美容師アシスタントの給料はどれくらい? アシスタントから始めるキャリアプランを紹介

美容師を目指す場合、美容学校で学んで美容師の国家資格を取得したのち、ヘアサロンに就職すると言う流れが一般的です。しかし、ヘアサロンで働きはじめても、すぐにお客様のカットやパーマができる「スタイリスト」になれるわけではありません。

ほとんどのサロンでは、まずは「美容師アシスタント」からスタートし、数年ほどスキルや経験を積んで社内のテストに合格すると、スタイリストとして働けるようになります。

では、美容師アシスタントとして働きはじめたときの給料はどれくらいなのでしょうか。ここでは、美容師アシスタントの給料相場や、美容師アシスタントのキャリアプランなどをご紹介します。


美容師アシスタントの給料はどれくらい?

はじめて美容師として働く場合、基本的に美容アシスタントからスタートし、スタイリストのアシスタントをしながら、美容学校で学んだ知識やスキルを実践向けに磨いていきます。もちろん、美容アシスタントの期間にも給料が支払われるのですが、相場はどれくらいなのでしょうか。

求人情報から、正社員して働いた場合の給与と、パートやアルバイトとして働いた場合の時給、そして、2021年の「賃金構造基本統計調査」から実際の平均給与をご紹介します。

正社員の給与相場

求人情報を参考にすると、美容師の免許を持っている人が正社員の美容師アシスタントとして働きはじめたときの給与相場は、月20万円程度です。

サロンによっては、施術技術のランクアップに合わせた昇給や物販手当、あるいはヘッドスパやトリートメントなどの施術で指名されたときの歩合などが、給与に加算されることもあります。

そのため、場合によっては、美容師アシスタントであっても25万円以上の給与を得られることもあるようです。

パート・アルバイトの時給相場

アルバイトやパートで美容師アシスタントの仕事をする際は、1,100~1,500円が時給の相場です。この時給相場で、1日8時間・月に22日働いた場合、税金を考慮せずに計算した月給は、193,600~264,000円となります。

サロンのなかには、1時間当たりの客単価で歩合が発生する求人もあるようです。そのため、サロンによっては、先に挙げた時給相場を上回る可能性もあるでしょう。

美容師の給料はどれくらい?

2021年の賃金構造基本統計調査によると、10人以上の従業員を雇用する企業における理容・美容師の平均月給は、25万4,800円です。

美容師アシスタントとして働く場合の給与の相場は20万円でしたので、やはりスタイリスト業務ができるようになると給与も上がると考えられます。

とはいえ、賃金構造基本統計調査の平均月給は理容師・美容師全体の平均であり、美容師スタイリストや美容師アシスタントに限ったものではありません。あくまでも目安として捉えましょう。

こちらの記事で美容師の平均年収について詳しく解説しています。

美容師のお給料はどれくらい? 平均年収は?|収入アップを目指すにはどうすればいい の?

美容師アシスタントの仕事内容とは?

美容師アシスタントに、いきなりお客様のスタイリングを任せるサロンはほとんどないでしょう。美容師アシスタントの多くは補助業務を担当し、スタイリストが効率的に施術できるようにサポートします。

補助業務の内容は、接客や環境整備、あるいは高度な技術を要しない施術などです。美容師アシスタントの具体的な仕事内容についてご紹介します。

なお、こちらの記事でも、美容師アシスタントの仕事内容について詳しく解説しています。

美容師のアシスタントの仕事内容とは? お給料やスタイリストへの道についても解説!

店内業務|掃除・受付対応など

営業中の店内業務では、予約管理・受付・会計・電話対応・お客様のお出迎えやお見送りなどが挙げられます。また、お客様へのドリンク提供や雑誌交換などのサービスも業務の一環です。

ほかにも施術で使う器具のセットアップなど、スタイリストの仕事をスムーズに進めるための準備も含まれます。

開店前や閉店後の店内業務では、店内の清掃やタオルの洗濯などがアシスタント美容師の仕事です。

スタイリストのサポート|シャンプー・カラーのヘルプなど

美容師免許を所持しているアシスタント美容師は、スタイリストのサポートとしてシャンプーやヘッドスパ、カラーなどの施術を行なえます。

ただし、基本的にはサロンが実施する技術チェックやテストなどに合格してからです。たとえば、お客様のシャンプーを任されるようになるには、まずシャンプーのテストに合格する必要があります。カットはもちろん、ヘッドスパ、カラー、ブローなどの施術も同様です。


なぜ? 美容師アシスタントの給料が低めな理由とは

同じ美容師の資格を持っているのに、美容師スタイリストと比べて美容師アシスタントの給料は低い傾向が見られました。もちろん、一般的には経験を積んでスキルが上がれば給料も上がっていきます。

しかし、なぜ美容師アシスタントの給料は、美容師スタイリストよりも低めなのでしょうか。納得して美容師アシスタントの仕事を続けるためには、美容アシスタントの給料が低めな理由を知っておきましょう。

できる業務が限られているため

美容師アシスタントがおこなう業務は多岐にわたりますが、サロンで提供するメインの施術は任せてもらえません。このことから、どうしてもスタイリストよりも低めの給与が設定される傾向にあります。

基本給に指名や客単価で歩合が付くサロンもありますが、指名や客単価につながるアシスタントの仕事は多くないでしょう。そのため、「やることが多い割に給料が低い」と感じるかもしれません。

直接的には売上に貢献できないため

美容師アシスタントの仕事は、店舗業務や美容師スタイリストの補助が中心です。これらの業務は、直接売上を作れる業務ではありません。そのため、スタイリストになるまでは給与が低めに設定されがちです。

美容師アシスタントが経験を積んで施術ができるスタイリストになるまで、サロン側は技術指導を行ないます。給与以外に育成コストがかかっていることも、美容師アシスタントの給与が低めになる理由のひとつです。

美容師アシスタントからのキャリアプランとは?

美容師の給与アップに欠かせないのが、美容師アシスタントから経験を積んでいくキャリアプランです。美容師としての最終的な目標は人によって異なりますが、美容師アシスタントが最初に目指すキャリアは、まず1ランク上のスキルを身につけることです。

キャリアプランを立てる際に知っておきたい、美容師のキャリアの流れについてご紹介します。

こちらの記事で美容師の年収アップにつながる7つの方法について詳しく解説しています。

【美容師年収1000万】 年収UPを目指すためにできる7つのこと

アシスタントリーダー|アシスタントのまとめ役

複数の美容師アシスタントがいるサロンでは、アシスタントのまとめ役である「アシスタントリーダー」をおくことがあります。その場合、美容師アシスタントが目指す最初のキャリアアップとなるでしょう。

アシスタントリーダーの仕事は、トップスタイリストのヘルプや、他の美容師アシスタントへの指示、新人美容師アシスタントの育成などです。ときにはネットでの集客や材料発注なども担います。

アシスタントリーダーはカットこそできないものの、サロンワークを統括する重要な役職です。その経験は、後に店長やオーナーになった際にも役立つでしょう。

スタイリストデビューまではどれくらいかかる?

美容師アシスタントやアシスタントリーダーとして働きながらスタイリストデビューをするまでには、2~4年程度かかります。

サロンによって、スタイリストになるまでの育成カリキュラムは異なりますが、施術ごとのテストが設けられ、合格したらより高度な施術のテストを受けるというのが基本です。

多くの場合、美容師アシスタントは、接客マナーなどの基礎的なチェックから始まり、シャンプー・カラー・パーマ・カットの順に施術を習得していきます。

スタイリストデビューを早めるには?

「なるべく早くスタイリストデビューがしたい」という人は、研修や育成制度が整っているサロンを探して就職する方法があります。

3カ月間程度の集中研修を実施しているサロンなども見られるようになりました。このような研修を受けると実務未経験者はもちろん、ブランクが空いた人も短期間で技術を習得することが可能です。

もちろん、美容師アシスタントの技術習得の速さも影響しますので、練習を欠かさないことも大切です。

ジュニアスタイリスト|美容師になりたて

ジュニアスタイリストは、美容師アシスタントからスタイリストになったばかりで、高度な技術を必要としない施術をひとりで担う美容師です。スタイリストと分業してスタイリストのサポートを行なうこともあります。

美容師アシスタントと同様に、育成プログラムのなかで、技術の習得度をチェックしてもらいながら、スタイリストを目指していきます。

スタイリスト・トップスタイリスト

サロンの育成プログラムを終えて、技術の習得度が決められた基準に到達すると、カットまでの施術をすべてひとりで担当できる美容師、つまりスタイリストとして働けるようになります。

スタイリストになれば、お客様の指名も増えるでしょう。指名の回数や売り上げがサロンで上位になると、トップスタイリストへの道も可能です。また、指名歩合が加算されるサロンであれば、給料アップも期待できます。

こちらの記事で指名される美容師指名になるための方法について詳しく解説しています。

美容師の指名料と給料の関係とは? 指名される美容師になるには

店長・マネージャー

店長やマネージャーの仕事は、お客様の満足度やリピート率を上げてサロンの売上や利益を上げることです。現場での施術に加えて、集客や顧客管理、勤務状況や採用・育成などを含めたスタッフ管理などが発生します。

美容師としてのスキルだけでなく、お客様やスタッフと良好な関係を築けるコミュニケーション力や、スタッフをまとめるリーダーシップなどが必要です。

こちらの記事で美容室の店長の給与相場を詳しく解説しています。

美容師の平均年収はどれくらい? 店長はどれくらいもらえるの? キャリア別の給与相場を紹介

オーナー

サロンのオーナーはサロンの代表であり、総責任者です。店長を兼ねるオーナーであれば施術も行なうでしょう。店長を別に雇って経営に専念するオーナーもいます。

オーナーの仕事は、サロンの経営です。経営戦略の策定、サロンの売上や利益などの財務管理、取引先との連絡や契約、収支管理、設備なども含めた店舗管理などが挙げられます。

こちらの記事でサロンオーナーの仕事内容について詳しく解説しています。

サロンオーナーとは? 仕事内容を紹介|サロンオーナーを目指すには資格が必要?

スキルを磨いてキャリアアップを目指そう!

美容師アシスタントは、働きながらスタイリストになるための技術を習得している段階の美容師です。おもに、スタイリストの補助業務やサロンの環境整備業務を行ないます。

美容師アシスタントの給料は美容師スタイリストと比べると低めですが、努力すれば1~2年でスタイリストへキャリアアップすることも可能です。

トップスタイリストだけでなく、店長やオーナーなど進む道はさまざま。キャリアプランを立てて、スキルを磨いて着実にキャリアアップを目指していきましょう。

引用元
厚生労働省:「令和3年賃金構造基本統計調査」
リジョブ:美容師|東京都|アルバイト・パート|アシスタント
indeed:美容師 アシスタント 東京 の求人情報


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