成功者の言葉に答えはない。「一旦やる」人間だけが成功をつかめる。美容師の学校「Axia.City」が提唱する成功への道

美容師が開くオンラインサロンは珍しくなくなっていますが、「学校」の形式にこだわり、構想からたった1年で実現させた人がいます。それが美容師の学校「Axia.City」で校長を務める秋葉湧さんです。

前編では、「Axia.City」について詳しく伺います。新卒でスタイリストデビューしたばかりでも、100万円の売上を達成し、満席をとったりと驚きの成果を実現しているといいます。その秘密は美容師が成功するために必要な技術や知識はもちろん、生き方や心のあり方までも学べるということ。入学したての頃はうまくいかないことを人のせいにしている生徒たちが、徹底的に自分を追い込み、目標を達成していくそうです。

お話を伺ったのは…

秋葉湧さん


美容師・「Axia.City」 校長
高校2年で通信制の美容専門学校に通いながら美容室でバイトをし、20歳にしてスタイリストデビュー。23歳のときに地元の茨城で「美容室merci」を立ち上げ、人気店に成長させるも、29歳で代表を退任。その後、体ひとつで東京に進出し、美容技術だけでなく心のあり方やマーケティングにいたるまで美容師が成功するためのノウハウを提供し、実践する学校「Axia.City」を立ち上げる。受講者はのべ350人を超える。

働き方ではなく美容師の生き方を学べる学校

「Axia.City」のコースについて説明する秋葉さん

――「Axia.City」はどのような特徴がある学校ですか?

「美容師の働き方」ではなく「美容師の生き方」を学べるという特徴があります。「Axia.City」には「なぜ?を考える」、「誰の為の仕事なのかを考える」、「どうやって結果を出すか考える」、「ひたすらに継続する」、「夢中で楽しみながら考える」という5つの校訓があります。技術や知識ももちろん学ぶことができますが、成功するための生き方、心のあり方も学べるのが大きな特徴です。具体的には有名美容師に登壇いただき、どのように成功をつかんだのかを語ってもらったり、僕自身が考える成功への道を話したりします。さらに美容師として活躍していくために必要な、SNS運用やマーケティングについても学ぶことができます。

――「働き方」ではなく「生き方」…。どういう違いがあるんでしょうか?

働き方とは手段であって、生き方とは目的ですよね。仕事というとどうしても、何時間働くとか、正社員かフリーランスかなど、目先の形式や稼ぐ金額のことで考えてしまいがちですが、それを見極めるためには自分が何をしたくて、何を大切にしたいか、そこから逆算すべきだと思うんです。たとえば家族との時間を大切にしたいなら働く時間を短くするために単価をあげる必要があるでしょうし、家のなかでできる仕事を増やすことも視野に入れたほうがいいですよね。どう生きたいかをないがしろにして、どう働きたいかばかりを考えるから、仕事が嫌になってしまうと思うんです。そうすると成果もあがりにくい。結果として、長く美容師を続けられる人が少なくなります。

だから「Axia.City」では生き方を大切にしています。有名美容師や講師陣がさまざまな生き方やそれを実現するためのノウハウを提供することによって分の理想とする生き方、自分にあった美容師像に近づけるのが「Axia.City」の特徴です。

――具体的なコースとしては、どんなものがあるのでしょうか?

大きくわけると専門学校生、新卒、スタイリスト、経営者向けの4つのコースがあります。専門学校生が週に1回通える「Axia. Beauty College」、新卒美容師が6か月でスタイリストデビューを目指す「Axia. Mini」、売上100万円を目指す「mini. Advance」。「美容師×○○」で多様な働き方を目指す「Axia. CITY」。そして経営者向けのコース「Axia. PRO」です。

現在は東京と名古屋だけですが、来年4月には福岡でも展開していく予定ですし、今年10月からは大阪の美容専門学校の理事長に就任することになり、「Axia.City」で美容師資格を取得することも可能になりました。

「美容師×○○」で多様な働き方を実現。売上のピークを過ぎても安心して働けるように

昔から経営者に憧れがあり、美容師としてトップを目指したのはその手段だったと秋葉さん。そんな秋葉さんだからこそ美容師の多様な働き方を後押しできるのかもしれない

――美容師の学校にも関わらず、「美容師×○○」という多様な働き方を推奨しているのも面白いと思いました。なぜそのような授業を展開しているのでしょうか?

美容師というのはいってみればアスリートのようなもので、売上のピークが30代にくることがほとんどです。カリスマ美容師になって、経営陣にまわって才能を発揮できれば安泰でしょうけど、美容師として働くのと経営者としての才能はまた別だったりします。学校を始める前に、美容師100人に会って直接悩みのヒアリングをしたんですが、多くの美容師がいつまで美容師として働けるか、このまま美容師を続けていいのかを悩んでいました。そこで「美容師×○○」という授業を思いついたんです。美容師以外にも自分の能力を活かして活躍の場を広げておき、収入の柱も作っておくことで、結果的に美容師の仕事も安心して長く続けられるようになると感じています。

とはいえ美容師として中途半端な状態でほかのことに挑戦しても、どっちつかずになってしまうので、まずやるのは美容師の売上を100万円にすることです。美容師として一流になれなければ、ほかの道でも一流になれることはないというのが僕の持論です。

――具体的には「美容師×○○」の授業ではどんなことを学ぶのでしょうか。

美容師以外の道でも活躍しているゲストスピーカーに登壇いただき、ご自身の体験を話していただきます。生徒たちはさまざまな選択肢を得られます。さらに僕からどんな職種にも共通する、マーケティング、集客、ブランディング、営業についての授業を行います。このベースがあれば美容師にも活かせますし、それ以外の分野で活躍することもできるようになるので。さらに実際にほかの仕事に触れてみる機会も設けていますね。たとえばカメラをやられている方の授業のときには、実際に撮影をしてみるんです。美容師以外の仕事を実践する貴重な機会になり、生徒たちが自分にあっている道を探す手助けになっています。

ちなみにこの「美容師×○○」の授業は山野美容芸術短期大学大にも取り入れられ、特任教授として去年から授業をさせていただいています。

知識を得ただけでは何も変わらない。自分に合ったやり方を見つけ、成功をつかむ!

「Axia.City」の受講生と講師陣。「Axia.City」を通して人脈も広がっていく

――新卒でも100万円の売上を達成するなど驚きの実績をあげているそうですが、どうしてそのようなことが実現できるのですか?

答えはシンプルで、できるまでやるしかないんです。「Axia.City」に入ることでそれが実現しやすくなっているとするなら、精神面に大きな変化があるからかなと。入ってきたときはうまくいかないのを人のせいにしていた生徒たちが、今では自分を追い込むようになっています。教えている講師陣も変わってきていて、最初は言われたことだけをやっていただけだったのが、生徒たちをしっかり育てるために出勤時間や自分の時間を削って、スイッチが入っている状態です。その姿を見た生徒たちも触発されて、本気モードになっていて。だから新卒でも満席にできたり、100万円を売り上げたりすることができるんだと思います。

――結果が出せなくて悩んでいる美容師に何かアドバイスができることはありますか?

とにかく成功するところまで、やりきるしかないですよね。うまくいかないなら、やり方を変えるか、やる量を増やすか…。それしかないと思います。多くの人が陥りがちなのは、人がやっている方法を聞いただけで学んだ気になってしまうことです。学んだら、それを実践して、失敗したら結果が出るまで試行錯誤するしかありません。それが僕がインスタで発信している「#一旦やる」なんです。一旦やってみて、壁にぶつかりながら、自分に合う方法を見つける。成功者の言葉に答えはないということです。

Axia City」が提唱する、成功する美容師に必要な3か条

「Axia City」が提唱する、成功する美容師に必要な3か条を伺うと、ポイントは以下の通りでした。

1. 「働き方」ではなく「生き方」に焦点をあわせ、成功するために必要な心のありかたを学ぶ

2. 美容師としての基盤ができたら「美容師×○○」で活動の幅を広げる

3. 知識を得ただけで学んだ気にならず、成功するまで行動し続ける

後編では秋葉さんが美容師になってからの紆余曲折や、学校の構想を作ってから1年で実現させた成功哲学について伺います。今では大成功されている秋葉さんですが、過去には経営しているサロンが経営難に陥ったり、体ひとつで上京し家が借りられなかったりと、数々のピンチを経験したことも。しかし試行錯誤をしながら、壁を突破してきたそうです。その裏側にあるのは圧倒的な行動力と人脈作り。「とことんやる」を信条として、休みもなく動き続けているそうです。後編もお楽しみに!

1
2
求人数3万件!リジョブで求人を探してみる
この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事