これであなたもデキる上司・先輩になれる!? 覚えておいて得をする『面白心理学』とは…
上司・先輩の立場になると、褒めるだけでなく時には叱らなければならないこともあり、部下・後輩との関係性に悩む人が少なくありません。上司として、先輩としてうまく立ち回るにはどうしたらいいのでしょうか。部下や後輩も人間です。いろいろなタイプがいるので、まずは相手を知ることが重要です。
今回は相手を知り、うまくコミュニケーションをとるための簡単に使える面白心理学を紹介していきましょう。
目の動きで部下・後輩の思考傾向を掴もう!
相手のことを知りたいと思っても、なかなか部下や後輩と会話が続かない…。そんな時は、短い会話のなかで、相手の目の動きを見てみましょう。目は脳にもっとも近い器官であるため、その人の思考がよく表れるといわれています。目の動きを観察して、その人の思考の傾向をつかみましょう。
実践方法
相手に簡単な質問をします。例えば「おととい、晩ごはん何食べた?」など、即答が難しく少し考えなければ答えられない質問がよいとされています。相手が考えているときの目(瞳)の動きを観察してみてください。
判断方法
視覚タイプ:考えるとき、目(瞳)が上を向く
その人は視覚を頼りに考える傾向が強い人といえます。考えたり、判断する際には目で見た情報を使うため、外見やデザインを重視する人が多いと言われています。また話のテンポが早い人が多いのも特徴です。このタイプの人に説明をするときには、表や写真などの目で見えるものを用意して説明すると、理解度が増すと言われています。
聴覚タイプ:考えるとき、目(瞳)が横(左右)を向く
その人は聴覚を頼りに考える傾向が強い人といえます。音や言葉を大切にし、声の調子などにも反応しやすい人が多いと言われています。言葉を大切にするので、その人自身も論理的な傾向が強く、雑音などが苦手な人が多いのも特徴です。このタイプの人に説明をするときには、丁寧に説明すると理解度が増すと言われています。
感覚タイプ:考えるとき、目(瞳)が下を向く
その人は感覚を頼りに考える傾向が強い人といえます。体感したことや気持ちを大切にする人が多いと言われています。話すテンポがゆっくりな人が多いのも特徴です。このタイプの人には説明をするときには、ゆっくり話し、出来るのであれば一度やってもらうと理解度が増すと言われています。
部下や後輩を叱るときは、まず自分の怒りをコントロールする!
相手のタイプをつかみ、うまく会話や説明ができるようになっても、上司・先輩の立場から叱るのはやっぱり難しいものですよね。叱ることで部下や後輩との距離が生じ、仕事へのモチベーションが下がってしまうことを恐れてなかなかうまく叱れないという人も多いのではないでしょうか。ここでは効果的な部下・後輩の叱り方を紹介していきます。
叱り方のポイント
- 感情的にならない
- なるべく個別で叱る
- フォローの一言をかける
叱り方のポイントで重要なことは、感情的にならないことです。怒りに任せてまき散らしてしまうと、相手は何が悪かったのか理解できず、怒っている相手への恐怖や反発心だけが心に残ってしまいます。まず自分が冷静になり、何がダメだったのかを具体的に伝えるようにしましょう。実は、怒りという感情は長続きしないと言われています。長くても10秒別のことに気を向けると怒りという感情は軽減していきます。部下や後輩の行動や態度にイラッとしたら、心のなかで「1、2、3…。」と10秒まで数え、心を落ち着かせましょう。
次に重要なのは、なるべく個別で叱ることです。人間は自尊心というものを持っています。大勢の前で叱責されるとその自尊心が傷つけられてしまい、自分はダメなんだ…という無気力な状態に陥ってしまうことがあります。なるべく個別に注意する時間を作るようにしていきましょう。
最後に、叱った後はフォローの一言をかけることも忘れずに行えるとよいでしょう。人は誰かから期待されるとその期待に応えようと行動します。これをピグマリオン効果といいます。部下や後輩に「期待されているから叱ってくれたんだ」と思わせることができれば、その部下は精一杯その期待に応えようと行動してくれるでしょう。
おわりに
今回は部下や後輩に使える面白心理学を紹介しました。人はいろいろな感覚やタイプの方がいるので、すべての方に当てはまるものではありません。しかし、このように部下・後輩を観察し、よりよい関係性を築こうという気持ちはきっと部下や後輩に伝わります。上司・先輩と部下・後輩の関係性がよい職場は雰囲気もよく、お客さまへの対応も自然とよくなっていくでしょう。うまく自分の気持ちをコントロールし、デキる上司・先輩に近づいていきましょう!
取材・執筆 おきしゅり<vivace next>