想定外の実技試験に驚き。普段から行動し続けたことでつかんだ、大好きなサロンの内定「ORIKA」AMANEさん
高い技術力とホスピタリティ、お城のような空間を備え、唯一無二の存在感を放つブランドサロン「ORIKA」。2021年5月のオープン以来、着実にファンを増やし続け、現在は13名のスタッフが所属するサロンとなっています。
そんな「ORIKA」に2024年に新卒入社し、アシスタントとして経験を積んでいるのがAMANEさんです。
前編ではAMANEさんが美容師になろうと思ったきっかけや、「ORIKA」への応募を決めた理由について伺いました。
後編ではAMANEさんが受けた、「ORIKA」の採用試験について伺います。採用試験は面接のみだと思っていたというAMANEさん。面接後、突然実技試験が行われることになり、内心はパニックになっていたといいますが、普段からサロン愛を表現していたこともあってか、無事に内定をつかむことができたそうです。
今回、お話を伺ったのは…
「ORIKA」/アシスタント
AMANEさん

大阪モード学園在学中の就職活動時にオーナーKAORIさんのファンになり、「ORIKA」に応募。無事に内定をつかむ。卒業後の2024年4月、新卒採用で「ORIKA」に入社。自他共に認める、「ORIKA」愛No1のアシスタントとして活動。派手髪やハイトーンカラーを得意とし、日々、技術向上に向き合っている。
YouTubeをチェックし、過去の面接内容を把握
――採用試験の流れを教えてください。
履歴書を提出する書類選考と、面接のみでした。面接は応募者も面接官も複数人いるグループ面接という形で行われました。
――面接の前に準備をしたことはありますか?
「ORIKA」のYouTubeチャンネルに前年度の新卒採用の面接の動画があがっていたので、事前に確認していました。それによってどんな質問がくるかもなんとなく分かりましたし、面接の雰囲気を掴むことができたんです。前年度の質問内容を元に、学校の先生と面接練習も行って準備をしていました。
過去の面接が動画で見られることはあまりないと思うので、ラッキーだったと思います。この動画のおかげで、身構えたり、過度に緊張したりすることはなかったです。
――面接では、どんなことを質問されましたか?
それがあまり覚えていないのですが…(笑)。事前に準備をしていた想定内の質問が多かった印象です。履歴書の内容を元に志望動機についてさらに深掘りされたり、アルバイトで大切にしてきたことなどを聞かれたと思います。
――「ORIKA」への強い思いがあったということですが、それは面接の場でどのように表現したのですか?
面接の場では、とくに言葉にして表現をしようとは思っていませんでした。何度もサロンに通ったり、インスタに反応したり、普段の行動で示す方が認知もされるし、覚えてもらえると思ったので、そういう機会の方を大切にしていましたね。
ただ、志望動機について聞かれた際には、KAORIさんの存在が応募のきっかけになったことは間違いなかったので、その点は伝えました。サロンのスタッフ全員に私がKAORIさんファンであることがバレているくらいだったので、改めて言葉にしなくても私の思いはご本人に伝わっていたとは思います。
想定外だった実技試験。覚悟を決めて挑み、採用をつかむ

――面接に作品などは何か持ち込みましたか?
スタイルブックを作って持っていきました。ただ私は自分の作品を掲載したスタイルブックを作るのが苦手だったので、最初の数ページには自分の作品を載せたのですが、あとはインスタから「ORIKA」のスタッフの写真をひろってきて、KAORIさんのページ、○○さんのページという形でスタッフの方全員の写真をコラージュしたページを作り、「ORIKA」への愛を表現しました。
スタイルブックを作るのが苦手とはいえ、成果物の持ち込みは自分の熱意をアピールするチャンスではあるので、何もしないのはもったいないと思ったんです。元々、学校で、イメージ画像を貼り付けたコラージュを作った経験があったので、コラージュだったらできるかなと考えました。
見てくださったときに、KAORIさんもスタッフの方もとても喜んでくれたので、作ってよかったと思いましたね。
――ではとくに困ったりすることはなく、面接は終了したのですか?
はい。ただ、面接のあと急に実技試験が始まることになり、ウィッグを使って15分くらいでヘアセットをしてほしいと言われたんです。みんなパニックになっていたのですが、KAORIさんが「ただ、どんなものを作るのか見たいだけだからやってみて」と言ったので、やるしかないと心を決めて、挑みました。
――それは驚きますね。ちなみにどんなヘアセットを作られたのですか?
ツインテールをベースにしました。ほかの応募者の方たちは全員、ポニーテールや巻き下ろしのスタイルだったので、KAORIさんからは「左右対称にしないといけない、難易度の高いツインテールを選んだのにはびっくりした」と言われました。
その後、とくに評価があったわけではなく、KAORIさんからひとりずつ感想をもらって試験は終了しました。
大きな失敗をしたわけではないのですが、ほかの応募者のクオリティが高すぎて、「急に言われたのに、なんでそんなものが作れるの!?」と驚きました。もしかしたら落ちたかもしれないと心配しながら過ごしましたが、1週間ほどで内定の連絡をもらうことができました。
自分を導いてくれることに、感謝しかない

――入社後、大好きなKAORIさんと一緒に仕事をすることは楽しみでもあったと思うのですが、一方で「嫌われたらどうしよう」、「嫌いになったらどうしよう」というような不安はなかったですか?
ありました。KAORIさんがどうこうというわけではなくて、人間というのはいろんな面を持っているものだと思います。とくにSNSではいい面ばかりが見えやすいので、もしかしたら違う一面が見えるかもという覚悟はしていました。
ただ実際に入社してみると、私に対してきちんと指導してくださることに感謝の気持ちしか湧かなかったです。嫌なところなんて誰も見せたくないと思うし、怒りたくないというのが本音だと思います。
でもKAORIさんは美容師として働いていくのは、そんなに生やさしいものではないということを知っていて、私が成長することを願って声をかけてくれていると思います。指摘を受けたあとは落ち込むこともありますが、それも含めて仕事は全体的に楽しいと思うことの方が多かったです。自分が憧れている人の元で、自分の好きな仕事をするというのはそんなにできることではないと思うので。
――就活前にやっておいてよかったこと、やっておけばよかったことはありますか?
やってよかったことは、自分が応募するサロンの人たちに、認知されたことです。普段の行動で「ORIKA」愛を伝えていたので、それが就活では絶対にプラスに働いたと思っています。
逆にやっておけばよかったことは、人脈を広げることですね。アシスタント時代は、カットやカラーモデルさんを自分で呼ばなければいけないのですが、私は友達や知り合いがそこまで多いわけではないので苦労をすることが多くて。学生時代に人脈を広げておけば、困ることがないのかなと思います。
――就活は、AMANEさんにとってどんな学びになりましたか?
就活を通して、自分の目指す美容師像が明確になったことは間違いないと思っています。私は応募先をすぐに「ORIKA」に決めてしまったので、たくさんのサロンを見たわけではありませんが、「ORIKA」には繰り返し足を運んで、自分がそこで働くイメージが湧くかということを確認していました。
サロン探しではとくに、想像するだけでなく、サロンに行ったり、その場で働くスタッフの方のアドバイスやお話しを聞いたりするなど、体験することがとても重要だと思っています。
そういったことをしないで自分の想像した理想だけでサロンを決めてしまうと、いざ働いたときに理想が崩れてしまって、すぐやめるなんてことも起こりかねないと思うんです。就活を通して自分の視野を広げ、どんな美容師を目指すかを明確にすることは、きっと美容師としての大切な第一歩だと思います。
AMANEさんが採用試験を成功させた、3つのポイント
1.情報をくまなく調べ、事前準備をきちんと行った
2.面接の場だけでなく、普段からサロンへの熱意をアピールした
3.想定外の事態が起きても、心を落ち着けて対処をした
AMANEさんのお話しを伺って感じたのは、直感的でありながら、自分の望む場所に向かって着実に行動していく姿勢です。就活でもその両輪を持って行動していたことが、オーナーの心を動かしたのではないでしょうか。これから就活を控えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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ORIKA
住所:大阪府大阪市西区南堀江3-3-3
電話:06-7898-0879