【SNS活用術】Tik Tokで母世代に人気に!ヘアスタイルを丁寧に投稿して信頼を獲得【SALOWIN 池袋 SOSHIさん】#1
シェアサロン「SALOWIN 池袋」に所属するフリーランス美容師SOSHIさん。独立して1年弱で集客に成功し、現在は新規予約が困難な人気美容師に。客層のメインは40〜60代。お母さん世代の来店が増えたきっかけは意外にもTik Tokだったよう。有名サロンやカリスマ美容師のもとに通って目の肥えたお母さん世代には、ヘアスタイル一筋の投稿スタイルが響いたよう。
前編では、Tik Tokを機に40〜60代の来店が増えるまでの経緯や、40〜60代のSNS事情について教えていただきました。
教えてくれたのは…
「SALOWIN 池袋」SOSHIさん
都内のサロン2店舗に勤めたのち、2020年にフリーランスに。「ノーアイロン」「ノースタイリング」でキマるショートスタイルを得意とし、来店の多くは40〜60代のお母さん世代。InstagramやTik Tokではヘアスタイル投稿に絞って発信しており、お母さん世代の心を掴むユーモアに溢れたコピーが特徴的。
Instagram:@soshi_sh
Tik Tok:soshi0523
店舗開業の前段階としてフリーランスを選択
――SOSHIさんは2020年にフリーランスとなられたそうですが、その経緯とは?
フリーランスになったのは今からちょうど1年3か月前ですね。もともと都内の2サロンに計8年ほど務めていました。ゆくゆくは自分のお店を出したいと思っていて、その準備期間としてフリーランスを経験しておきたかったんです。お店を構えたときに経営もスムーズにできるかなと思って。
僕の周りの友人もフリーランスとしてやっている人が結構多かったんです。会社員だった頃は、やっぱり彼らと比べると収入面だったり時間的自由だったり、全然違って。それに、その頃にはある程度自分で集客もできていたので、フリーランスでもいけるなという自信はありました。
――集客の手応えを感じはじめたのはいつ頃ですか?
今から1年ほど前、新規来店が月30人ほどになって安定してきた頃ですね。多い月だと70人のときもありました。ご新規様が2回目の予約を入れる際に1ヶ月先まで待っていただかなくてはいけない…という状況になったときに、もう集客は必要ないかなと思いましたね。
――今では新規予約が数ヶ月待ちになっているようですね。
マンツーマンでやっている分、一日の枠が少ないからというのもあります。
最初の頃は、新規の予約を無制限に入れていたため、一ヶ月間ほぼご新規様しか来ないことがありました。それで既存のお客様の予約が取りづらくなり失客してしまう…ということが起こり、ネット予約の方ではご新規様の予約をストップしたんです。今はリピーターのお客様を優先し、ご新規様は月に10〜20人までと決めてやらせていただいています。
Tik Tokをきっかけにお母さん世代の来店が増加
――集客に力を入れていた頃はどのようにSNSを活用していましたか?
Instagram・Tik Tok・アメブロ・Word Pressといった色々なツールを並行してやっていました。フリーランスとなった最初の頃は、全然お客様が来なかったので、SNSにかける時間がたくさんあったんです。
――当初から一貫してヘアスタイル投稿を続けてきたのですね。
そうですね。Instagramでも同じようにヘアスタイル投稿に絞って。
豆知識ネタの投稿なども増えていますが、僕もちょこっと手を出してみたんです(笑)。おすすめのスタイリング剤を紹介したりして。でも、すでにたくさんの美容師さんがやっていましたし、人気のインスタグラマーさんもいたわけなので、僕が真似したところでいいね!数は伸びなかったですね。だから、そっち路線で頑張るのはちょっと違うかな…と思い、ヘアスタイル投稿に一本化しました。
「ヘアスタイルについて細かく細かく解説してくれるのが良かった」と言ってくださるお客様は多かったです。あと、リールでリアルなお母さん世代のヘアチェンジを投稿したらかなり反響が良かったんです。「別人ですね」とすごく言われました。
――お母さん世代の来店が増えたのは、フリーランスになってからということでしょうか?
そうですね。以前は集客ツールとしてミニモを活用していたので、10〜20代前半のお客様が大半でした。その分、単価も安かったんですけど。
シフトチェンジをして、TikTokやInstagramでヘアスタイルを打ち出すようになって客層が変化しましたね。今では40〜60代の来店がほとんどです。
お母さん世代もInstagramからの予約が大半。そのため予約しやすい動線づくりを工夫
――最近は、40〜60代の方はどのようにサロンを探しているのでしょうか?
僕の肌感ですが、Google検索をする人は少なくなってきているのかなと。40代・50代はInstagramでサロンを検索する人が多いと思いますよ。お悩みを解消したいというときは、やっぱりInstagramで調べる人が多いみたいです。
僕のところに来てくださったお客様も「クーポンサイトを見て来ました」という方はほとんどいませんでした。Instagramで「#池袋」「#ショートヘア」で検索して見つけてくれたみたいです。TikTokの場合は、お子さんに「あんた、スマホ見過ぎ」と注意していたらいつの間にか自分が見ていた、という感じが多いようです(笑)。
――お母さん世代もInstagramからの予約が主流になりつつあるんですね。
それもあって、SNSでの予約経路は意識しましたね。プロフィールから離脱する時間は5秒と言われているので、パッと見やすくするため、プロフィールにエリア名・得意スタイル・予約方法などを箇条書きに記載し、ストーリーには予約の空き状況や価格を記載。なるべく来店前のハードルを下げられるように工夫しました。
40〜60代のお客様が見やすい投稿テク
1 豆知識系を載せるより、ヘアスタイル一つひとつを丁寧に紹介する
2 お客様の写真を投稿し、「お母さん」のワードを必ず入れる
3 予約しやすいように、プロフィール欄に必要事項をわかりやすく記載
………………………………………………………………………………………………………………
発信方法を変えたことで客層が40〜60代メインに変化したというSOSHIさん。集客に成功したお話を伺い、若い世代と同様、40〜60代の世代を集客する上でもInstagramやTik Tokの伸び代を感じました。後編では、SOSHIさんのワードセンスに溢れる投稿テクニックをご紹介。
取材・文/佐藤咲稀(レ・キャトル)
撮影/柴田大地(fort)
イラスト/なとみ みわ