就活は長く働ける店を探す時間。ギャップ0を目指すなら素直さを大切に「SORA麻布十番店」西岡玲美さん
都内に7店舗展開し、美容業界誌などに多数出演するほど技術力に定評があるサロン「SORA」。2022年に入社し、アシスタントとしてデビューに向けてさまざまな経験を積んでいるのが西岡玲美さんです。
前編では、サロン探しや面接試験で印象に残っていることなどについて伺いました。福岡からの上京を決意して採用試験に挑んだとき、面接官に「1人暮らしに不安はない?」と聞かれたという西岡さん。入社の行方もわからない人にも心配するやさしさに安心感を覚えたといいます。
後編では、西岡さんが採用試験で意識していたことや学生時代の経験で入社後に活きたことなどについて伺います。数々の採用試験を経て、質問に対するリアクションが大切だと感じたという西岡さん。質問の回答を考えるときに「考えてもいいですか」と、ひと言伝えるだけで面接官に与える印象は大きく変わるそうです。
今回、お話を伺ったのは…
「SORA麻布十番店」アシスタント
西岡玲美さん
福岡県出身。小学生のころにドラマに出演している俳優をみて、自分も人をきれいにしたいと思い美容師を志す。大村美容ファッション専門学校を卒業後、2022年に「SORA」入社。現在、アシスタントとして日々練習に励んでいる。
面接官を退屈させない。笑顔とリアクションで心をつかむ面接術
――面接試験で意識していたことは何ですか?
いくつかありますが、まず挙げるとしたら笑顔です。簡単そうだと思いますが、面接のような緊張感のある場だと意外と難しいもの。笑顔は接客の基本ですし、それができていないと面接官に違和感を与えてしまうので、常に口角を上げる意識をしていました。
――たしかに美容師は接客業ですからね。
はい。あとは、リアクションを大切にしていましたね。というのも、「SORA」までに受けてきた採用試験で、面接官がリアクションの薄い他の応募者を見てつまらなそうな表情をしていたのを見たことがあったんです。たとえ質問が難しくて、回答を考えたりしていたとしても黙り込んでいては相手に何も伝わりません。「考えてもいいですか?」などと少しリアクションするだけでも面接官の感じ方は変わってくると思います。
――自己PRのために準備したことはありましたか?
採用試験のために準備したわけではないのですが、SNSは自己PRに使いました。学生時代に芸能人風メイクのリール動画などを投稿していて、なかには1万回再生を突破したものもあったんです。今の時代、美容師の仕事でSNS発信は必要不可欠です。SNSが好き、上手く運用できることを強みとしてアピールしました。
「即戦力のアシスタント」につながったサロンワーク実習
――内定をもらったときはどのような様子でしたか。
内定を知ったのは3年生の2月ごろでした。クラスのなかで唯一就職先が決まっていない状態だったのですが、「SORA」の代表が講師を務める授業の日、クラスメイトの前で「西岡さん合格です」と伝えられたんです。みんな泣きながら喜んでくれてとても幸せでした。その光景を見て、代表も「なんかいいなぁ…」と言いながら涙していたのを覚えています(笑)。
――ドラマみたいなエピソードですね。働き始めるまでに準備したことは?
営業時間後にサロンでシャンプーの練習をしましたね。「SORA麻布十番店」のシャンプー台は、フルフラットタイプの「YUMEシャンプー」という台で、バックシャンプーやサイドシャンプーとは方法が異なるんです。シャンプーはアシスタント時代からお客様に提供するサービスのひとつなので、入社後すぐに施術できるよう準備していました。
――入社してみて感じたことは何ですか。
スタッフのみなさんがやさしくて安心しました。というのもサロン探しをしているなかで、「『SORA』は人間関係がいい」という情報を入手していたのですが、疑心暗鬼だった部分があったんです(笑)。でも評判通り、みなさんがやさしくて。不安そうな顔をしていたら声をかけてくれたり、技術練習にも付き合ってくれたりと、親切に接してくれるので、安心してアシスタント業務に集中できています。
――ギャップがなくてよかったですね。学生時代に学んだことで入社後に活きたことはありますか?
3年生のときに受けた、サロンワーク実習は活きていると思います。私が通っていた学校には、学生がスタッフを務めるステューデントサロンが併設されていて、実際のお客様相手に施術をすることができたんです。カウンセリングからカットまで、一般サロンと遜色なく取り組んでいたので、入社後のお客様対応は初回からスムーズにできました。
「将来一番活躍すると思う」。就活を支えた恩師の言葉
――就活期間中に悩んだことは何ですか?
自信がなくなっていくことが悩みでした。繰り返しになりますが、私は3社のサロンに落ちていて、クラスのなかでも最後まで内定が決まらなかったんです。それで自分には取り柄がないんじゃないか、周りの応募者に勝てないだろうなどと落ち込むことが多かったのですが、友人や先生がずっと励まし続けてくれて。
とくに「自分ではできないと思っているかもしれないけど、先生は西岡さんが将来一番活躍すると思う」といってくださったある先生の言葉は支えになりました。最後まで諦めずに就活を乗り越えられたのは、周りの人たちのおかげだと思っています。
――最後に、就活や採用試験を控えている方へのアドバイスをお願いします。
就活は、自分が長く働ける場所を見つける期間だと思います。そのため採用試験では、自分がやりたいことなどを素直に伝えてみるといいかもしれません。そうすれば、採用=やりたいことが実現できる、ということになるので、入社後もギャップを感じない有意義な就活となるはずです。自分にぴったりのサロンが見つかるよう応援しています。がんばってください。
西岡さんが就活を成功させた3つのポイント
1.笑顔とリアクションを意識して面接官を楽しませた
2.ステューデントサロンでサロンワークを経験していた
3.周りの人の言葉を信じて、最後まで諦めなかった
2年次から3年次終盤までの1年間、もがきながら就活に取り組んでいた西岡さん。リアクションが大切なことなど、採用試験に挑むなかで気づきと成長を繰り返して、採用を勝ちとったのだと感じました。これから美容師を目指す人はぜひ参考にしてみてくださいね!
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SORA麻布十番店
住所:東京都港区麻布十番1-3-8
TEL:03-5549-4791