美容業界の応援メディア
学び・キャリア 2020-11-22

キーワードは知識、説明、技術!『KAZE』のカウンセリング術に迫る

『KAZE』は2009年の1月にオープンした代官山の美容室です。サロンの名前には「そよ風のように、そっと背中を押す存在でありたい」という想いが込められており、オープン以来多くの方々の理想を叶え続けています。そんな『KAZE』が、ファンをつかんでいる背景には、他サロンとの差別化を生む知識の活用や優しい言葉を使って徐々に深い話題へと移る丁寧な説明がありました。

今回は、オーナーのHIRONARI TERAOさんにインタビュー。前編では信頼を生むカウンセリング方法に迫ります。

大切なのは、お客さまのライフスタイルにアプローチすること

————まずは『KAZE』が、人気を得ている理由を教えてください。

「ご要望通りのスタイルを作るだけではなく、お客さまの日常がより魅力的になる手助けをしているからですね。僕は、お客さまが再来につながる理由について考えた時に、友達から褒められた、毎日のセットが上手になったなど、『美容室の外で起きた出来事のほうが大切だ』と思いました。そのため、サロンではお客さまのライフスタイルへのアプローチに力を入れています」

————「ライフスタイルにアプローチする」ためには、どのようなことを重視していますか?

「カウンセリングを重視しています。スタイルは技術があれば作ることができますが、お客さまの日常は、『理想の生活を送るためには何が大切なのか?』を、お互いに理解して共有しなければ実現できません。そこで、『KAZE』ではより効果的な施術をするために、カウンセリングの3本柱を作っています」

————「カウンセリングの3本柱」とは、どのような内容でしょうか?

「知識、説明、技術の3つです。それぞれについて説明をすると、知識はお客さまが持っている知識と美容師が持っているものの2つがあります。当たり前だと思われるかもしれませんが、『カウンセリングをする時には、この2つが必要』と理解することは重要です」

お客さまの信頼を生む、カウンセリングの3本柱とは?

————続いて「説明」について教えてください。

「説明は、知識を共有するために大切です。意識していることがいくつもあり、たとえば『話を徐々に深くすること』を心掛けています。急に難しい話を始められても、お客さまは理解できませんし、『面倒くさいなあ』と思われてしまうかもしれません。そのため、簡単なことからスタートして、お客さまの反応を見ながら少しずつ話を掘り下げています。

他にも、『お互いが知っている言葉で話すこと』も重要です。たとえば、新規のお客さまに施術をする際は、レイヤーではなく、あえて『段』と言います。そして少し話が盛り上がったあたりで、『ちなみに、この段のことはレイヤーと言ったりします』と、ひと言加えるとお客さまの勉強にもなる。

そして、次にご来店してくださった時に『この前のレイヤーは評判よかったです』などと、お話してくださったら、それ以降はずっとレイヤーを使ってもよいと思います。お互いの距離が少しずつ縮まっていることも感じることができるので、より会話が弾むかなと。

最後に、技術はよろこびを生むポイントです。たとえば、お客さまにヘアセット方法をお伝えしたとします。そして、実際にご自宅でそのスタイルを作ることができたら、お客さまはとてもうれしいはずです。

ちなみにこの3本柱は、より魅力的なスタイルを作るために、お客さまにも身に付けていただきたい要素です。お客さまサイドに立って詳しく説明すると、次の通りになります。知識は、美容師とのコミュニケーションを円滑にするためのツールです。説明は、美容師に希望の髪型を分かりやすく伝えること。そして技術は、セットやケアなどでご自宅でもきれいな髪型をキープすることです。

お客さまがご自分で3つのスキルを習得することはもちろんできませんから、僕たちが施術の際にさりげなくお伝えをして、気が付いたら美容スキルが高まっている状態を作っています。それが『KAZE』の接客の大きな特徴です。

僕はこの3本柱がきちんと回った時に、お客さまは初めて僕たちを信頼してくださると思っています。ちなみに、この3つのなかでもっとも大切にしているのは知識です」

知識は、その他大勢の美容師との差別化を図る大きな武器

————なぜ、知識が大切なのでしょうか?

「そのスタッフと、その他大勢の美容師の差別化を図る大きな武器になるからです。当日に行った施術内容の詳細を知っているのは、その美容師だけですから『接客を通して得た知識』というのは、とても貴重な財産になります。そして、この情報を活用して次のスタイルにつなげることができるのも、そのスタイリストだけです。

このポイントを意識してコミュニケーションを取れば、お客さまとスタッフの間には深い信頼が生まれます。そのためカウンセリングの際に、お客さまが持っている知識をできるだけ多くキャッチすることは、とても大切です」

信頼を生むカウンセリングの極意

サロンワークの他にヘアメイク事業も展開している『KAZE』。信頼を生むカウンセリングの極意をまとめると、下記の3つでした。

1.お客さまからキャッチした知識を武器にする

2.説明では共通の言葉を使って徐々に深い話題へ

3.技術をお伝えして、ご自宅での楽しみをご提供

後編では、強いチームの作り方に迫ります。

Salon Data

KAZE

住所:東京都渋谷区鶯谷町12-3 フローラ代官山104
TEL:03-3477-1201
定休:月曜日

この記事が気に入ったら
いいね!してね

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事