売りのアートを楽しめるメニュー作りがリピート率UPにつながるポイント ネイリスト櫻井唯さん

未経験から自分の理想のプライベートサロンを立ち上げることに成功した櫻井唯さん。前編では異業種からネイリストになった理由や、地元の人にサロンを認識してもらうためのインスタグラム活用法をお伺いしました。

後編では、立ち上げと集客に成功したサロンをどのようにして継続しているのかをご紹介。そこには売りのアートをお客さまに楽しんでいただくためのメニュー作りや料金設定への工夫がありました。

今回お話を伺ったのは…
櫻井唯さん

ネイリスト
グラフィックデザイナーとして雑貨店に約8年勤務した後、独立。2019年に茨城県水戸市の自宅にてネイルサロン「silom nail(シロムネイル)」をオープンする。北欧風のアートを得意とし、多くのファンを持つ。ネイリストのほか、前職の経験を活かし、定期的に「インスタストーリーズをとびきりかわいくする講座」を開催したり、デザインの仕事を請け負ったりと多岐にわたって活動している。
Instagram:@silom_nail

売上を保ちつつ、お客さまもアートを自由に楽しめるメニュー設定を考案

ネイルチップは5本にまとめず
組み合わせを自由に楽しめるスタイルに。
雑貨屋に並ぶブローチをイメージしているそう。

————サロンの経営を継続するために工夫されている点を教えてください。

オープンする際にメニューと料金設定を熟考し、お客さまにとってわかりやすいことと、平均単価が安くならないこと、両方を叶えるプランを作りました。アートが売りなのでワンカラーやケアのみのコースは作らず、アートの本数によって金額を決めています。たとえば両手合わせてアート5本、カラー3色で9,900円など。いろいろなメニューを取り入れて人数をこなすようにしてしまうと、私自身が楽しむ余裕がなく、お客さまを心からおもてなしできないと思ったんです。私もお客さまも楽しい空間にしたいと思い、このようなメニュー設定にしました。この方法だと単価が安定するので、ある程度集客ができれば売上も安定します。

————お客さまにとってのメリットはどのような点ですか?

本数で金額を決めているので、どんな細かいデザインでもたくさんパーツをのせても追加料金がかかりません。金額を気にしてやりたいアートを諦めてしまったり、システムがわかりづらかったりすることは絶対に避けたかったんです。

さらに決められたイメージにとらわれず自由にアートを楽しんでいただけるのもメリットのひとつ。「silom nail」では5本セットでサンプルを並べずに、1本ずつばらばらのデザインを置いてどの組み合わせでも選べるようにしています。1本選んでいただけたらそのイメージに合わせて他の指のデザインを作っていくことも。そのためお客さまによって仕上がりがまったく異なり、自分だけのネイルが完成するんです。

もちろん、持ち込みのアートも大歓迎。ときにはお客さまのお洋服やハンカチの柄がネイルのデザインになることもあります。

アートという強みが武器となりリピート率が安定

秋を楽しむフットネイル。
動物など細かなデザインもすべて手書き。

————デザインもメニューも他のサロンとは違う櫻井さん流のやり方なんですね。リピート率はどのくらいですか?

かなり多くの方がリピートしてくださっていますが、実はきちんと数字化していなくて。というのもお客さまが来たいと思ったときに気軽に来られるようなサロンにしたいと思っているので、次回予約にはとくに力をいれていないんです。私自身がもともと絶対ネイルしていないと嫌だっていうタイプではなかったので、大切なイベントのときなどに来てくれるだけでも十分だと思っています。

もちろん爪の状態を健康に保つために定期的に来てもらうのがベストなので、爪をきれいに保つための周期の説明などはきちんと行います。しかしそこでリピーターを増やしたいとガツガツしてしまうと逆に引いてしまうお客さまもいるかもしれないので、次が決まったら予約してくださいねと軽くお伝えするように。他のサロンにはないデザインを強みにしているので、他店に行ってしまうことはないだろうという安心感も次回予約にこだわらない理由のひとつです。実際に現在はリピーターさんで売上が安定しています。

常にアンテナを張りかわいいデザインを提供し続けることが信頼関係構築のカギ

櫻井さんのインスタグラムのストーリーズ。

————インスタグラムでは「インスタストーリーをとびきりかわいくする講座」の募集も行なっていますよね。こちらの目的は?

ストーリーズについてはデザインの仕事をしていたこともあり、投稿していくうちにどんどん楽しくなって作るのが得意になったんです。それを見たフォロワーの方にコツを教えてほしいと言われたことをきっかけに1回90分の講座を始めました。時間に余裕があるときや依頼が多くなったときに不定期で開催。受講した生徒さんの投稿が変化していくのを見るのが楽しくて続けています。「自分のお店の集客につながった」というお声をいただくことがあり、サロン経営とは違う楽しみのひとつです。

コロナ禍になる前は近くのカフェに集まって開催していたのですが、現在はオンラインで実施。全国各地のいろんな業種の方と交流ができるのでとても楽しいですね。

ちなみにほかにもデザインのお仕事の受託やネイル以外の勉強も行うようにしています。ネイル1本で続けていくとなると売上などに意識が集中してしまい、純粋に楽しめなくなってしまう心配がありました。とくに細かいアートは年齢を重ねると視力の問題などで継続が難しくなることが多いそうです。そのため他の収入源を作って心に余裕を持ち、ネイルを純粋に楽しむことを心掛けています。

————最後にプライベートネイルサロンを継続するうえで大切なことを教えてください。

お客さまとの信頼関係を築くことが大切です。お客さまは「silom nail」に行けば絶対かわいくしてくれるという安心感があるからこそ何度も通ってくださっているはず。その期待を裏切らないためには常にかわいいデザインを更新できるようにネイルだけでなく目に入るものすべてにアンテナを張って日々色やデザインのアイディアを探しています。

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プライベートネイルサロンを継続するためのポイント

自分が楽しくないとお客さまを楽しませることはできないという気持ちで、常にサロンとお客さま両方にベストな状況を作り続ける櫻井さん。プライベートネイルサロンを継続するためのポイントをまとめると以下の3つでした。

1. 自由にネイルを楽しんでもらえるようなメニューを考える

2. 仕事をひとつに絞らず、視野を広げて心の余裕を持つ

3. お客さまとの信頼関係を築くために常にアンテナを張って技術を高める

一貫したコンセプトを持ち、自分自身をターゲット像にすることにより、櫻井さん自身の理想がそのままお客さまの要望に直結することがわかりました。だれよりもお客さまの気持ちがわかるからこそ満足度の高い愛されるサロンができたのだと思います。サロンの開業を検討されている方は今回の話を参考に、自分が大切にしているコンセプトから考えてみてはいかがでしょうか。

Salon Data

silom nail(シロムネイル)

住所:茨城県水戸市鯉淵町
(プライベートサロンのため詳細は予約時にお伝えします)
https://ameblo.jp/silomnail/entry-12522819021.html

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