集客で挫折しやすい新人時代。顧客獲得のためには悩みに寄り添った接客と施術が大切「VINGT NAIL aoyama」ネイリスト・石田ひとみさん
南青山にあるサロン「VINGT NAIL aoyama」にて、入社3年目の現在、副店長を務めながらネイリストとして活躍している石田ひとみさん。前編では、ネイリストになるために通信講座にて資格を取得したこと、アシスタント時代に培った接客術について伺いました。
後編では、デビューまでの流れや新人ネイリストが挫折しやすいポイント、ネイリストを目指す方が事前に取り組んでおくべきことなどをお聞きします。
今回、お話を伺ったのは…
「VINGT NAIL aoyama」石田ひとみさん
神奈川県出身。演劇などを学ぶため東放学園へ入学。卒業後、改めて将来を考えた時に昔から憧れていた美容系の仕事に就きたいと思い、特に興味のあったネイリストを目指して2019年に資格を取得している。2021年1月に「VINGT NAIL」へ入社。3年目の現在、副店長を務めながら、お客さまが求める理想を叶えられるよう日々励んでいる。
2ヶ月でデビュー!準備期間は理想を汲み取るカウンセリングを中心に学ぶ
――ネイリストはどのようにしてデビューが決まるのでしょうか。
「VINGT NAIL」では、提供している全メニューのうち、ひとつのメニューでも合格した時点でデビューになります。デビューといっても、施術できるのは合格したメニューのみ。合格したメニューが増えていけばいくほど、ネイリストとしてお客さまに提供できるメニューも増えていくという形です。このデビューの形は、ネイリスト業界でみても基本的なものだと思います。
ちなみに「VINGT NAIL」のメニューは、大きく分けてハンドとフットの2種類です。それぞれの中でグラデーションやフレンチ、ワンカラーなどメニューが枝分かれしていきます。私の場合は、フットのワンカラーを初めに習得し、2ヶ月でデビューしました。集中的に取り組めば、1ヶ月でデビューし、お客さまを相手に施術することも可能です。
――メニュー試験の流れと内容をお聞かせください。
試験を受けたいと申告した人からお店の閉店後に試験を行います。内容は、メニューごとにある目安の施術時間内にデザインを完成させ、そのデザインの完成度を店長が確認。お客さまに提供できるというラインを超えた人が合格となります。
――合格からデビューまでの準備期間はどのくらいありますか。
1ヶ月程度です。その間に、技術力をさらに磨きつつ、特にカウンセリングの練習をします。実際にお客さまを目の前にすると、何をすれば良いのかわからなくなる新人さんがよくいるので、それを防ぐために先輩ネイリストのカウンセリングに一緒に入らせてもらい、お客さまの好みの探り方やデザイン決めの流れを実際に体験して覚えていくんです。どこのサロンでも先輩は手助けしてくれるはずなので、不安に思う必要はありませんよ。
――これからデビューする新人さんにアドバイスをお願いします。
カウンセリングでは、専門用語を使わないよう気をつけた方が良いです。お客さまの中には、ネイルに関する分からない用語が会話で出てきても質問できない人がいるので、ネイリストとお客さまとの間でデザインイメージに差が生まれ、理想のネイルを提供できなくなることもあります。お客さまに喜んで帰っていただけるよう、誰でも理解できる言葉を使ってカウンセリングすることがおすすめです。
集客で挫折しない!悩みに寄り添った施術でハートを掴み、顧客獲得へ
――新人時代の挫折につながりやすいことは何ですか。
集客が伸び悩むと挫折しやすいと思います。技術も接客にも慣れていない新人時代は、新規のお客さまがなかなか次回来店に繋がらず、顧客を獲得できない状況が続きやすいです。ノルマはありませんが、売上目標は存在するため、達成できないことが続くと精神的不安が生まれて、そこから挫折することが多いと思います。
――2回目以降の来店に繋げるには、どのような工夫が必要でしょうか。
親身に向き合ってくれるネイリストだという印象を、お客さまに持っていただくことです。そうなるためには、お客さまの爪に関する悩みを細かく聞き、これからおこなう施術がどのようにして悩みを解消するのかを丁寧に説明し、悩みに応じた施術を提供します。
施術後には、お客さまの爪に合わせた健康的に維持するためのホームケア法をアドバイスするなど、お客さまひとりひとりを大切に、寄り添った対応や情報共有を続けていけば信頼をしていただけるようになり、集客も伸びていくと思います。
会話やデザインの幅を広げるためにSNSなどで見聞を広める
――入社後、ネイリストに求められる力は?。
お客さまの理想を叶える提案力が求められます。資格取得に向けての受講期間は、送られてくる課題を取り組むだけでよかったのに対し、入社後は、接客や施術方法などほとんどを自分で考えなければなりません。お客さまごとに求められるものは違います。そのため、入社後は思考力、提案力が求められるように。SNSで流行りのスタイルなどを日々研究して、幅広い提案ができるようにすることが大切です。
――では入社前には何をすべきでしょうか。。
あらゆることに興味を持って情報収集しておくことをおすすめします。ネイルサロンへ足を運ぶお客さまはネイルデザインだけでなく会話を求めている人がほとんどです。会話に困らないようにするため、特に話題になりやすいエンタメに力を入れて、映画や本などの知識を積極的に取り入れておくことをおすすめします。入社後、忙しくなることも考えると、時間のある入社前に取り組むべきです。
――これからネイリストを目指す方へのアドバイスをお願いします。
考えているだけでは何も起きません。1歩踏み出して行動してみれば、何か得るものがあるはずです。失敗したとしてもそれも経験。成長につながる勉強のひとつです。ネイリストになりたいという気持ちが少しでもあるのなら、行動を恐れずにチャレンジしてみてください!
石田さんに聞く新人時代から活躍するための3つのアドバイス
1.デザインや会話の幅を広げるためにSNSなどを日々チェック!
2.わかりやすい表現でカウンセリングし、理想のデザインを汲み取る
3.集客で挫折しないために、ひとりひとりに寄り添った施術を心がけて顧客を獲得!
言葉の端々にお客さまに喜んでもらいたいという意識が感じられる石田さん。新人時代の生活を鮮明に伺えた取材となりました。入社を控えた美容学生さんや入社から間もない新人さんはぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
Salon Data
住所:東京都港区南青山3-5-6 ディアテックビルB1F
電話:03-3405-6400