心地よさにこだわった1日3組限定の完全予約制プライベートサロン『Pelodias』
世田谷区奥沢と緑が丘の中間地点、閑静な住宅街のなかにたたずむのは、1日3組限定の完全予約制プライベートサロン『Pelodias』。お客さまがどこまでも心地よく過ごすことができるよう、細部にわたってこだわった空間が広がっています。なぜプライベートサロンという形のお店をオープンしたのか、オーナーの嶋田篤士さんにお話を伺いました。
お客さまのための空間を、最大限に過ごしやすく
――完全予約制のプライベートサロンを作ろうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
「まず独立をしようと思った一番大きな理由として、もっと時間を自由に使いたいという思いがありました。プライベートサロンという形になったのは、お客さまの掛け持ちをしたくないという思いからでした。僕はカットが大好きなんですけど、カットをしているときに向こうから呼ばれてカラーのチェックをする、ということがどうしても起きてしまうんですね。もっとひとりのお客さまに集中したいという思いがあったんです」
――1人ひとりのお客さまに集中して施術をしたいという思いはあっても、なかなかそのスタイルのお店にするのは勇気がいると思うのですが。
「僕としては絶対にうまくいくという思いがありましたし、勇気をもって決断するということはありませんでしたね。お客さまもマンツーマンの施術を望んでいるはずだと感じていたんです。たとえば僕が以前働いていたとき、お客さまが希望する予約の時間帯が込み合っていることを伝えると、じゃあ時間をずらすとおっしゃる方が多かったんですね。希望の時間帯を優先するより、落ち着いてマンツーマンで施術を受けられることのほうがメリットは大きいんだと感じました。ニーズは必ずあると確信したんです」
――本当に落ち着ける空間ですが、内装にはどんなこだわりがありますか?
「よくカフェっぽい内装ですね、と言っていただくのがですが、心地いい空間を追求した結果が、カフェになったということなんです。多くの人にとって長時間リラックスして過ごせる場所といえば、カフェか自宅のリビングだと思ったので。お客さまに提供する飲み物メニューにもこだわっています。髪や身体にいいものしか置いてませんし、いいと思ったものは日本では手に入らないものも海外で買ってお出ししていますね」
――座席の近くにも、ティッシュや充電器などいろいろと置かれていますね。
「そうですね。僕自身が花粉症なので、ティッシュは置きたかったし、WiFiがあったほうがいいな、充電もできたほうが落ち着くだろうなと、とにかくお客さまに居心地のよさを感じていただけるようにしています。予算などはほとんど考えず、お客さまが満足できるようなものであれば取り入れるようにしていますね。ホテルの考え方に近く、サロンの空間はお客さまがいる間はお客さまのものだと考えています。僕のお店で僕の居場所という感覚ではなく、お客さまに呼ばれて施術しているという気持ちですね。お客さまが主役なので、空気や気持ちはくみ取るようにしています」
乾かすだけでまとまるスタイリングで人気に
――緑が丘のエリアに出店をしたのは、どんな理由からなんでしょうか?
「以前働いていたお店で、僕はママさん層からの支持を受けていたんですね。それは乾かすだけでまとまるカットが得意だったからなんです。なのでママさんが多く住む世田谷のエリアにお店を出そうと考えました。完全個室なので、ご家族と一緒に来ていただいて施術ができますので、そのあたりの相性もいいかなと思っています」
――乾かすだけでまとまる髪というのは、ママにとっては本当にありがたいですね。
「そうですね。乾かすだけでまとまる、ということを主軸に、あとは何が必要かと考えて施術をしていますね。もう少しツヤがあったほうがいいなとか、こういうヘアケアが必要かなとか考えて提案をするようにしています」
――ヘアケアにも力を入れているとお聞きしましたが。
「このサロンでは髪質改善のメニューはテラヘルツというものを取り扱っています。テラヘルツとは、毛髪復元作用を放つ特殊なミネラルをミストにして髪と頭皮に処置していくメニューになります。今まで髪の毛は一度傷んだら戻らないというのが定説でした。その根本を覆すような施術になるのですが、復元作用が強く、ダメージの元を取り去ってくれるんです。髪が傷んでからの対処療法ではなく、傷まないようにする予防の要素が強いメニューですね」
顧客満足のため、さまざまな工夫をこらしている嶋田さん。サロン経営について、美容師の在り方について、独自の哲学を持ってらっしゃいます。後編では、より詳しくお話をお聞きします。