【採用担当者を直撃!】リラクゼーションの研修は修業!真摯な気持ちが大切
美容業界で就職するためにはどんな心得やスキルが必要なのでしょうか。面接時のポイントやどんな人材を求めているかなど、人気店の採用担当者にズバリ伺います。
真摯な気持ちが採用につながる
リラクゼーションやマッサージは研修制度を設けているサロンもあるので、まったくの未経験からスタートすることも可能です。今回は、設立21年を迎える老舗、アスカクリニカルサロン院長の小野里勉先生に、採用のポイントや研修への心構え、就職後の進路などついて伺いました。
アスカクリニカルサロン院長・小野里勉先生。美容鍼灸・骨盤矯正の第一人者であるアスカ鍼灸治療院院長・福辻鋭記氏に師事し、1995年アスカクリニカルサロン設立。一般社団法人「リンパケアリスト協会」特別顧問。アスカクリニカルアカデミー学院長。『靴に入れるだけ! インソールダイエット』(マキノ出版)など著作多数。2016年秋に実業之日本社より“温活”についての書籍を上梓予定。
志望動機を明確にしておこう
リラクゼーションのお仕事には公的な資格はありません。ともすると、きちんとした志望動機がないままスタートして途中で挫折してしまう人もいるようです。
「医師や弁護士などはお金をいただいてなお『ありがとう』と言われる職業ですよね。この仕事もそういう特殊な職業だと思います。ただ、医師や弁護士はそれなりの勉強をして資格を得た人しかできませんが、この仕事はとくにそういう勉強や資格は必要ないので、最初の志望動機がわりとゆるやかな人が多いんです。人を癒やしたりきれいにしたりするのってなんとなく素敵な仕事なんじゃないか、という感じで。そういう人はほとんどの場合、数ヶ月で辞めてしまいます。ですから、動機をきちんと明確にしておくことも大切。この仕事をして将来どういう人になりたいのか、長く続けていきたいのか、お客さまを喜ばせることで自分も喜びを感じられるのか、そういったことをまず自分自身に問いかけてみてほしいですね」
研修制度をうまく活用して
研修で一通りの技術が伝授されるので、事前にスクールに通う必要はないそうです。
「スクールで学んだことは実践の場ではほぼ使えません。こういう仕事は机上の論理ではないので、現場に携わることで自分の技術を構築するのが一番なんですね。ですから、うちもそうですが、おそらくどこのサロンでも研修制度を設けていると思います」
応募先を選ぶときも、情報だけでなく実際にインターンとして研修を受けてみるのもおすすめだとか。
「まずはお客さんとしてスパイをしてみる(笑)。そうすると、サロンやスタッフの雰囲気、もちろん技術もわかります。そして本当にそこに勤めたいと思ったら、まずはインターンとして研修を受けさせてもらうのも手だと思います。お給料は出ないかもしれませんが、スクールで学ぶこと以上に価値のある経験ができると思いますよ。
今はサイトを見ればきれいな写真やいろいろな情報が載っているサロンがたくさんあります。一方、うちはもう20年以上やっていますので、しょっちゅう口コミで『施設が古い』と書かれていましたが、技術はピカイチだと思っています。見た目がよいからといって技術も優れているかというと決してそうではなかったりするので、実際に体験してみることも大事だと思います」
独立して成功するためには
これまでに多くのスタッフが独立されたそうですが、成功する秘訣はあるのでしょうか。
「『絶対にこの人にやってもらいたい』とご指名をくださる顧客を、うちに勤めているうちからたくさん作っている人は成功します。独立するときに顧客も連れて行くことができますからね。それと、独立を目指している人は最初から志が高いですね。従業員ではなくオーナーの気持ちで、常にここを自分のサロンだと思って仕事をする。そういう人も成功します。
独立してうちより稼いでいる人もいますよ(笑)。そのときは痛手でしたが、やはり成功してくれたほうがうれしいものです。技術のベースはうちで学んだことですし、その遺伝子を受け継いでくれているということですから」
——リラクゼーションサロンに就職を希望する人は、今一度、志望動機を自分自身に問いかけて、真摯な気持ちで修業ができそうか、将来どういう形で仕事をしたいのかを考えてみてはいかがでしょうか?
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