美容部員は男性でもなれる? 男性ならではの強みや心得を紹介
美容部員とは、お客様の肌やメイクの悩みを聞き、アドバイスをしたり、解決できるような適切な商品を提案、販売する職業です。
かつては、「化粧品は女性が使うもの」というイメージが強く、美容部員も女性がなるものとして認識されていました。
しかし最近では、売り場には男性向けの商品が増えてきており、市場も拡大しているといいます。
そこでこの記事では、男性でも美容部員になれるのかどうかや、その需要について紹介します。男性ならではの強みや、男性が美容部員を目指すうえで心得ておきたいことなどもお伝えしますので、美容部員に興味がある方は参考にしてください。
美容部員は男性でもなれる!需要はあるの?
美容部員は、女性が働いているというイメージは強いものの、女性しか美容部員になれないというわけではありません。美容部員になるための必須資格もないため、男女問わず美容部員を目指すことができます。
では、男性の美容部員にはどんな需要があるのでしょうか?
男性美容部員が必要とされる理由
近年は、化粧品やコスメが女性だけでなく、男性にも浸透しつつあります。
肌の悩みや、メイクの悩みは女性だけが感じるものではありません。そういった悩み事を相談するのに、相手が女性美容部員だと抵抗を感じる男性もいます。女性しかいない売り場には入りにくい、という人も少なくありません。
また、男性ならではの悩みは、同性だからこそ分かってもらえるという安心にもつながり、男性美容部員には需要があるのです。
男性の美意識が高まっている
最近、スキンケアやメイクなど、美容に関心を持つ男性が増えており、性別にかかわらず誰もが自由に美容を楽しめる時代になってきました。
「メンズ化粧品」とも呼ばれる男性向けの化粧品やコスメが、さまざまなメーカーから発売され、化粧品売り場で見かけることも珍しくありません。男性が化粧品を使うことは、身だしなみの1つとしても浸透しています。
こういった男性の美意識の高まりによって、男性美容部員は今後も需要が拡がっていくとみられています。
男性化粧品市場は今なお成長中
株式会社インテージによると、男女の消費者5万3,600人の日々の買い物データSCI®(全国消費者パネル調査)から推計した、2024年の男性化粧品の市場規模は497億円です。
集計がはじまった2019年から成長し続けており、前年比で114.8%、2019年から1.8倍になっています。
化粧品を購入するきっかけとして最も多いのは、「肌の乾燥やトラブル改善のため」で、31.2%を占めており、次に多いのが「自分磨きの一環」で24.1%です。また、20代の男性は、メディアやインフルエンサーから影響を受けている人も多くなっています。
引用元
株式会社インテージ|成長トレンド続く「男性化粧品」市場
こんなときに男性美容部員だと嬉しい!
どういったシーンで、お客様は男性美容部員に話を聞いてもらいたいのでしょうか?こういうときに男性美容部員だと嬉しい!というシーンを紹介します。
メンズ化粧品のブランドやメーカーを選ぶとき
メイクで使用する化粧品やコスメは「女性のためのもの」というイメージが強い方も多いでしょう。実際にそのほとんどは女性が使用することを前提として開発・販売がされています。
しかし最近では男性向けの化粧品やメンズコスメも多くなっており、なかには男性向けの化粧品やコスメを専門的に扱うブランド・メーカーも増えつつあります。
このような男性向けの化粧品やコスメは、男性の肌質や使用シーンなどを考慮して開発がされているため、使用方法は女性向けの化粧品・コスメとは異なります。そのため、女性の美容部員では適切なアドバイスがおこなえない恐れがあるのです。
男性の美容部員の場合、このような男性ユーザーに対して適切なアドバイスができるため、接客をスムーズにおこなえるという点はお店にとっても大きなメリットとなります。
女性から男性へメンズ化粧品のプレゼントを選ぶとき
男性向けの化粧品やコスメは、女性が彼やご主人へのプレゼントとして購入するというケースもあります。しかし、いくら日常的に化粧品やコスメを使用している女性であっても、男性用の化粧品やコスメの選び方まで心得ている方は少ないでしょう。
このようなシーンでも、男性の美容部員であれば男性の目線からプレゼント選びのアドバイスが有効なのです。
男性が美容部員として働くと、女性目線では難しい化粧品・コスメの選び方に関するアドバイスが可能になります。このことはセールスチャンスを損なうことなく、お店にとってもお客様にとっても大きなメリットになるのです。
男性目線のアドバイスがほしいとき
女性がメイクをする際には、男性受けのよさを重視することもあるでしょう。たとえばデートの前や婚活イベントなど、男性の好みに合うメイクをしたい場合です。美容部員は、このようなシーンに適したメイクやコスメをアドバイスすることも少なくありません。
しかしながら、男性の好みを熟知しているという点では、女性の美容部員よりも男性の美容部員の方が、より説得力のあるアドバイスができる場合があるのです。
男性の美容部員がいるお店では、男性受けのよいメイク方法のアドバイスができる点だけでなく、そのまま化粧品のおすすめや販売ができるという点で需要があるのです。
男性美容部員を目指す人が持っておきたい心得
男性美容部員には需要もありますし、実際に働いている人も多くいます。しかし、女性美容部員に比べると男性美容部員は少ないといえます。
これから男性美容部員を目指す人にとって、心得ておくべきことを紹介します。
女性の多い職場環境である
化粧品の数から考えてみても、男性向けのものよりも圧倒的に女性向けのものが多く、男性美容部員は、女性美容部員よりもまだまだ少ないのが現状です。
同性の同僚が少ない、あるいは職場に男性は1人しかいないということも考えられます。それによって、悩みなどを相談しにくいと感じることもあるかもしれません。また、着替えやメイク直しなどにも配慮が必要です。
はじめは慣れないこともあると思いますが、力仕事や高いものを取ってほしい、男性のお客様への対応を任せたいなど、頼りにされる存在ともなり得ます。知識やスキルを身につけ、誠実でいることを心がけましょう。
化粧品会社「ファンケル」のららぽーと横浜店で店長を務める福地大洋さんは、美容部員(BA)として配属されたばかりのころについて、リジョブのインタビューで次のように語っています。
「今は男性社員が増えたものの、当時配属された店舗では男性は自分ひとりだったため、よくも悪くも目立ってしまいました。プレッシャーに感じることもあれば、みんな同じように頑張っているのに自分だけがフィーチャーされることも。男性目線でのアドバイスに、新鮮味を感じて購入してくださるお客様もいました。」
引用元
男性BAはよくも悪くも目立つ存在。みんなが同じようにがんばっていても自分がフィーチャーされる場面も 私の履歴書【ファンケル福地大洋さん】#1
女性のお客様が多い
男性の美容への意識の高まりから、メンズ化粧品が増えていて、男性のお客様が来ることはもちろんありますが、女性のお客様が多いことも事実です。
なかには、男性美容部員ではなく女性美容部員に話を聞きたいというお客様や、男性美容部員に抵抗感があるお客様もいることは知っておきましょう。
とくに、直接肌に触れるタッチアップなどは、女性美容部員にしてもらいたいという要望を持つ方もいるので、その場に合った対応を心がけましょう。
男性美容部員ならではの強み
お客様からの信頼を得るために、知識やスキルを磨くことはもちろん必要ですが、男性ならではの強みを活かした対応ができることも大切です。お客様も、働く人も女性が多い環境ですが、男性美容部員の存在が喜ばれる場面もあります。
男性のお客様に喜ばれる
女性ばかりのフロアに男性だけで入りにくい、抵抗があるという男性のお客様にとっては、男性美容部員がいることが安心材料となります。
メンズ化粧品は男性向けのものですし、同性の方が話を聞きやすい場合や、男性特有の肌の悩みは男性の方が理解できることもあるので、そういったお客様にも喜ばれます。
男性目線でのアドバイスができる
男性目線でのアドバイスは、女性美容部員とはまた違った説得力を持っています。
男性特有の肌の性質や、メンズ化粧品のことはよく分からないという女性は少なくありません。男性へのプレゼントにメンズ化粧品を購入する女性のお客様にとって、男性美容部員からのアドバイスは貴重です。
女性向けの化粧品を購入しに来た女性のお客様であっても、男性ウケのいいメイク術や、デートに適したメイクを知りたいという人もいるでしょう。
こういった男性目線での対応ができることは、男性美容部員ならではの強みです。
頼りにされることも
美容部員は華やかに見えますが、重い荷物や在庫を運んだり、高い場所にあるものをおろすなど、女性だけで行うにはハードな一面もあります。女性が多い環境のなかで、力仕事をお願いできる男性美容部員は頼もしい存在となり得るのです。
また、女性美容部員だけではなく男性美容部員がいることで、お店の雰囲気が和やかになるなどの影響を与えることができます。
美容部員を目指す男性が自分に合った職場を探す方法とは?
まだまだ女性の数が多い美容部員の業界で、男性が自分に合った職場を探すことは容易ではないかもしれません。しかし、需要がある仕事でもあるため、探し方を押さえておけば理想の求人に出会える可能性が高まります。
ここでは、おすすめの方法を2つ紹介しますので、職場を探す際の参考にしてください。
就職・転職エージェントを利用する|美容業界に強いエージェントがおすすめ
就職・転職エージェントは、求職者と企業とのマッチングや、求職者の就職・転職のサポートなどを行っている民間企業です。
登録すると就職や転職に詳しい担当者がつき、希望条件を相談したうえで求人紹介を受けることができます。また、書類添削や面接対策もしてもらえるため、自分ひとりでの就職・転職活動に不安がある人におすすめです。
エージェント会社は豊富にあるため、美容業界に強いエージェントを利用するとよいでしょう。
求人サイトで探す|美容業界に強い求人サイトがおすすめ
求人サイトは、スマホやパソコンからいつでも気軽に求人を探すことができます。条件を指定すれば、該当する求人に絞り込んで閲覧できるため効率的です。複数の求人にまとめて応募することもできるため、自分のペースで就職・転職活動ができるでしょう。
求人サイトによって、扱う求人数や得意な業界に違いがあるため、美容業界に強い求人サイトの利用がおすすめです。
リジョブでも、美容部員の求人を多数掲載しています。「未経験歓迎」や「研修制度あり」など、これから美容部員を目指す人にピッタリの条件も豊富です。
美容部員の履歴書で気をつけたいポイントとは?
働きたい会社に応募したあとは、履歴書の準備です。履歴書の記入方法にはルールやマナーがあるため、書き方をしっかりと押さえておく必要があります。
ここからは、基本的な書き方と志望動機について紹介しますので以下の記事も参考にしながら、正しく記入しましょう。
美容部員の履歴書はどう書く?ポイントやマナーを押さえよう
基本的な書き方をおさらいしておこう
先方からとくに指定がなければ、履歴書は手書き・PC作成のどちらでも問題ありません。ただし、誤字や脱字には注意が必要です。略字や略称もNGなので、正確な字で正式名称を記入します。
手書きの場合は、ていねいな字で書くようこころがけましょう。ミスをしてしまったとき、修正液や二重線で消すのはNGです。新しい用紙にはじめから書き直しましょう。
書き終わったら、ミスや空欄がないかチェックします。日付や氏名のふりがな・年月の誤りなどは見落としやすいので、しっかりと確認してください。
志望動機には何を書けばいいの?
志望動機は、面接でも聞かれる重要な項目です。美容部員を目指したきっかけや、志望先を選んだ理由などを明確にしたうえで、自分と志望先が求める人材とがマッチしていることをアピールしましょう。
また、男性ならではの需要などを強みに、入社後どのように貢献できるかを記入すると評価につながりやすくなるでしょう。
志望動機については、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
美容部員の志望動機の書き方とは?ポイントと注意点、経歴のパターン別に例文を紹介
面接で好印象を与えるにはどうすればいい?
面接では、清潔感のある身だしなみや、社会人としてのマナーを押さえておくことが大切です。ジャケットやシャツのシワがないことはもちろん、メイクや髪型がブランドの雰囲気に合うかどうかもチェックしましょう。
挨拶や立ち振る舞い・受け答えの内容は、自社の美容部員にふさわしいかどうかが見られているため、礼儀正しく、言葉遣いに注意します。笑顔を忘れず、面接官の目を見てハキハキと話せると好印象につながるでしょう。
美容部員の面接では、よく聞かれる質問があります。たとえば、志望動機や自身の長所・短所・お店に来たときの印象・好きな商品やブランドについてなどです。そういった質問を事前に調べて、自分なりの言葉で回答できるようにしておきましょう。
よくある質問と回答例は、以下の記事でまとめています。
【例文あり】美容部員の面接でよくある質問と回答|面接を受けるときのポイントも解説
男性美容部員は職場にもお客様にも必要な存在
女性に比べてまだまだ数は少ないものの、男性の美容部員は職場にとってもお客様にとっても必要な存在です。
メンズ化粧品の種類や品数も増え、男性のお客様も増えていますし、今後も需要が増えていく見込みのある職業ですので、美容に関心のある男性はぜひ美容部員を目指してみてはいかがでしょうか。
美容部員の求人を探す際は、リジョブが便利です。美容部員の求人が豊富にあり、各社のページには、求める人物像や企業のこだわり・PRポイントなど、応募前に知っておきたい情報が充実しています。
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