海と歴史と人に出会った!マルタへのひとり旅【MAGNOLiA CHINATSU】
様々なフィールドで活躍している美容従事者の皆さん。休日は何をしていますか? ゆっくりと身体を休める人、インスピレーションを求めて旅をする人、知識を増やすため何かを学ぶ人、趣味を楽しむ人などなど、人によって過ごし方は様々ですよね。そんな皆さんの休日にクローズアップするのがこの企画!
第1回に登場してくれたのは、19歳でイタリアとオランダに一人旅をして以来、その楽しさにハマってしまったという『MAGNOLiA』ヘアデザイナーのCHINATSUさん。これまでに訪れた国は、スペイン、フィンランド、シンガポール、タイなど20か国以上にのぼるそうです。今回は、昨年10月に訪れたマルタ共和国への旅について伺いました。
MAGNOLiA・ヘアデザイナー CHINATSUさん
もちがよくダメージレスなパーマを得意とし、白髪やエイジングケアの知識も豊富。「パーマがかかりにくい、パーマがすぐ落ちてしまうといった悩みをお持ちのお客様を多く担当させて頂いています。大人世代のお客様が半数以上です」。MAGNOLiAシーズンコレクションのビジュアル担当。2017~2018年、2年連続でカットコンテスト「BEC」にて審査員賞受賞。ファッション誌などヘアメイクの仕事も多数。
■旅の行程
<時期・行先>
2018年10月 マルタ共和国
<ルート>
街中の喧騒から程よく離れた、地元の人たちが多く暮らすメリーハに宿を置く。
→首都バレッタ。聖ヨハネ大聖堂で絵画鑑賞、騎士団長の宮殿で歴史を学ぶ。
→スリーシティーズ、イムディーナで街中散策。
→パラダイスベイビーチでのんびり日光浴。
→セントジュリアンズでSUPヨガ。
→フェリーで本島から1時間ほどのゴゾ島へ。
<費用>
約17万円
■旅の目的
「美術館やアート、歴史的建造物を鑑賞したかったのがいちばんの目的です。ふだん海を見る機会がないので、地中海周辺で探しました。そして、4年程イギリス人の先生に英語を習っているので英語圏がいいなと思い、マルタ共和国に決めました」
■旅で楽しかったこと、印象に残っていること
「マルタ共和国は、地中海に浮かぶ東京23区の半分の大きさの島です。気候は温暖で、ヨーロッパの人々がバカンスに多く訪れます。とくに子どもが自立しているような年代のシニアカップルが目立ちました」
波の音が気持ちいいSUPヨガ
「セントジュリアンズで体験したSUPヨガはとても気持ちがよかったです。SUPヨガは、海上に浮かべたサーフボード上で行うヨガのことですが、水上で行うので、バランス力と筋力が鍛えられます。波の音がとても心地よくて、今までにない、心が洗われるような体験でした」
首都バレッタで世界遺産の建造物を鑑賞
「とくに印象深いのは、歴史的な建造物を鑑賞できたことです。世界遺産であるマルタの首都バレッタには、聖ヨハネ大聖堂があります。一歩足を踏み入れると、シンプルな外観からは想像できないような、豪華絢爛な金の内装に圧倒されます」
「聖ヨハネ大聖堂に付属した美術館では、イタリア人画家・カラバッジオの代表作『洗礼者ヨハネの斬首』が鑑賞できます。人物の表情がリアルに描かれ、まるで目の前で処刑シーンが行われているかのように感じました」
「バレッタ市街にある騎士団長の宮殿では、マルタ騎士団が当時使用していた鎧や武器などを見ることができます。現在も大統領府として使われているという宮殿内の地中海風の内装や、手入れの行き届いた中庭に心躍りました♪」
異国情緒あふれるバレッタの街並み
「バレッタの街並みは、色褪せた黄土色で統一されています。それは、どの建物もマルタ・ストーンと呼ばれる石灰石でできているからです。長年日光にさらされたようなノスタルジックな印象で、たいへん異国情緒にあふれています」
一期一会の会話に花が咲く
「どの旅でも、人との出会いは楽しいものです。アジア人女性の一人旅は珍しいようで、いつも旅の道中でいろんな方に話しかけていただけます。今回出会ったのは、マルタまで一人で遊びにきたという自称90才のノルウェーのおばあさんや、イギリスから旅行にきた50代のご夫婦など。お互いのこれまでのルーツや、旅のベストプレイスなど、一期一会の会話に花が咲きます」
■旅で学んだこと、今後仕事に活かせそうなこと
ホステルのオーナーに、人に伝わるサービスを学ぶ
「宿泊したホステルのオーナーさんは、ロンドンのホテルでバーテンダーをしていたそうで、ひとつひとつの動きが機敏で美しく、しかも人の洞察力に長けている方でした。私たち美容師という仕事も、常に誰かに見られていることを意識して良いサービスを心がければ、必ず人に伝わるということを改めて感じました」
マルタの女性は明るめトーンで白髪染め
「美容師という職業柄、やはり髪に目がいってしまうのですが、マルタのほとんどの女性が白髪を染めていました。ただしライトベージュやハイライトなど、明るめのトーンが多い印象。染めないグレイヘアの方は少数派のようでした。
日本と比べ、カラッと湿気のない気候なので、ヘアスタイルが一日中保てるのもいいですね(西洋人のくせ毛でさえも!)
50代、60代女性のデコルテやひざを露出したファッションも目立ちました。それがヘルシーな印象なので、同性の私から見ても好感度が高かったです。日焼けした肌に合わせるからこそ成せる技なのでしょうか」
■CHINATSUさんにとって旅とは?
「他国に行くことで、自国の良さを改めて知ることができます。日本人の細やかなおもてなし、食べ物(とくに野菜)がおいしいこと、治安の良さや島国独特の歴史や文化などを見直すことができます。またその逆で、日本に欠けていることに気づくこともあります。
たくさん旅に出て、ルーツの違う人達と出会い、その国の歴史に触れることで、自分の幅を広げることができます。その経験の積み重ねが自分の実となって、お客様にも還元できるのだと信じています」
旅で見たもの、出会った人、感じたことを美容師という仕事にも大いに反映させているCHINATSUさん。まだまだ訪れたい国がたくさんあるそうなので、次の旅行記も楽しみにしています!
取材・文/永瀬紀子
Salon Data
MAGNOLiA Aoyama
住所:東京都港区南青山4-24-8アットホームスクエアBF
TEL:03-5774-0170
http://www.hairmake-magnolia.co.jp/