自分の身の回りの人にヨガを教える「ヨガホームティーチャー通信講座」を独自開発 松元理美さん

25歳のときに東京・渋谷で初の溶岩盤ヨガスタジオ「SiMPLE」をオープンされた松元さん。前編では、物件がなかなか見つからず苦労されるも、オープン後は話題になって集客ができたこと。2店舗目をオープンした後に出産し、経営を譲渡されたことなどをお伺いしました。

後編では、経営譲渡された後のお話や、経営者のメリット・デメリットについてもお聞きします。現在松元さんは、2歳、4歳、7歳とまだまだ手がかかる3人のお子さんの子育て中。フルタイムで働くことが難しくても、今の自分にできることを考え生み出したのが、身の回りの人にヨガを教える「ヨガホームティーチャー通信講座」の仕事だそうです。費用が高額になりがちな一般的なヨガインストラクター養成講座には通えなくても、身近な人にヨガを教えられる人が増えるよう、費用は安価に、教えるポーズをしぼるなど工夫をしており、好評だといいます。

今回、お話を伺ったのは…

松元理美さん

指導歴17年のヨガインストラクター。2011年2月、東京・渋谷エリアでは初となる「溶岩盤」を使ったヨガスタジオ「SiMPLE」をオープン。2015年春には、2店舗目となるスタジオを福岡市天神エリアにオープン。2019年子育てとヨガインストラクターの育成に専念するため会社の経営権を譲渡することに。育成したヨガインストラクターは200人以上。ヨガの講師として、大手企業の宣伝広告物や雑誌、TV番組、展示会、ラジオ、野外イベントなどにも多数出演。3児の母としても忙しい毎日を送っている。

松元理美さんホームページ

松元理美さんインスタグラム ヨガアカウント

経営者は仲間がいてみんなで協力できるのがメリット。一方で社員を守るプレッシャーと孤独も

「SiMPLE」でのヨガレッスンのようす

――以前は経営者、現在はフリーランスとして働かれていますが、経営者のメリット・デメリットはなんだと思いますか。

経営者のメリットは、仲間がいるということですね。みんなでアイデアを出し合ったり、イベントを企画したり。そうしてみんなの意見を聞き、協力しながら働けるというのはメリットだと思います。自分ひとりではできないことを、役割分担して助け合うこともできます。たとえば「SiMPLE」渋谷店では、スタッフのひとりにファスティングの資格を取ってもらって、生徒さんのファスティング指導は任せるようにしていました。

逆にデメリットは、常に支払いというプレッシャーに追われているということでしょうか。自分が経営者として利益を出し、毎月きちんと給与を支払ってスタッフの生活を守らなければいけないという意味では、とても孤独な側面もあります

――店舗の経営譲渡はどのようにされたのでしょうか?

M&A専門の会社に間に入ってもらい、「SiMPLE」の経営権を譲渡し、その後しばらくはアドバイザーとして関わり、ホームページの管理を行っていました。そのほか、月1回程度ミーテイングや、何か困ったことがあったときに、お互いに相談し合ったりすることもありました。

店舗の運営は経営を専門としている方に譲渡して、自分自身は外からスタジオを助けていきたいと思っていたので、ベストな形だったと思っています。

ヨガを身近な人に教えられる「ヨガホームティーチャー通信講座」を始動

インスタグラムでは簡単なヨガ動画もアップされているとのこと

――現在「ヨガホームティーチャー通信講座」の講師として活動されていますが、どんな内容なのでしょうか?

ご家族や友人など身の回りの人にヨガを教えたい人のための講座です。最後まで受講すると、ヨガの基本のポーズ12種類を覚えられるようになっています。難しい専門知識は最低限必要なものだけ。一般的なヨガ育成講座講座と比べてるとかなり費用も安価という利点もあります。じっくり3ヶ月かけて、動画やメール、オンラインレッスンなどでヨガを学ぶことができます。

「ヨガホームティーチャー通信講座」の講師を始めたのは、何らかの事情があって外出できない人に、ヨガを教えられる人が増えたらいいなという思いがあったからです。ヨガって、お金に余裕があったりきれいな人がやっているというイメージがまだ今もあると思うんですが、本来ヨガは老若男女誰でもできるものだと思うんですね。たとえばケガをしている人でも、赤ちゃんも年配の方でもできます。道具も不要ですし、イスに座っていたり、横になっていてもできるので、いろいろな人にトライしてほしいと思っています。

――松元さんご自身も、そのような方にヨガを教えたことがあるのでしょうか?

以前東日本大震災のボランティアで、仮設住宅の集会室でレッスンをさせていただいたことがありました。そのときに年配の方が「ヨガってこんなに簡単にできるんですね」とおっしゃってくださって。気持ちが塞いでいたり、身体が動きにくい状態だったのが楽になったと言われることもあります

ヨガのポーズを覚えれば、たとえばお母さんが子どもやご友人に教えたり、職員の方が介護施設などで利用者の方に教えるということもできるようになります。ヨガの先生を目指しているわけではないけど、身近な人に教えたいという人向けのレッスンがあってもいいな、という思いで講師を始めました

オンラインレッスンで大事なのは、声だけで伝わること。インスタグラムでも動画を公開

インスタグラムではお子さんと一緒にヨガを行う動画も公開

――インスタグラムのヨガアカウントでも、すぐできるヨガ動画やストレッチなどを公開されていますね。

動画も私ひとりなら簡単に撮影できますが、子どもたちがカメラに向かっていくし、身体のうえに乗ってきたりしてなかなか思い通りにいきません(笑)。でもママたちは共感してくださったり、癒されると好評をいただいています。3人の子どもたちは2歳、4歳、7歳ですので、まだまだ手がかかります。ヨガ教室も徐々に再開する予定ですが、フルタイムの仕事はまだ難しい状況です。今はインスタグラムの動画配信をはじめ、これからの仕事に繋がるいろんな種を蒔いて、続けていけるものを探している段階ですね。プライベートでもオンラインレッスンをやりたいと思い、告知を始めました。

――松元さんがこれからやってみたいことはありますか?

ちょうど今、発達障害のあるお子さんたちの、放課後デイサービスでヨガレッスンをするお話が進んでいます。まだ勉強不足なのですが、発達障害などを抱えているお子さんたちは、体幹が弱いことが多いそうなんです。お子さんたちが楽しくトレーニングできる方法としてヨガが合うのでは?と思い、いろいろなところに打診をしていました。そのなかで興味を持ってくださるところがあり、実現に向けて動き始めました。運動が苦手なお子さんでも、ヨガなら楽しくできるのではという希望を持っています


ヨガスタジオの経営を譲渡した松元理美さんが、子育てと両立させている3つの働き方

1.経営譲渡したヨガスタジオに、しばらくアドバイザーとして関わり続けていた

2.「ヨガホームティーチャー」の講師として、外出できない身近な人にヨガを教える生徒へ向けてレッスンを始めた

3.オンラインレッスンやインスタグラムの動画を公開し、これからの仕事につなげるための種を蒔いていた

今後1、2年の間には、3人のお子さんと日本一周旅も予定されているという松元さん。多忙な子育て真っ只なかでも、常に新しいことを考え行動に移す実行力とパワーには驚かされました。ヨガスタジオを経営・運営してみたい方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。

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「ヨガホームティーチャー通信講座」

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