訪問美容師のやりがいとは？どんな点が大変？訪問美容師の魅力を紹介します
美容師はブライダルサロンや写真スタジオ、エステサロンなど、さまざまな場所で活躍しています。
そんな美容師の働き方のひとつに、「訪問美容師」というものがあります。少しずつ需要が高まってきている働き方のため、聞いたことがあるという人も多いでしょう。しかし、「訪問美容師は大変だと聞いた」「やりがいがある仕事なの？」といった疑問をお持ちなのではないでしょうか？
そこで今回は、訪問美容師にスポットを当て、訪問美容師のやりがいや魅力について紹介します。
訪問美容師とは？
はじめに、「訪問美容師」とはどういう美容師なのか、かんたんに見ていきましょう。
一般的に美容師は、美容室を訪れたお客様に対し、ヘアカットやカラーなどの施術をおこないます。対して訪問美容師は、美容師がお客様のもとを訪れ、ヘアカットなどをおこないます。
お客様のもとへ美容師が訪れる理由はさまざまですが、共通しているのは、なんらかの理由でお客様が美容室へ来ることができない、ということです。高齢や病気・怪我などが理由のことが多いため、お客様の自宅をはじめ、病院や福祉施設などを訪問します。
仕事内容は一般的な美容師と同じですが、施術をおこなう場所が異なると覚えておきましょう。
訪問美容師については別記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
訪問美容師とは？ 仕事内容を紹介｜美容師免許だけあれば働ける？
訪問美容師のやりがいや魅力を紹介！
訪問美容師は美容師の働き方のひとつの形ですが、どんなやりがいや魅力があるのでしょうか？ここでは、一般的な美容師とは異なるやりがいや魅力を紹介します。
1.お客様に喜んでいただける
訪問美容師の仕事でやりがいを感じるのは、お客様に喜んでいただける点です。一般的な美容師も、お客様に喜んでいただける仕事であることは同様です。
しかし、訪問美容師を利用するお客様は、何らかの理由で外出できない方で、美容院に行くこともままなりません。そのため、自宅や病院・施設などにいながらヘアカットなどをすることで気分転換になり、きれいになれたと喜んでもらえるでしょう。
気軽に外出ができないお客様のはればれとした顔を間近で見ることができ、ときには直接感謝の言葉をいただけることもあるのは、訪問美容師の大きな魅力といえるでしょう。
2.美容師の仕事を通して社会貢献ができる
訪問美容師の仕事はお客様へヘアカットなどの施術を提供することですが、ただ髪を整えるだけではありません。訪問美容師が訪れることが外部との交流の機会になったり、お客様本人だけでなくご家族の気分転換にもなったりと、メンタルケアになる側面も。
訪問美容師の仕事を通して地域のコミュニティに貢献することで、社会貢献につながります。
3.ライフワークバランスが実現できる
一般的な美容師は、お客様の予約が入っていなくても、美容院の営業時間に合わせてサロンに出勤しています。
対して訪問美容師は、お客様の予約に合わせるという点は共通ですが、それ以外の時間は必ずしもサロンで待機していなければいけない、ということはありません。そのため、比較的働く時間に自由が利きやすく、ライフワークワランスが実現しやすいでしょう。
訪問美容師はどんなことが大変？
大きなやりがいや魅力のある訪問美容師の仕事ですが、一方で大変なこともあります。訪問美容師の仕事ではどんなことが大変なのか、見ていきましょう。
1.道具や機材を持ち運ばなければならない
訪問美容師と一般的な美容師で大きく異なる点は、道具や機材の扱いです。一般的な美容師はサロンを訪れるお客様に施術をおこなうため、施術に必要な道具や機材は、サロンで管理しています。
対して訪問美容師は、お客様のもとを訪れて施術をおこなうため、道具や機材を持ち運ぶ必要があります。ハサミやくしといった道具やシャンプーなどの薬剤はもちろん、通常はサロンに設置してあるような、シャンプー台やセット台といった大きな機材も、訪問先に運んで設置しなければなりません。
そのため、一般的な美容師と比較すると、体力が必要で肉体的な疲労が大きくなりかねないといえるでしょう。
2.衛生面に細心の注意が必要
訪問美容師は、衛生面において細心の注意が求められます。
美容室として開業するためには、自治体へ美容所登録の申請が必要です。自治体によって異なりますが、さまざまな条件があり、衛生面を重視した設備構造であることが求められます。
たとえば東京都では、床材や採光・換気についてや、消毒設備が必要な旨など、さまざまな設備についての条件が設けられています。一方で、訪問美容師が施術をおこなう一般的な住宅や施設では、この基準を満たしていないことも多いです。
そのため、美容室での施術と比較すると、衛生面への配慮が必要です。
引用元
東京都保健医療局：美容所の開設に関する基準等について
また、病気・怪我や治療の影響で体が弱っていたり、肌が敏感になっていたりするお客様もいるため、施術にも慎重さを求められます。
3.集客や営業が難しい
訪問美容師という仕事は、一般的な美容師と比較すると、まだ一般的に広く知られているとはいいがたいのが現状です。そのため、訪問美容師を利用していいのか迷ってしまったり、そもそも訪問美容師の存在を知らなかったりする人も多く、集客や営業を難しく感じてしまうかもしれません。
とくにフリーランスの場合、集客が思うようにいかない、ということも多いでしょう。また、お客様の体調などの都合でキャンセルされることも一般の美容師より多いと考えられるため、収入に影響が出やすいという点もあります。
訪問美容師に向いている人はどんな人？
訪問美容師は、サロンワークの美容師と比較すると、粘り強い集客・営業が大切です。また、美容だけでなく介護や福祉といった一面もあるため、お客様に寄り添い、悩んでいる人や困っている人を助けて社会貢献をしたい、と考えている人が向いているでしょう。
訪問美容師として活躍する美容師の声を紹介！
リジョブでは、訪問美容師として活躍する方へお話を伺いました。訪問美容師になったきっかけや仕事の魅力について、実際の声を紹介します。
兵庫県三田市で訪問理美容サービス「Delight」を運営する団野圭輔さんは、もともと東京で美容師として働いていました。サロンワークで経験を積みつつ、家族との時間を増やすため、独立を考えた際、訪問理美容を視野に入れたそうです。
- 「これから社会はますます高齢化していくと言われていますし、三田市では訪問理美容を専業でやっている会社はなかったので、可能性を感じました。」
引用元
訪問理美容師として独立し、収入はサロン勤務時代の倍に「ディライト」代表・団野圭輔さん
表参道で美容師として10年の活躍をしてきた清野美保さんは、ご家族のご病気をきっかけに訪問美容サービスに興味を持ったそうです。
- 「当時、兄の髪をカットしながら「身内に美容師がいない人って、こういう場合どうしているのだろう？」と思って、検索してみると訪問美容のサービスが見つかり興味が湧いてきました。」
引用元
訪問美容師に転職して良かった！「trip salon un.」清野美保さんの本音
ご自身の事故・大怪我をきっかけに訪問美容師の道に入った佐々木祐太さんは、現在では訪問美容師として活躍するほか、訪問美容師の人や訪問美容師に興味のある人へ向けた発信にも力を入れています。
- 「4か月ほど入院していて、少しずつ回復してきたときに、別の病棟にいるおばちゃんたちに頼まれてブローをするのが日課になって。左手はけがをしたので、右手だけを使ってのブローだったのでそこまでうまくはできなかったのですが、みんなすごく喜んでくれました。美容師はどこでもできると思ったのと、サロンワーク以外にも喜んでもらえることがあると気付いたんです。」
引用元
大事故を乗り越え「半端な美容師では終われない」と訪問美容の道へ 訪問美容師・佐々木祐太さん
訪問美容師は大きなやりがいのある魅力的な仕事！
訪問美容師は、美容師の働き方のひとつ。美容室ではなく、お客様の自宅や病院・施設を訪れて施術をおこないます。
一般的な美容師と比較すると、道具や機材を持ち運ばなければならなかったり、高齢や病気・怪我などの影響を配慮する必要があったりと、大変な点もあります。
しかし、美容師という仕事を通して社会貢献につながる、大きなやりがいのある魅力的な仕事であるといえるでしょう。
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