔は大きなやりがいにつながります。デザインを気に入ってもらえた瞬間や、仕上がりに満足してもらえたときの笑顔は、何ものにも代えがたい喜びとなるでしょう。
また、結婚式や成人式など、人生の節目となる催事でご依頼が入るケースもあります。大事な場面でお客様の指先に華を添えることができるのは、ネイリストならではのやりがいといえます。
実力次第で年収アップを目指せる
ネイリストの平均年収は、およそ330万円であるといわれています。しかし、この金額は経験年数やスキル、働く場所や雇用形態によって大きく変動します。
ネイリストは指名料が月収に上乗せされる場合もあり、独立開業も夢ではありません。実力と経験次第で年収アップを目指せることは、やりがいにつながります。正社員、店長、独立開業、フリーランスなど、自身が望むキャリアに向かい、スキルアップを目指しましょう。
ネイリストの勤務先|ネイルサロンの他、独立開業する道もあり
ネイリストの勤務先は、ネイルサロンに限りません。働く場所、働き方ともに、ネイリストには複数の選択肢があります。ここでは、ネイリストの勤務先4つを詳しく解説します。
ネイルサロン
ネイリストの代表的な勤務先として、ネイルサロンがあります。ネイルサロンは、お店の規模や立地によりターゲット層が変わります。勤務先を決める際には、サロンごとの個性があることを踏まえて、自身が働きたいと思えるカラーのお店を選ぶといいでしょう。
美容室、エステサロン、ブライダルサロンのネイルメニュー担当
ネイリストには、ネイルサロン以外にも、美容室、エステサロン、ブライダルサロンのネイルメニュー担当者として働く選択肢があります。
同時に複数の美容メニューを受けられれば、お客様にとっても時短になるため、ネイルケアを提供できるサロンが増えてきました。美容室やエステサロンで働く場合、接客業務の中で、ネイル以外にもさまざまな美容知識が求められます。
ブライダルサロンでのネイルメニュー担当は、ウエディングドレスや着物に似合う、華やかなネイルを施術する場面が多いようです。生涯の思い出に残る結婚式に関わる仕事ですので、大きなやりがいを感じられるでしょう。
独立開業・フリーランスの道
サロンで働く以外にも、ネイリストとして独立開業したり、フリーランスの道に進む選択肢があります。独立開業する場合には、店舗を借りるほか、自宅を改装して開店することもできます。独立には高い技術と接客力、集客力が求められますが、そのぶん年収アップも期待できます。
フリーランスの場合、イベントの出店や複数のサロンと業務委託契約を結ぶなど、収入源を1箇所に絞らず、複数確保して仕事をしている人が多いようです。働き方の自由度は高く、スケジュールを自分で調整できる点がメリットです。
ネイルスクールの講師
自身がネイリストとして働いてきた経験やスキルを活かし、ネイルスクールの講師として働く選択肢があります。
新しい人材の育成は、ネイル業界の発展に必要不可欠です。講師は、後進の成長を見守ることができる、やりがいのある仕事です。ネイリスト認定講師の資格があれば、開業してスクールを開くこともできます。
ネイリストになるためには
ネイリストになるための選択肢は複数あります。独学、通信、スクールの中から、自身に合った勉強方法で技術を磨くといいでしょう。
さまざまな働き方や業務があるネイリストは、お客様の笑顔をはじめ、やりがいにあふれた仕事です。スキルと接客技術を身につけ、お客様に「来てよかった」と思ってもらえるネイリストを目指しましょう。