50点以上のネイルチップを提出。サロンの惹きを押さえたアピールがコツ「Terra 池袋店」中川真歩さん
新宿、池袋、渋谷、銀座と都心部を中心に、グループ4店舗を展開するネイル&アイラッシュサロン「Terra」。2021年に入社し、現在は「Terra 池袋店」にてネイリスト兼店舗リーダーを務めているのが中川真歩さんです。
前編では「Terra」に応募を決めた理由や就活期間中に悩んだことなどを伺いました。中川さんはもともと医療系大学に通っていましたが中退のタイミングで将来を見つめ直した結果、興味のあったネイルの道に踏み込んだといいます。
後編では、面接試験の様子や入社前に取り組んでおくといいことについてお聞きします。学校教育の一環で、ビジネス実務マナー検定３級を取得していたという中川さん。ネイルサロンでは会話を求めて訪れるお客様も多いため敬語やマナーの習得が求められますが、そこに時間を割くことなく技術練習に集中できたそうです。
今回、お話を伺ったのは…
「Terra 池袋店」ネイリスト
中川真歩さん
茨城県出身。医療系大学に在学中ネイルの仕事に興味を持ち、大宮ビューティー&ブライダル専門学校に入学。卒業後、2021年4月にTerra入社。現在4年目。池袋店にてリーダーを務めており、他スタッフの先頭に立ちながら日々多くのお客様に理想のネイルを提供している。
技術スキルのアピールのためにネイルチップを50本以上作成
カジュアルな面接の雰囲気に流されず、言葉遣いや姿勢には気をつけたという中川さん
――面接試験で印象に残っていることを教えてください
とてもカジュアルな雰囲気の面接だったことですね。社長と１対1での面接試験だったのですが、過去の受験で経験してきたかたさはなくカフェで会話を交わすようなカジュアルな雰囲気で進行していったんです。和やかなムードもあり気が抜けそうになりましたが、形式にだまされてはいけないと思い、言葉遣いや姿勢、仕草には最後まで気をつけました。
面接では信用を得ることが大切だと思っています。雰囲気に流されずTPOを守ることで、当たり前のことを当たり前に取り組むことができる信用度の高い人材だとアピールできたのではないかと感じています。
───信用を与えることが大切なのですね。面接試験で意識していたことは？
コミュニケーション力のアピールを意識していました。ネイリストはお客様とコミュニケーションをとることが多い接客業で、会話を求めて訪れる方もいるほどです。つまりコミュニケーション力がなければ、お客様を楽しませることができず売上やリピートにもつながりません。私はさまざまなバイトを経験してきた話を通して、コミュニケーション力をはじめ、接客の基礎スキルやあらゆる状況でも臨機応変に対応できる力があることを伝えました。
――なるほど。自己PRのために用意したものはありますか。
サロンから提出するようリクエストされたものではありますが、ネイルチップの用意には力を入れましたね。「Terra」はどんなお客様の要望にも応える幅広さが魅力のサロンです。
とくに個数やデザインの指定がなかったので、「自分の技術の幅広さをアピールしたほうがいいだろう」と思い、キャラクターやニュアンス、ナチュラルと幅広いジャンルのデザインネイルを5本1組で約10組、本数にすると50本を提出したんです。同時期の応募者のなかでは比較的多く提出した方だと思います。
ビジネス実務マナー検定がスムーズな活躍につながる
礼儀やマナーを熟知していたことで入社後は技術練習に集中できたと話す中川さん
――採用が決まったときの心境を教えてください。
ひと安心でしたね。同級生は大学を卒業して先に社会に出ているということもあり、遅れていると感じることは多かったので就職先がようやく決まったという安心感は大きかったです。また同時にサロン入社はゴールではなくスタート地点という意識もあったので、これから頑張っていくぞという気持ちもありました。
――入社後に、学生のうちに学んでおいてよかったと感じたことは？
マナーですね。通っていた専門学校がマナーや礼儀にとても厳しく、ビジネスマナーの授業もあるほどでした。人との話し方や挨拶、細かいことでいえばエレベーターの乗り方についても教わり、最終的にビジネス実務マナー検定３級を取得しました。
ネイリストの仕事においてコミュニケーション力は必要不可欠で、とくにマナーや礼儀は重要なポイントになります。入社後にその学習に時間を割く必要がなかったため、技術練習に集中できスムーズな活躍につながったと感じているんです。
───一方で学んでおけばよかったと思うことは？
まつ毛に関してもアンテナを張っておけばよかったと思います。
「Terra」はネイルだけでなくアイラッシュのメニューも提供しているサロンなので、お客様からまつ毛について聞かれることも多くあるんです。ただ私のまつ毛に関する知識は学生時代に学んだ基礎技術くらいで、「このまつ毛デザインはいつ流行したもの？」などとお客様に聞かれたときに答えられなかった経験もあります。学生時代のうちからまつ毛に興味を持って情報収集していれば、もっとスムーズにお客様の理想を見つけられたのかなと思うんです。
就活は悩めば悩むほどいい時間になる
就活を乗り越え、多少のことでは臆さないメンタルが持てるようになったという中川さん
――就活を通して得たことはどんなことですか。
自信が持てるようになりました。就職活動のなかにはサロン探しや面接など自己理解をしなければ取り組めないことが多くあります。そこで自分はネイリストに必要な要素を持ち合わせていると自覚し、自信を持てるようになりました。就活は自分を見つめ直すいい機会でしたね。
あとはメンタルが強くなりました。後にも先にも就活期間ほど大変なことはないと思っています。もし辛いことがあっても「就活のときよりはマシ」と考えれば乗り越えられるんじゃないかなって。挑戦することへの恐れや緊張をあまり感じづらくさせてくれた貴重な経験です。
――最後にこれから就活を控えている方へアドバイスをお願いいたします。
私は就活期間、自分のやりたいことは何なのか悩む時間が多くありました。でもそこでたくさん悩んでたどり着いたからこそ、ここまで挫折することなく高いモチベーションを持って仕事を続けられていると思っています。いま就活中の方はぜひ悩めるだけ悩んでみてください。
中川さんが採用試験を突破できたコツ3選
1.カジュアルな雰囲気に流されず言葉遣いや仕草に気をつけて信用を獲得した
2.50本以上のネイルチップを提出して幅広い技術スキルをアピールした
3.学生時代のうちにビジネスマナーを習得した
医療から美容と進む道を大きく変えた中川さん。大きな決断をしたからこそ就活と国家試験の両立期間の辛さを乗り越え、現在まで努力し続けられているのではないでしょうか。またインタビューで伺ったお話のなかでも、バイト経験を活かした積極的なアピール方法は参考になると感じました。ぜひ就活を控えている方、アシスタント時代を過ごしている方は参考にしてみてくださいね。
Salon Data
住所：東京都豊島区南池袋2-27-8 南水ビル10F
電話：050-3347-8871
