美容師が腰痛になりやすい理由とは? 腰痛を予防する6つの方法を紹介
職業柄、腰痛を発症しやすいといわれている美容師。しかし、なぜ美容師は腰痛になりやすいのでしょうか。
ここでは、美容師が腰痛になりやすい理由と腰痛の予防するためのおすすめの方法についてくわしくご紹介します。
なぜ? 美容師が腰痛になりやすい理由とは
美容師はなぜ、腰痛になりやすいといわれているのでしょうか。ここでは、美容師が腰痛になりやすい理由を解説します。
1. 前かがみの姿勢になることが多い|施術中・シャンプーなど
美容師が腰痛になりやすい理由としては、施術中に前かがみの姿勢になってしまうことが多いことが挙げられます。
たとえば、カット中のお客様の髪の長さを確かめたり、シャンプー時にお客様の髪を洗ったりするために無意識に前かがみになり、腰を痛めてしまうことがあるようです。
2. 立ち姿勢のくせ|片側に重心など
人間は誰しも骨格や骨盤の歪みなど、それぞれくせを持っています。たとえば、左右どちらかの足に重心がかかっていたり、腰が前に出ていたりするなどといったくせです。
このような姿勢は腰に負担がかかってしまうため、腰痛の原因になってしまうことも。さらに、骨盤や筋膜の歪みがくせになってしまうと、治すのにも時間がかかってしまいます。
3. 立ちっぱなしの作業による疲労
美容師の仕事は、基本的に立ち仕事です。座る時間もあまりなく、営業中はずっと立っているという人もなかにはいるでしょう。
ずっと立っていることによる疲労も、腰痛の原因となります。立ち姿勢は背中やお尻、腰などといった広範囲の筋肉を使うため、疲労がたまり、腰痛になってしまうこともあるようです。
4. 靴が合わない|サイズや履き心地
靴は姿勢の維持に重要な役割を担っています。履いている靴が合っていないと姿勢が崩れ、腰痛の原因となることもあるからです。
美容師の仕事はファッションも重要ですが、サイズが合わない、履いていて疲れるような靴は注意しましょう。のちほど、自分に合った靴の選び方をご紹介します。
腰痛を予防するには? 6つのおすすめ方法を紹介
腰痛になりやすい環境で働く美容師ですが、心がけ次第では予防することも可能です。ここでは、腰痛を予防するおすすめの方法をご紹介します。
症状が気になる場合は病院を受診しよう|痛み・悪化など
今現在腰痛に悩んでいて、痛みが強くなってきたり、痛くなってきたりするなどの症状が気になる場合は、病院を受診しましょう。
腰痛で通院する場合に診てもらうのは、整形外科です。痛みが悪化してしまう前に受診し、しっかりと医師に診てもらうことをおすすめします。
1. 正しい立ち姿勢を意識しよう
腰痛を予防するためには、正しい立ち姿勢を意識することが大切です。正しい立ち姿勢とは、背骨が頭から腰にかけて緩やかなS字になっている姿勢で、この姿勢を維持することで筋肉への負担も少なく、長時間でも楽に過ごせます。
自分では正しい姿勢のつもりでも、重心の偏りなどといった姿勢の歪みが発生してしまうこともあるため、姿勢の確認は自分ひとりでおこなうのではなく、家族や同僚などに確認してもらいましょう。
2. 動作は腰の負担を減らすように|物を持ち上げるときなど
腰に負担がかかってしまうような動作をできるだけ減らすことも、腰痛を予防させる方法のひとつです。
たとえば、重いものを持ち上げるときなども、前屈して持ち上げるのではなく、一度しゃがんでから足の力も使って荷物を持ち上げるようにしましょう。
3. 靴を選び直す
先ほどもお伝えしたように、靴は姿勢の維持や体の負担軽減に大きな役割を担っているため、自分の足に合った靴を選ぶことが大切です。ここでは、靴選びのポイントをご紹介します。
立ち仕事でも疲れにくい靴とは?
足の疲れの軽減におすすめとなるヒールの高さは3cmです。男女関係なく、この高さは一番体重が安定する高さとなっています。ヒールが高すぎるとつま先に負担がかかってしまうため、ヒールの高さは5 cm以下にするようにしましょう。
また、「靴底のソール部分がしっかりと曲がるか」「甲の部分がぴったりとフィットするか」も重要な要素となります。足の負担をなるべく減らすという観点では、できるだけ軽量タイプの靴がおすすめです。
今の靴を履きやすくするには?
靴は新しいものを用意するだけでなく、今使用しているものを自分に合わせるという方法もあります。今の靴を履きやすくする方法として、インソールを使用するのがおすすめです。
インソールにはさまざまな種類があり、たとえば以下のようなタイプがあります。
・土踏まずに突起がついており、血行促進が期待できるタイプ
・前に滑るのを防ぎ、高いヒールに合うタイプ
・つま先が薄くなっており、窮屈に感じにくくなっているタイプ
これらのタイプのなかから、自分に合ったインソールを選ぶのがおすすめです。
4. サポーターやコルセットを利用する
腰痛予防には、サポーターやコルセットのような道具を使用する方法もあります。サポーターやコルセットで腰を支えてあげることで、腰痛が楽になることもあるからです。
また、これらのアイテムは洋服の下に目立たずに装着できます。仕事中に動作が制限されるのは困る場合は、休日などのプライベートな時間だけでも使用することで、腰への負担軽減につながるでしょう。
5. ストレッチを取り入れる|休憩中・帰宅後
ストレッチは凝り固まった筋肉をほぐし、血行をよくする効果があります。そのため、腰痛予防には非常に有効な手段と考えられているようです。
つづいては、休憩中や帰宅後にかんたんに取り入れられるおすすめのストレッチをそれぞれご紹介します。
休憩中におすすめ| 椅子に座ったままできるストレッチ
休憩中には、椅子に座ったままできるストレッチがおすすめです。椅子に座ったままできる代表的なストレッチをご紹介します。
1.浅めに椅子に座る
2.背中を丸める動作から胸をそらす動作をゆっくり深呼吸しながら20秒繰り返す
動作中は骨盤を起点として動かすことを意識しましょう。背中が前傾や後傾しないように注意してください。
お風呂上がりにも|自宅でできるストレッチ
お風呂上がりは身体が温まり、血行がよくなっているため、ストレッチにはおすすめのタイミングです。自宅でかんたんにできるストレッチをご紹介します。
1.膝を曲げた状態で床に仰向けに寝る
2.両手で両肘を抱える
3.おへそを覗き込むように20~30秒キープする
これは腰全体に効果があるストレッチです。かんたんにできるので、取り入れてみるとよいでしょう。
6. 生活習慣の改善
生活習慣は、腰痛やそのほかの病気にも大きく影響します。そのため、生活習慣を見直すことが大切です。ここでは、腰痛を予防するための生活習慣の見直しポイントをご紹介します。
定期的な運動で筋肉をつけよう
運動不足による筋力低下も、腰痛の原因のひとつです。日頃から運動する習慣をつけておくことで、腰痛の起きにくいカラダづくりができます。
とくに背筋や腹筋、インナーマッスルとバランスよく筋肉をつけることで腰を守ることが可能。運動の時間の確保がむずかしい場合は、通勤時の電車を一駅前で降りて歩くなど、少しのウォーキングでも問題ありません。
寝具を見直そう
睡眠時の姿勢や合わない寝具も、腰痛の原因です。寝起きに腰痛がある場合は寝具を見直してみるのがおすすめ。
寝具の選び方としては、柔らかすぎず、堅すぎず、寝転んだときに正しい姿勢となっていることを確認しましょう。腰が沈みすぎていると、腰痛の原因となるので注意が必要です。
できることから始めて腰痛を予防しよう!
美容師は立ち仕事のため、腰痛に悩まされている人が多いといわれています。そのため、今はまだ腰痛になっていなくても、これから腰を痛めてしまう可能性もじゅうぶんにあるでしょう。
一度腰痛になってしまうとなかなか治りづらいので、正しい姿勢を心がけたり、ストレッチを取り入れたりするなど、できることから少しずつ始めて腰痛の予防をしましょう。すでに腰痛の症状があるという場合は、早めに病院を受診するようにしてくださいね。
引用元サイト
厚済会 【座ったまま1分】腰痛に効く!理学療法士推奨|ストレッチ