アロマ×ヨガ×アーユルヴェーダでトリプルワークを実現 みの島みかさん♯1
アロマセラピスト×ヨガインストラクター×アーユルヴェーダ講師の3つの仕事を掛け持ちするみの島みかさん。元々は美容師からスタートして、人を癒したいという気持ちからセラピストに転向。自らの実体験や、お客様の癒しを追求するうちに、ヨガやアーユルヴェーダの学びを深めていったそうです。前編では、3つの仕事をするようになった経緯について詳しくお伺いしました。
お話を伺ったのは
Salon SANATIO
代表 みの島みかさん
美容師からセラピストに転向し、お客様の悩みに応えたくてさまざまなジャンルを学ぶうちに、セラピスト×ヨガインストラクター×アーユルヴェーダ講師の三足の草鞋を履くようになる。現在、平塚市内でプライベートサロンSalon SANATIOを運営しながらヨガインストラクター、アーユルヴェーダ講師としても活動中。Herbal Ayurveda認定 アーユルケアリスト®︎、日本統合医学協会 メディカルアロマセラピスト認定講師、全米ヨガアライアンスRYT200修了、ベビトレヨガ インストラクターなど多数のディプロマを取得。
アシスタント時代はカットよりシャンプーやヘッドスパが好きだった
――美容業界は、まず美容師からスタートしたんですよね?
美容学校を卒業後、8年間美容師をしていました。でも、アシスタント2年目ですでにカットがつまらないと思ってしまったんですよね。その代わり、シャンプーやヘッドスパはとても楽しくて、本当はその時点でセラピストに転向したかったんです。当時まだ20歳だったので、せっかく美容師免許を取ったんだからハサミは持ちなさいと周りに反対されて、そのままアシスタントを続けました。働いたお店の修行期間が長く、店長の独立を手伝ったこともあり、6年かかってやっとスタイリストになりました。
――カットがつまらないと思ってしまう方って、結構いるんですか?
最近、スタイリストにならずにアシスタントだけを行う美容師さんもいるみたいですね。お客様を担当せずに、裏方をやりたいという子が増えているようです。私もそちら側だったんですよね。
――みの島さんは、アシスタント専門美容師の走りなんですね(笑)。セラピストの勉強は美容師時代に始めたんですか?
美容室でヘッドスパや肩のマッサージをしていたので、アロマは独学で勉強していました。休みの日には、個人的にリンパドレナージュのスクールにも通っていて、「マッサージ専門になれば?」と言われるくらいお客様には好評でした。「お金払うからプラスでやって」という方もいて、自分の気持ちとしては一刻も早くセラピストに転向したかったですね。
――そこで、セラピストに方向転換するための行動を起こしたのでしょうか?
まずは1年間オーストラリアに語学留学という形で美容室を辞めました。留学先のオーストラリアで初めてオイルマッサージを受けたんですが、それがあまりにも心地よくて。そのセラピストの方に個人的にオイルマッサージを教えていただいたんです。これがアロマセラピストへ転向するきっかけになったと思います。
――帰国後、セラピストの仕事を?
最初から自分でやるのは難しいと思ったので、アロマセラピーをやっているサロンを探しました。当時30才。美容室での経験はありましたが、セラピストとしての実務経験はゼロだったので、面接を取り付けることも難しくて、まずはオイルマッサージもやっている街のほぐし屋さんに就職しました。
やっとやりたいことができたので精神的には楽でしたが、体力的にはきつかったですね。30分のお客様だったら10名、60分のお客様だったら6~7名、一日約400分稼働するんですが、施術と施術の間がすごく短くて、トイレに行く時間もないような忙しさでした。でもそこで、月に100名以上を3年半、トータル4200名の施術をしたことでかなり鍛えられましたね。
癒しを追求していく中で、アロマもヨガもアーユルヴェーダも必要不可欠なことだった
――ヨガはどのタイミングで始めたんですか?
ほぐし屋さんの仕事が体力的にきつくて、自分もトレーニングが必要だったので、そのときにヨガを選びました。実際にヨガを始めてみたら、自分の体調がすごく良くなったんですね。これはお客様にもヨガを勧めたいと思って、解剖学に強いヨガスクールに通い、RYT200を取得しました。
――アーユルヴェーダは、その後に学んだんですか?
ヨガの200時間の中にアーユルヴェーダの基礎を学ぶ時間がありました。アーユルヴェーダでは、自分の体質に合った食物・運動・生活習慣を取り入れることで心身ともに健康な状態を目指すのですが、わたしの体質には砂糖が合わないということを知って、砂糖を控えたところ、ひどかった副鼻腔炎が劇的に良くなったんです。それまでは副鼻腔炎を持っているために、お客様が立て込むと39度の熱が出て倒れてしまうこともあって。副鼻腔炎を治したくて、週3で病院に通いましたが、完全には治らず。でも、アーユルヴェーダで劇的に変わることができたんです。
アーユルヴェーダの先生が新しい講座を立ち上げるタイミングで、さらに学びを深めました。そこで、講座やワークショップなどを開いてアーユルヴェーダを伝える人を育成するアーユルケアリストというディプロマを取得しました。
――アーユルヴェーダは最初からお仕事にしようと思って学ばれたんですか?
そうですね。そもそも私が美容業界を目指したのは、人を癒したかったからなんです。癒しを追求していく中で、アロマもヨガもアーユルヴェーダも必要なことだったので学びました。
なんでも自分で経験しないと気がすまない
――独立されてどのくらい経つんですか?
いま2年目です。ほぐし屋さんが体力的にきつくて、長期的に働ける環境ではなかったので独立を考えたんですが、苦手なパソコンを身につけたかったのと、ほぐし屋さんのお客様がデスクワークによる肩こりや腰痛の方が多かったのでそれを体験するために、まずは派遣で事務職をしながら、土日にセラピストとしての活動を始めました。パソコンの技術を習得できたら独立しようと思っていたのですが、ヨガやアーユルヴェーダを学んだ先生からタイミングよく講師業のお仕事を頂けるようになったので、予定より早く独立することになりました。
――みの島さんは行動力がありますよね。
美容師以降は、2~3年で職が変わっているので、一見続かない人と思われがちですが、すべてにおいて自分で経験してみたいという気持ちが強いんですよね。自分の中ではひとつずつ区切りをつけて、次のステップに進んでいるつもりです。実際、事務職を経験することでパソコンに強くなったことは、現在の講師業にかなり活きていますし、デスクワークによる肩こりも実際に経験できたので、お客様に予防法を伝えやすくもなりました。
――現在、アロマ×ヨガ×アーユルヴェーダのお仕事はどんなスケジュールで動いているんですか?
ある1ヶ月の動きは、こんな感じです。
●アロマセラピー
・プライベートサロン「Salon SANATIO」でのアロマセラピートリートメント…2回/週
・アロマセラピスト講師…1~2回/月
・アロマオイルブレンド講座講師…不定期
●ヨガ
・出張ヨガ2回/週
・カルチャースクールでのヨガインストラクター2回/月
・自主開催のヨガイベント1回/月
●アーユルヴェーダ
・アーユルケアリスト講師1回/2~3ヶ月
施術や講座が入ってないときは、講座の資料を作ったり、ブログを書いたり、結構目に見えない作業もあるんですよね。アーユルケアリストの講座では、事前にオンライン講座で使うものを受講生のお宅に送る作業があります。精油やボトルの発注からなので手間はかかりますが、自分の使いたいものを使えるので、伝えたいことがきちんと伝わるというメリットもありますね。
みの島さんがトリプルワークをすることになった経緯は
1.人を癒したいという思いから、まずは美容師になった。
2.カットよりもヘッドスパやシャンプーが楽しくて、セラピストに転向。
3.自らの健康とお客様の癒しのためにヨガやアーユルヴェーダを学んだ。
後編では、取得したディプロマを仕事に繋げるコツや、アロマ×ヨガ×アーユルヴェーダのトリプルワークの相乗効果について伺います。