【SNS活用術】アップだけでなく「引き」も必要。抜け感を取り入れるとおしゃれに!【Eye Haven MIHOさん】#2
アイリスト MIHOさんのInstagramは「アイリストっぽくない」のが特徴的。そのワケは、施術とメイクをセットで考え、最新コスメやメイクを頻繁に投稿しているから。サロンの雰囲気や自分が目指すスタイルを伝えるために、「目元」だけが続くのをやめ、全体像を写したファッショナブルな投稿にシフト。そのおしゃれな雰囲気でたくさんの女性たちのハートを掴んでいるようです。
後編では、おしゃれさを保つために工夫していること、目元の写真を撮るときに意識していることなど、具体的なハウツーをレクチャーします。
教えてくれたのは…
Eye Haven
MIHOさん
一人ひとりに合う目元を提案する、まつ毛と眉毛の専門店「Eye Haven」。メイクアップアーティストだった経験を活かし、施術後はメイクで仕上げをするというスタイルが好評。Instagramはフォロワー数約7500人(2021年12月現在)。まつ毛や眉毛といった目元の投稿ばかりではなく、旬のメイクやコスメも豊富に紹介している。そのセンスの良さに魅かれて来店する人も多く、現在は新規予約待ちの状態。
Instagram:miho_eyehaven
メイクの投稿によってサロンの雰囲気を発信
──以前はどのような投稿スタイルだったのでしょうか?
基本的にはお客様の目元だけを載せることが多く、お顔全体を載せることはあまりなかったです。他の同業者さんの投稿を見ていても大体同じでしたね。
──今ではメイクを投稿されているようですが、その狙いとは?
実は、前職がメイクアップアーティストだったんです。メイクも好きだったけど、同時にアイサロンの経営にも興味があって。独立をきっかけに両立することが叶ったという感じですね。
あと、目元の投稿ばかりだとサロンの雰囲気や私が目指すスタイルが伝わりにくいなと…。
──アイメイクもファッションの一部だと捉える女性も多いと思いますので、MIHOさんの投稿スタイルはとても参考になりますね。
ありがとうございます。一応、最新コスメや流行りのメイクは欠かさずチェックするようにしています。
──眉メイクは実際に施術後にお客様に施しているのですか?
はい。ほとんど眉メイクをしてからお帰ししています。アイラッシュだけの方でも、施術中にタオルを被せたりして私自身でメイクを崩してしまうこともあるので、みなさんにサービスとしてやらせていただいています。
おうちに帰ると女性はすっぴんの自分に向き合うわけですよね。だから、次の日のメイクの参考になれば良いなと思ってはじめたのがきっかけなんです。あと、いつも一辺倒なメイクになってしまうとか、流行りのコスメの上手い使い方がわからないという方も多いと思うので、お客様自身の目元で再現することで「私、こういうメイクが似合うんだ」「この色味はこういう風に使えば良いんだ」と、新たな気づきが生まれるかなと思って。
コスメ、花、韓国…幅広い投稿で年齢層が広がった
──眉・眉・眉と投稿が続くのではなく、ときにはお花や空の投稿も入れているようですね。
フィード画面を開いたときに目元の投稿ばかりだとゴチャついて見えるので、目元のアップが連続しないように意識しているんです。引きのモデル写真だったり、背景だったり、バランスを見ながら調整しています。投稿する前の擬似投稿で色味を調整することも大切な工程です。
──投稿に色々なシーンを入れることで、フォロワーは伸びましたか?
はい。色々な世代の方に見てもらえるようになりました。以前は20代半ば〜30代半ばの方々が多かったのですが、今では40〜60代の方にも見ていただいています。
実は私、去年の自粛期間中に韓国ドラマにハマってしまいまして(笑)。「韓国の子たちの眉毛やメイクって可愛い〜」と思い、そこから韓国アイドルなどの画像を投稿するようにしたら、見事に韓国好きが集まるようになりました。「韓国」によって世代の幅が広がった気がします。
──韓国ネタはやっぱり影響力が強いのですね。
目元の参考イメージとして韓国の子の画像を混ぜると、結構みなさんの目に留まるようです。保存数も他の投稿に比べて10倍くらいとか。韓国、強いです(笑)。
──モデルやアイドルの画像をまとめて眉カタログを作っていましたよね。その投稿も保存数は高いのでしょうか?
保存数が一番伸びたと思います。形とかもイメージしやすかったようで、その投稿を見て来店する方も多く、来店時にも保存画面を見せてくださるんです。
眉は骨格の一部。眉の投稿はアングルを意識
──目元の投稿をする際にわかりやすく伝えるための工夫はありますか?
「目元だけ」をトリミングして載せる人が多いと思いますが、私の場合は「マスクの一部」も映るように撮影しています。
あと大事なのが「横のアングル」。骨格に沿うような感じで、斜め45度くらいの角度から撮るようにしているんです。──骨格を意識して横のアングルも取り入れる、と。
骨格に合っていないとペタッと張り付いたような、違和感のある眉毛になってしまうので、私はそこを意識するようにしています。
そもそも人を正面から眺めることって日常ではあまりないと思うんです。斜めの角度からが一番見られる気がします。だから、お客様にも「メイクするときは正面だけではなく、横から見たときのバランスも大事ですよ」と伝えたくて。
──文字入れする際に意識していることはありますか?
文字を入れない投稿を間に挟むこと。文字が入っている投稿が並ぶと、フィード画面を開いたときに窮屈な感じに見えてしまうので、バランスを見ながらやっています。
コスメ紹介の投稿でよく見るのが、大きな文字で「パンッ」と打ち出すスタイル。そういうのもすごくわかりやすいのですが、うちのサロンの雰囲気には合わないので、フォントは控えめにしています。
──Instagramによる新規数やリピート率の変化はありましたか?
はい。クーポンサイトよりもリピート率は上がりました。ご新規様のほとんどが次回予約をして帰られますね。
今は「個人」の時代なのかなと思うんです。そのお店に通いたいのではなく、その人のもとに通いたいんだと思うんです。施術者のキャラや得意スタイルが伝わりやすいのはクーポンサイトよりもInstagramなのかなと。
「わかりやすいのにおしゃれ」な投稿にする秘訣
1.メイクと同様に「抜け感」を意識。文字も入れすぎない
2.目元だけでなく、全体のビジュアルも適度に載せる
3.「眉」は骨格に沿って、横からのアングルで撮影
取材・文/佐藤咲稀(レ・キャトル)
撮影/喜多二三雄
イラスト/なとみ みわ