「なりたい姿」の解像度をあげるカウンセリング術で信頼度アップ 美容師・金野拓実さん

原宿・表参道でフリーランス美容師として活躍する金野拓実さん。フリーランスとなって4年目となる金野さんは、お客さまのリピート率が高く、売上を常にキープできているといいます。前編では高いリピート率をどう実現しているかを伺います。見えてきたのは、お客さまのなりたい姿を明確にする丁寧なカウンセリング術。お客さまの話す単語を聞き逃さず、本当になりたい姿をつかみ、満足度をあげることに成功しているようです。

今回、お話を伺ったのは…

金野拓実さん

美容師
北海道出身。一度は大学に入学するも、雑誌「CHOKi CHOKi」(内外出版社。現在は廃刊)に掲載される美容室に憧れを抱き、美容専門学校へ入学。その後、原宿、表参道という場所にこだわって、美容師としてのキャリアを積み、2018年にフリーランスに転向。丁寧なカウンセリングと施術で人気を集めている。

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お客さまの話す単語を的確にキャッチ!なりたい姿の解像度を高くするカウンセリングで、顧客満足度アップ

金野さんはカウンセリングに徹底的にこだわり、お客さまの満足度をあげてきた

――リピート率が高いとお聞きしました。施術で心がけていることは、どんなことでしょうか?

カウンセリングはとても丁寧に、時間をかけるようにしています。カウンセリングをするときに一番注意しているのは、オーダーの内容の真意は別のところにある場合が多いということです。たとえば写真を持ってきて、この髪型にしてほしいとオーダーされる方がよくいますが、実はその写真の一部が好きなだけで、ほかの部分はやりたいことではなかったりすると思うんです。その写真をうのみにして切ってしまうと、思っていたのと違ったということで大クレームにつながりかねません。だから本当にやりたいことをどう引き出すかが、鍵になると思います

――具体的には、どのようにして引き出されるのですか?

僕が心がけているのは、お客さまの話す単語に気を付けること。たとえば「髪の毛の長さをここまで切りたい」と仰った人には、なぜ切りたいかを聞いていきます。「すごく邪魔で」とか「暑くて」と言う単語を仰るなら、物理的に切りたいと思っているということになりますから、邪魔にならない、暑くならない長さに切る必要があります。これが「彼氏がショート好きだから」なら、聞くべき質問は「どれくらいの長さにするか」じゃなくて「彼はどんな髪型が好きなのか」ですよね。

最近気付いたことなのですが、僕はそのお客さまのなかにある、やりたいことを引っ張り出してきて、解像度をあげ、形にすることが得意なんだと思います。こちらから正解を提示すというより、引き出しをたくさん持っておいて、選べるような状態にしておき、適切なものを提供していくようなスタンスで、カウンセリングをしています。

ときにはお客さまにはっきり言うことも。信頼関係を結ぶことを大切に

お客さまとの信頼関係を大切にしている金野さん

――その技術はどうやって身につけたんでしょうか?

僕にはふたりの師匠がいて、ひとりはロジカルで徹底的にお客さまの要望に応える人、もうひとりはカリスマ美容師のような正解を示すタイプの人でした。ふたりの接客を間近で見ていたので、そのふたりのバランスをとって受け継いでいるかもしれません。このふたりが近くにいてくれたから、今の自分があると言っても過言ではないと思います。

――ちなみにお客さまからお任せでと言われるようなことはありませんか?

ありますね。でも、「いや、わかんないから無理」と伝えます(笑)。オーダーの形が見えないまま切ることはできないですし、危険すぎるので、コミュニケーションをとって、本当にやりたいことを引き出すようにしますね。意外と多いのが、やりたいこと、なりたい姿はわからないけど、やりたくないことはわかるという人。だから、やりたくないことを聞くことから始めることもあります

――お客さまに「無理」ということもあるんですね(笑)。

はい、言いますね。お客さまのオーダーにはもちろん答えたいと思っていますが、その内容ではお客さまには似合わないと思ったら、それはやめたほうがいいとはっきり言うこともありますし。すべてを「はいはい」と聞いていても、それはお客さまのためにならないと思うんです。お客さまのためになることをして、心から満足していただいて、信頼関係を築いていきたいという思いがあります

話しやすい近所のお兄さんという距離感で、お客さまと近い関係性を築く

お客さまとコミュニケーションを取る時間が何より好きだと金野さん

――丁寧なカウンセリングと施術、真摯に向き合う姿勢で人気を集めているということですね。

自分でもなぜお客さまが来てくれるのかよくわからないのですが、6年、7年と長く担当させていただいているお客さまは多いです。技術はもちろんきちんと提供しようと思っていますけど、そこを求めてきているというより、なんでも話せる距離感を求めてきてくださる方が多いのかもしれません。話しやすい近所のお兄さんぐらいのポジションでいたいと思っていて。美容師とお客さまの距離感は、ざっくばらんにいろんなことを話せて、好きなことを言ってもだれもバレないくらいがいいかなと思っています。

――あまりSNSを更新されているイメージがないのですが、新規集客などはどのようにされているのでしょうか?

新規集客は、今はほとんど何もやっていません。以前は力を入れていたこともありましたが、ここ1、2年でやらない方向にシフトしていきました。とにかく新規集客が苦手なんですよね。苦手な部分に労力をかけるより、自分が得意とするコミュニケーションで、今いるお客さまを、長く担当することを目指していきたいと思っています


金野さんがフリーランス美容師として人気を集める3つのポイント

1.なりたい姿の解像度をあげるカウンセリングで、満足度をアップさせた

2.できないことはできないと言い、コミュニケーションを深めることで、信頼関係を築いた

3.お客さまと距離感を縮め、近い関係性になった

後編では新規集客をしていないという金野さんに、その理由や考え方を詳しく伺います。その行動の裏にあったのは、今目の前にいるお客さまを大切にしたいという思いと、苦手なことに手を伸ばして消耗するより、得意な分野を伸ばすという生存戦略でした。また数年後に迫っている40代に向けて、持続可能な方法で売上維持をしようと、金野さんが考えているさまざまな可能性についてもお話を伺いました。後編もお楽しみに!

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