メイクをした女性がキラキラと輝き出すのが、たまらなくうれしくて。ローズ療法家 今井通子さん♯1

ローズ療法家という唯一無二の肩書を持つ今井通子さん。今井さんが、美容の道を歩み始めたのは、長女を妊娠中のときでした。悩んでいた肌トラブルが薬草化粧品で解決したのをきっかけに、化粧品販売の仕事をスタート。うつむき加減だった人が、メイクをすることでキラキラと輝き出すのがたまらなくうれしかったそうです。

化粧品をすすめるときは、上手に話そうとせず、自分の経験したことをそのまま伝える。そんな気持ちで仕事を続けた結果、10年目にメーカー史上初、半年で1億円という売上を達成。これを機に、販売会社に昇格します。この数字を達成できたのは、スターウォーズのヨーダのある言葉に背中を押されたからなのだとか。

お話を伺ったのは
ローズリンク株式会社
代表 今井通子さん


専業主婦から、妊娠中にフェイシャリストとして美容業界デビュー。その後、INFAエステティシャン国際ライセンスをはじめ数々の資格を取得し、全身をケアするスペシャリストに。全身に幅広くアプローチするローズに注目し、オーガニックローズを使った自社ブランドMi(ミイ)を設立、商品開発を行う。その商品を使用したローズ蒸しテント等、メディカルローズ®メソッドを考案。全国のサロンにローズメソッドを導入し、高い実績を上げている。直営店「Rose de Mi」、エムアイローズたまプラーザ店、奄美大島店、オーガニックローズ協会など運営。

ホームページ

MICHIKO’S PROFILE

お名前
今井通子
出身地
神奈川県
年齢
56才
憧れの人
ナイチンゲール
プライベートの過ごし方
旅行、ドライブ、自然に触れる、読書、映画鑑賞、孫と過ごす。

子どもをおんぶしてマッサージやメイクをした開業当初

「お客様をマッサージするときにおんぶしていた長女は現在、日本化粧品検定認定校コスメライセンススクール横浜校で講師を務めています。そう考えると感慨深いですね」

妊娠7ヶ月でOLを辞めて、憧れだった専業主婦になりました。でも、1ヶ月もすると飽きてしまったんですね。やっぱり社会と繋がっていたい。子どもが生まれても自分と子どもが日中楽しめるぐらいの収入は自分で得たい。そんな思いから、新たな働き方を模索しました。

ちょうどその頃、さまざまな肌トラブルに悩んでいて、いろいろな化粧品を試していました。なにを使っても一向によくならなかったのに、薬草化粧品を使ってみたら1ヶ月で吹き出物がきれいになくなったんです。これは素晴らしいと実感し、その化粧品メーカーが主催するスキンケアやメイクの研修に参加するようになりました。

――美容道がスタートしたのですね。

最初は、販売の仕事は向いてないからとお断りしたんですが、「おいしいお店があったらすすめたい?」と聞かれてYESと答えると、「自分がいいと思うものをすすめるのが販売の仕事だよ」と言われました。それならできるかもと、最初は店舗を持たずに自宅にお客様をお迎えしたり、お客様のお宅にお邪魔して薬草化粧品をご案内するようになったんです。

――妊娠中に仕事を始めて、出産・育児との両立は大変ではなかったですか?

3才までは子どもを保育園に預けずに、お客様のお宅に連れていって、子どもをおんぶしてマッサージやメイクをしていました(笑)。かなりの売上まではひとりでやっていたので、一杯一杯になってしまうこともありましたね。当時は結婚退職が当たり前の時代。「子どもがかわいそう」なんて言われることもありました。でもいま振り返ると、働く女性の気持ちと子育てする人の気持ち、両方理解できたことはとてもいい経験だったと思います。

売りつけるのではなく、あなたから買いたいと思ってもらえる人に

穏やかな口調でお話される今井さん。

――経験のなかった販売の仕事をどのように行ったのですか?

最初は、赤ちゃんを見に来てくれた友人にお手入れの練習をさせてもらうことからスタートしました。友人が「良さそうだから使ってみるよ」と購入してくれて、その友人が別の方を紹介してくれて。そんな形で、ご紹介がとても多かったです。自分自身の肌が変わった体験があったので、皆さん興味深く話を聞いてくださったんですよね。上手に話そうと思わずに、自分の体験したことをそのまま伝えることを意識していました。それから、売りつけるのではなくて、あなたから買いたいと思ってもらえる人になりたい。そのために、情報提供ひとつとっても、相手のためになることを、誠実に伝えることを心がけていました。

何より、スキンケアやメイクをまわりの方にしてあげると、ちょっと下を向くような感じだった方がキラキラと輝き出すんです。それがたまらなくうれしくて、「わたしは天職に出会えたのかもしれない」と思いましたね

――売上は順調に伸びていったのですか?

半年ごとの査定で昇級していくシステムなのですが、360万円ずつのアップから突然900万円アップになる段階があり、その数字の大きさから、次の昇級は無理だと諦めかけた時期もありました。でも、ある人の言葉に心打ち抜かれる瞬間があったんです。

「大きさではない。心ひとつで決まるんだよ」、「試すはない。やるか、やらないかだ」ヨーダの言葉に背中を押されて

今井さんの仕事場に飾られているヨーダのオブジェ。かなりの存在感です!

――どなたの言葉だったのでしょうか?

当時、上映されていたスターウォーズ・エピソード1を観たら面白くなってしまって全巻レンタルしたんです。その中で、ヨーダが弟子のルーク・スカイウォーカーに言った言葉が決め手になりました。頭くらいの大きさの石を上げることができたルーク・スカイウォーカーに、

ヨーダ:「次は、湖に落ちた宇宙船を上げるんだ」
ルーク・スカイウォーカー:「あまりにも大きさが違うから、それはできない」
ヨーダ:「大きさではない。心ひとつで決まるんだよ
ルーク・スカイウォーカー:「じゃ試してみるよ」
ヨーダ:「試すはない。やるか、やらないかだ

というシーンが、まさに当時のわたしの心境にぴったり。入荷せずに、試しにやらせてもらえたらどんなにいいだろうという逃げの気持ちがあったわたしに、「やろう」と思わせてくれた言葉でした。そこからは完全に迷いは消えました。必ずクリアすると、もう決めたので

その後はコンスタントに級を上げていき、それから7年後に上から命じられたのが半年で1億円。当時の売上が半年で5000万円だったので、半年で約倍の売上アップの挑戦でした。自分と、仲間と、お客様を信じて、ヨーダの教えの通り、迷いなく「やる」と心を決めて挑んだ結果、ミラクルが起きたのです。メーカー史上過去最高の1億円を売上げ、販売会社に昇格することになりました

――1億円の売上達成と同時に、1号店オープンということになるのですね。

はい。2004年に1号店のハートネットサロンをオープンしました。その4年後には、現在の「Rose de Mi」の原型となる2号店をオープン。着実に挑戦はしてきましたが、めちゃくちゃ無謀なことはしてこなかったので、経営が落ちこむようなことはなかったですね。ヨーダの教えもあったので(笑)。

ローズを研究し、その効果を知ってからはローズ一筋

元々20周年記念パーティーの記念品としてつくられた「ソフィーズローズパーフェクトオイル」。

――ローズに的を絞ったのはどの段階だったのですか?

独立して10年目のときです。当時、薬草化粧品会社がローズを配合した10万円もする高価な美容クリームを発売して、そこからローズの勉強を始めました。ローズの香りを嗅ぐことで脳からベータエンドルフィンという幸せホルモンが放出され、肌も活性化してくれる。ストレスからくる肌悩みを抱えるお客様が多く、心までケアできるサロンにしたいという思いが強くなり、アロマテラピーやカラーセラピーなど様々な勉強をしていたタイミングでしたが、ローズを知れば知るほど、もうローズだけでいいんじゃないかと思うようになり、そこからローズ一筋になりました

――ローズは女王様ですよね。

そうなんです。いつの時代も女王として君臨している。古さなんてどこにもなくて、しかも老若男女がローズに惹かれる。流行りものでなく、どの時代も君臨していることには、ちゃんと理由があるんですよね

わたしのこだわりのレシピでつくった「ソフィーズローズパーフェクトオイル」が生まれたのもこの時期でした。これは、実は販売に力を入れようと思って作った商品ではなくて、美容歴20周年を迎えた記念品としてパーティーの参加者に贈呈したものだったんです。でも「ずっと使い続けたい」とお客様にすごく喜んでいただいたことから、これを真剣に世に広めていこうということで、ローズリンク株式会社を設立しました。

後編では、メディアやSNSで注目が集まった「ローズ蒸しテント」考案までのお話などを伺います。「なるべく流行らせないようにしていた」という言葉の裏側にあるものは?

撮影/大崎聡
取材・文/永瀬紀子

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