海外のお客様が約7割!ひとりひとりの希望を叶えることが国際的なサロンで活躍する秘訣「One WORLD」山本葵さん

各国の大使館やインターナショナルスクールが数多く集まる東京の麻布十番・広尾にある「One WORLD」は、世界77カ国からお客様が訪れる人気サロン。そこで活躍中なのが、スタイリストの山本葵さんです。

山本さんは高校時代に短期留学を経験するなど、海外に興味があったのだそう。美容専門学校時代にインターナショナルな環境を軸にサロンを探しているときに、先生の紹介で「One WORLD」を知り、採用試験を受けました。

前編では、山本さんが美容師を志した理由や、どのように就職活動を進めたかなど、学生・新人時代のお話を伺いました。
後編では、新人時代を経て山本さんが大切にしている考えについて詳しく伺います。

今回、お話を伺ったのは…
「One WORLD」スタイリスト
山本葵さん

新卒で「One WORLD」に入社し、今年で6年目。スタイリストとして2023年12月にデビューを果たす。スタイリストの他にも、スパニスト・広報担当として活躍中。ぱつっとしたラインのあるボブカットや軽さのあるロングレイヤーカット、ハイライトで作るブロンドやバレイヤージュカラーなどの施術を得意とする。

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お客様の7割は海外から!英語が飛び交う環境で活躍

「英語習得のサポートが手厚いのはありがたいですね」と話す山本さん

――勤務を始めてからからギャップを感じたことはありますか?

アシスタント体験などをさせてもらっていたこともあり、社内の環境については特にギャップは感じなかったですね。

専門学校時代は日本人を施術する機会が多かったですが、「One WORLD」は海外のさまざまな髪質の方にお越しいただくので、技術に関しては多少違いを感じる場面があったかもしれません。
髪質が違うと、技術的に気をつけるべきポイントがたくさんあるんです。たとえばブロンドのような明るい髪色の方は、カットラインが見えやすかったり、髪が細めの方に強いカラー剤を使ってしまうとトーンが上がり過ぎてしまったりすることがあります。

髪質の違いによる施術上の注意点は、先輩に教えてもらってひとつずつ習得してきました。今はこうした違いも「多国籍なお客様にお越しいただけるからこそ、さまざまな髪質の方の施術も経験できている」とポジティブに捉えています。

――新人時代に心がけていたことはありますか?

お客様にリラックスしてもらえるような配慮を心がけていました。美容室は、忙しい毎日のなかでゆったりできる数少ない場所です。ですから、シャンプーやマッサージなどの練習を重ねて、「気持ちいい」「リラックスできた」と言ってもらえるような施術ができるよう、技術の習得に集中しました。接客においてもよくお客様の状況を見て、声をかけるタイミングやお話する内容を考えるようにしていましたね。

――「One WORLD」の7割は海外のお客様で、接客はほとんど英語で行うと伺いました。入社時に不安はありませんでしたか?

元々短期留学をしたり、学校の授業で英語を習っていたりしたとはいえ、日常的に英語が飛び交う環境なのでサロンに入ってすぐのころはとても緊張していました。

しかし「One WORLD」では、月に一度、外部の方に英会話レッスンを実施してもらえたり、インターナショナルスクールに通っていた先輩に相談できたりと、手厚いサポート体制が設けられています

また「言葉は使わないと習得できない」と思ったので、アシスタント時代からお客様に積極的に話し掛けることを意識してきました。お客様の様子を見てお話しても大丈夫そうだと思ったら、習った単語をすぐ使ってみて、徐々にそれをアレンジしていくことようにしていたんです。徐々に、自分の伝えたいことが相手に伝わっている実感が持てるようになってきて、だんだん自信を持って接客できるようになりましたね。

――山本さんはボブのスタイルやバイヤーレージュがお得意だとお聞きしました。得意な技術はどのように見つけていきましたか?

「得意技を作るぞ!」と思って技術を身に付けたというよりは、気づいたら人よりも少し早く施術できたり、きれいにできたりしていることに気づいて、いつの間にか自分の強みになっていたという感じです。最近は、「ボブにしたいので山本さんを指名したい」と言ってくださる方もいらっしゃって、とてもうれしく思っています。

得意な技術はなかなか見つからないものですが、練習を重ねているうちに「あれ、この技術での指名が多いな?」とか「少し早くできるようになってきたかも」というものの積み重ねで得意技ができてくるのかなと思います。

「希望を叶えるスタイル」で顧客の指示を集める

ヒアリングのコツは「やりたくないことを聞く」ことと話す山本さん

――お客様と接するうえで、意識していることはありますか?

「説明を曖昧にしない」ということでしょうか。

たとえば技術の説明をする際に曖昧な表現をしてしまうと、私が意図したとおりに説明内容を受け取ってもらえないこともあります。文化や言語が違う方が多くいらっしゃるからこそ、カウンセリングや施術の説明を明瞭な表現で、わかりやすくすることを心がけています。

――お客様から指名をしてもらうために大切にしていることはありますか?

「私がしてほしいスタイル」を押し付けるのではなく、「お客様がしたいスタイル」を丁寧に再現することを意識しています。自分がやりたいスタイルが叶ったほうが、満足度が高く、「またこのスタイリストに施術をお願いしたい!」と思ってもらえると思うんですよね。

私は、お客様の希望を叶えるために「やりたくないスタイル」を聞くようにしています

やりたいスタイルを聞くとなかなか案が出てこない人も多いのですが、「サイドが短すぎるのは嫌」「赤味のあるカラーは嫌」など、嫌なことを聞くと意外と回答をもらえることが多いのです。また、画像を使ってやりたいスタイルの認識あわせを丁寧に行うことも、再現度を上げるうえではとても大切だと感じています。

――どんな時にやりがいを感じますか?

お客様から技術についてお褒めの言葉をいただいたときに、やりがいを感じますね。

以前、ヘッドスパの施術をしたお客様から「彼女の手はゴッドハンドだ!」とお褒めの言葉をいただいて、とてもうれしかったことを印象深く覚えています。自分が練習するほど技術を習得でき、それに直接お客様から反応をいただけることがうれしくて、今まで美容師を続けられました。

また、たくさんの国の方のさまざまな価値観に触れたときも、本当に面白いと思いますね。

私は日本文化に接して暮らしてきましたが、まったく違う国や文化のもとで育ってきた方の話はとても興味深いです。港区という土地柄、普段の生活では触れ合わない職業の方とお話する機会も多く、話を聞くたびに新しい発見があります。
日本にいながらにしてたくさんの国の文化に触れられるのは、「One WORLD」ならではのよさだと思います。

技術と接客力を高めて、どんな希望も叶えられるスタイリストを目指す

歴を重ねるごとにやりがいが大きくなっていると話す山本さん

――山本さんは新卒6年目。スタイリストとしてデビューし、後輩の方も増えてきたと思いますが、暦を重ねて心境の変化はありましたか?

心持ちは大きく変わってきた気がします。

アシスタント時代ももちろん「サロン全体が円滑にまわるように」と思いながら業務に入っていましたが、今はよりその思いが強くなりました。スタイリストとして自分の名前を出して施術を行うことで、責任が増した感覚もありますね。その分、やりがいも大きくなってきました。

入社したての頃は目の前のことにとにかく必死でしたが、暦を重ねることで少し視野が広がり、後輩の動きを見たり、お客様のことをより配慮した接客をしたりすることを意識できるようになってきたと思います。

――後輩の方の指導をするうえで、どんなことに気をつけていますか?

最初から「できる前提」で接しないことを意識しています。

誰しも最初は初心者。私も最初は技術ひとつひとつにつまずきました。最初から「できて当たり前」というスタンスで接してしまうと、指導される側もする側も、うまくいかないときにストレスを感じてしまうと思うんです。上から目線でアドバイスするのではなく、後輩に並走しながら「できない理由」を一緒に探して、それを解決できるような指導をすることを目標にしていますね。

――美容師を目指している人に、アドバイスをいただけますか。

「学生時代から自分の理想を明確にしておくこと」をおすすめしたいです。

自分が目指すスタイルがわかれば、就職するサロン選びも、身につけるべき技術の方向性も定まってくるのではないかと思うんです。逆に「理想」というゴールが分かっていないと、不安になったり、立ち止まったりする時間が増えてしまうのではないかと思います。

最短の道筋で自分の理想像に近づくためには、「どんな美容師になりたいか」を考えることが大切。学生時代にぜひ考えてみてほしいですね。

――最後に、山本さんの今後の目標を教えてください。

より多くのお客様の希望を叶えられる美容師になることが目標です。希望があれば、どんなスタイルでも「任せてください!」と言えるような美容師になりたいですね。

今は技術を研鑽することに精一杯ですが、接客についてもまだ努力の余地があると思っているので、接客力や英語力の向上も目指していきたいと思っています。
技術も接客も一流を目指して、「また山本さんにお願いしたい!」と思われる美容師になりたいです。


山本さんがスタイリストとして活躍している3つのポイント

1. 社内の制度を活用しつつ、語学習得のために努力した

2. 顧客のやりたいスタイルを叶えるスタイルで支持を集めた

3. 自分の理想の姿を明確にして仕事に望んだ

語られるエピソードから、山本さんの美容への思いを感じました。どんな状況でも明るく前向きに美容と向き合う姿勢が、美容師としての成長を加速させているのだろうと感じた取材でした。
これから美容師さんとしてインターナショナルな環境での活躍を目指す方は、参考になさってみてください。

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Salon Data

One WORLD 広尾店
住所: 東京都港区南麻布5−16−8エルスール広尾2F
TEL: 03-5422-8692
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