「middle daikanyama」代表・丸岡奈央さんのスタッフの成長を促すコミュニケーション術

東京・代官山の駅から徒歩2分という一等地に店を構える「middle daikanyama」。代表を務める美容師の丸岡さんは、ショートやボブなど大人カジュアルな肩上レングスを得意とし、キャリア12年目にして、毎月300人以上ものお客さまを担当する大人気の美容師です。

前編では、スタッフの成長を促すコミュニケーション術について伺います。スタッフとの関係性ではメリハリを大事にし、話し掛けやすい雰囲気を心掛ける、仕事の中で気になることは朝礼や終礼ですぐに伝えるようにしているそうです。各スタッフの性格や得意分野に合った売上アップの方法を考えたり、コミュニケーションを深めるために必要に応じて個人面談を行うなど、スタッフの変化に気付けるように意識しているとのこと。

今回お話を聞いたのは…

丸岡奈央さん

美容室「middle daikanyama」代表。ショートカットやボブなど、女性らしく上品なヘアスタイルを得意とし、現在はキャリア12年目にして、毎月300人以上のお客さまを担当する美容師。「SHE daikanyama」(2021年に「juuri」に店名変更)で店長を務めた後、姉妹店「middle daikanyama」の立ち上げに関わり、代表に就任。カジュアルながら洗練された肩上レングスのヘアカットはインスタグラムなどでも話題を呼んでいる。

Instagram:@naomaruoka.middle

スタッフから話し掛けやすい雰囲気を心掛け、気になることはすぐに伝えるコミュニケーション術

爽やかな笑顔が素敵な 「middle daikanyama」代表の丸岡さん

――スタッフの方とはどのようにコミュニケーションを深めているのでしょうか。

コミュニケーションを深めるには、まずは自分が相談されやすい人柄になるという気持ちを持つこと。スタッフに慕われるように自分が努力する必要があります。誰よりも周りを見て、スタッフの変化に気づくようにする。嘘を言わずに、必ず約束を守るようにする。また常に明るく笑顔で、謙虚でいることも気を付けています。

仕事での厳しさと話し掛けやすさのメリハリを大事にし、普段はできるだけやわらかい雰囲気でいられるようにしたいと思っています。

――スタッフの方がさまざまな経験を積める環境はどのように準備されていますか?

美容師として経験を積むために、まず第一にサロンワークに多く入ってもらうことを大切にしています。実際にお客さまに触れることで、技術力、接客力、人間力などが得られると思うんです。知識を頭にインプットすることも大切ですが、実体験に基づく知識の定着はその比になりません。身につく度合が全く違います。

そのため、私たちスタッフはサロンワークで気になったポイントは、その都度伝えることを大切にしていますね。毎日の朝礼や終礼を欠かさず行なってコミュニケーションをとり、成長できる機会の準備を整えています。

1対1の話し合いの場を設けることでスタッフの好きな分野や得意なことを把握する

年に2回はスタッフ全員で社員旅行に行き、交流を深める機会に

――スタッフが輝くために好きな分野や得意なことを把握しているとのことでしたが、どのように見つけているのでしょうか?

取り組んでいて楽しそうなことが得意な分野であることが多いですね。カラーやパーマ、カットなど、各スタッフが好きな技術をお客様に提案をしている時は、とても自信に溢れていて、楽しそうな空気感を感じます。その方がお客様の反応も良いですし、リピートに繋がっているのではと思います

他には、各スタッフと個人面談を行って把握するようにしています。気になることがあるときはこちらから声を掛けて食事に行ったり、個人的に話すようにしています。それぞれ性格が違うので、必ず1対1で話す時間を作るようにしています。仕事で実現したいこと、プライベートで実現したいことは、営業時間以外で話す時間を大切にして、スタッフのモチベーション、やりたいことなどを聞く機会を作っています。

――個人面談では、プライベートな話もされるのでしょうか?

プライベートな話もするようにしています。女性スタッフが多いため、人生の転機も多くある中、今いるスタッフと協力しながら目標に向かうには、仕事以外のプライベートもある程度は知る必要があると思っています。プライベートの精神状態が仕事に直接影響することも大いにありますので。

元々働いていた系列店「juuri(ユーリー)」と「middle daikanyama」のオーナーは男性なのですが、男性からのアドバイスもよい面があると思うので、「middle daikanyama」のスタッフ1人ひとりと話す機会を設けてもらっています。そして、スタッフの思いなどは幹部同士で共有するようにして、今のスタッフの精神状態を把握するように心掛けています

SNSでは得意な分野が見つかったら、ある程度は個人の裁量に任せてみる

インスタグラムなどSNSには、定期的にさまざまなヘアスタイルを掲載

――SNSなどで技術や能力を伸ばすのは、どんな工夫をされているのでしょうか?

得意なことを見つけたら、その部分はある程度個人の裁量に任せることにしています。インスタグラムはお店のアカウント以外に、個人のアカウントもそれぞれが持っていますが、SNSだけにこだわらずに、それぞれが得意な分野でお客さまが増やせたらいいなと思い、各スタッフの性格に合わせた集客を行っています

具体的には、あるスタッフには美容予約サイトの運営を任せて、メルマガや企画などに積極的に参加してもらったり、お店の公式サイトを任せているスタッフには、お店のインスタグラムアカウントも併せて運営してもらったり。各スタッフとどんなところで集客していくかを話し合いながら、完全に任せるのではなく協力してやっています


丸岡奈央さんが美容師&代表として心掛けている、スタッフの成長を促すコミュニケーション術

丸岡奈央さんが美容師&代表として心掛けている、スタッフの成長を促すコミュニケーション術を伺うと、以下の3つでした。

1.スタッフとの関係性ではメリハリを大事にし、話しかけやすい雰囲気を心掛け、気になることはすぐに伝えるようにしていた

2.コミュニケーションを深めるために、スタッフの変化にはすぐに気づくようにし、必要に応じて個人面談を行っていた

3.SNSでは得意な分野ごとに、話し合いをしつつ個人の裁量に任せていた

後編では、愛されるスタッフとサロンにするための丸岡さんの人材育成術についてお伺いしていきます。見えてきたのはスタッフのキャリアアップはたくさんのお客さまに支持されることで育まれるという信念や、「middle(真ん中)」という店名に込めた、心や気持ちの真ん中に戻ってほしいという思いでした。またさまざまな年代のお客さまに長く愛されるために、確かな技術力・接客力・人間力を育てることを心がけてきたという丸岡さん。将来的には、店舗を任せられるようなスタッフを育て上げることが目標だそうです。

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Salon Data

middle daikanyama
住所:東京都渋谷区猿楽町24-1 ROOB2 2FA
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