スタッフが発言しやすい環境をつくり成長しているサロン『Devellope.』
人通りの多い賑やかなアーケード街から、一歩裏へ入ったファッションスポットにある『Devellope.(デヴェロペ)』は、以前同じ職場で働いていた男女3人で立ち上げたサロン。代表の一人、松田直之さんにお店のコンセプトや3人で経営していく強みをお伺いしました。
クリエイティブな活動をサロンワークに生かしていく
――サロンをオープンしたきっかけを教えてください。
「地元山形の美容専門学校を卒業後、仙台のサロンに入社しました。そこで今一緒に代表を務めている山口と石岡に出会いました。3人で飲んでいるときに、“日々のサロンワークはもちろん、クリエイティブなことを突きつめてやる店がいいよね”とよく理想のサロンについて話していたんです。入社後12年経ったときに、フランチャイズで店を経営させてもらえないかと3人でオーナーに提案したら、快く受け入れてくれて。そしてオープンに向け具体的に進めていくうちに、オーナーから“3人でできそうだから、やってみたら?”って逆にすすめられ、2012年に独立することになりました」
――“クリエイティブなこと”っていうと具体的にはどんなことですか?
「コンテストの参加に力をいれています。参加することで、ひとつひとつの技術に対して、深く追求していくんです。カラーのちょっとした色味とか、カールの質感やサイズとか…。普段のサロンワークから一歩進んだところまで掘り下げるので、知識も技術も身に付きます。みんながそうなることで、店全体のクオリティもアップし、最終的にそれがお客様の施術に反映される。日々のサロンワークとクリエイティブな活動って別物のように感じますが、実は密接につながっていると考えています」
アシスタントが面接官に!仕事への責任感を育てるには?
――お店のコンセプトや強みは何ですか?
「“すべてはみんなの幸せのために”というのを経営理念にしています。みんなというのは、お客さまはもちろん、従業員や私たち代表3人のことも含めて。日々ハードにサロンワークをしていると、目の前のことだけに集中して、周りが見えなくなってしまう。それではみんなバラバラになってしまうので、月に何回か朝礼でサロンのコンセプトや目標などが書かれた冊子を、声に出して読み合わせています。“なんのためにしているのか?”“誰のためにしているのか?”というところを再確認して、全員のベクトルをそろえています。最初独立するときに、周りからはトップが3人なんてうまくいかないってよく言われて(笑)。でも実際やってみると、意思の共有をしっかりすることや、一人一人のスタッフに目を配れたりすることなど、店にとって強みになっていることの方が多いです」
――“意思の共有”というところで、ミーティングなどはどうしていますか?
「うちはミーティングがすごく多い(笑)。毎週水曜のミーティングと、スタイリストミーティング、アシスタントミーティング、幹部を抜いたスタイリストが集まるミーティングと、毎月予定を立てて開催しています。全体ミーティングだけだと、どうしてもトップダウンになってしまい、良くも悪くも僕たちの色が強く出すぎてしまう…。経験が浅いアシスタントだって、僕たちでは出てこないような良い考えを持っていますから、それを表に出せる環境が必要だなと思っています。すべての意見を反映することは難しいですが、できるだけ汲み取って、ひとつひとつ責任感を持って仕事をしてもらいたい。今では、採用時の面接官にもアシスタントを1人いれて、自分たちが育てていくんだっていう意識をしっかりもってもらうようにしています。それがうまくいっているのか、スタッフの離職率がとても低いんですよ」
代表が3人いるという個性をポジティブにとらえ、強みにしていく『Devellope.』。後編では、サロンの空間作りや今後のヴィジョンについて伺います。
Salon Data
Devellope.
住所:宮城県仙台市青葉区中央2-7-15 MUSEビル2F
電話:022-797-0797
http://devellope.com/
Instagram:@matsu_devellope
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