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学び・キャリア 2017-03-30

美容師国家試験! オールウェーブについて知っておきたい知識とポイント

美容師として活躍したいと考えている人にとって、避けては通れない道が美容師国家試験です。専門的な知識を学ぶことができる厚生労働省指定の学校を修学した後、国家試験の筆記試験と実技試験の両方に合格することで美容師となることができます。実技試験では、第一課題であるカッティングのほかに、第二課題としてワインディング、またはオールウェーブセッティング技術が審査され、筆記試験とそれぞれについての判定が行われるのです。

実技試験の第二課題がどちらになるかは、試験前に発表されます。そのため、自分が受験する年の実技課題がどちらになっても対応できるように、それぞれへの対応が必要とされるのです。

そこで今回は、第二課題のひとつであるオールウェーブセッティングについて、試験対策として事前に知っておきたいポイントについて解説します。

あるある!みんながつまずきやすいポイントと減点されないためのコツ

オールウェーブセッティングとは、パーマスタイルのひとつです。頭髪全体がウェーブ状になっているようなセッティングがなされる髪型で、髪全体にジェル状のローションを塗りウェーブを作ります。クラシカルな雰囲気を持つオールウェーブセッティングは、ウェーブパーマの基本となる髪型のひとつで、リッジの強さを調整させることでウェーブの強弱を変え、さまざまなスタイルを作り出すのです。

オールウェーブセッティングの実技試験では、使用する用具について規格内のものであるか、必要な用具が不足していないか、不正となる用具の使用はないかといった用具類についての面と、技術面が審査されます。技術面の審査ポイントとなるのは、「全体のつながり」「フィンガーウェーブ」「ピンカール」「ピニング」「条件違反」の、5つの項目です。

全体のつながりとしての審査では、ウェーブの7段構成やスタイル構成がチェックされます。ノーパート7段のオールウェーブを、フィンガーウェーブとピンカールにより構成しますが、それぞれの段のパートで使用するカールや構成を、指定条件のなかでいかに完成度高くセッティングすることができるかなどが問われる対象事項です。

7段構成ポイントでは、具体的にウェーブの左右中央の収まりのバランスや、耳上に作るウェーブが耳にかからずにセットされているかという点などが審査されます。正確な構成を作っているつもりでも、リッジがしっかりとかかっていないことによって、一段としてみなされずに審査でつまずく場合があります。このため、リッジをかける強さには十分に注意するようにしましょう。

また、左右のフィンガーウェーブとピンカールが接続する箇所が割れていると、減点の対象となってしまいます。ウェーブとカールは隣同士にあるため、通常は自然とつながるものです。この箇所に割れを生じさせないためには、ウェーブ自体をしっかりと作ることがコツとなります。

ウェーブの割れについていえば、つまずきやすいポイントとして2段目が挙げられます。2段目は、ウェーブが割れやすい部分となっているため、特に注意が必要です。ウェーブの割れを避けようとすると、今度はリッジが必要以上に弱くなってしまうケースは少なくありません。割れを作らないように、必要となるリッジもしっかりと出してセットするためには、ピンカールとウェーブのつながりによる全体の構成と併せて、襟足部分の構成やウェーブの大きさについても意識的にセッティングすることがポイントとなります。

全体のなかでも特に注意すべき部分は、フェイスラインです。仕上がりの際に目立つ部分であるにもかかわらず、重要である意識が薄く、試験後に後悔してしまう人は少なくありません。制限時間のなかで、可能な限り丁寧な作業を心がけましょう。また、この部分では後頭部のオープンと前方側のクローズ、特にクローズについては気を付けて作業することが必要です。作業する際には、ほんの少しだけ上にあげるような感覚で作ることがコツとなります。

実技審査のポイントのひとつ!フィンガーウェーブって何?

フィンガーウェーブはその名の通り、指でウェーブを作る技術をいいます。髪の毛をローションなどにより湿らせて、コームとともに手の指を使ってセットする方法です。統一性をもった大きなうねりのある個性的なフィンガーウェーブは、1920年代に登場しました。ウェーブを取り入れる箇所が、前髪であったりフェイスラインであったりと変えることによって、イメージを大きく変えることができる技術です。さまざまなウェーブスタイルのなかでも、フィンガーウェーブは上品でクラシカルな雰囲気を作るのに適したヘアスタイルともいわれています。

フィンガーウェーブは、美容師国家試験の実技試験がオールウェーブであった場合、ピンカールとともに構成に取り込むことが求められる技術です。オールウェーブの、5つある審査ポイントのひとつとなっています。オールウェーブセッティング実技試験での具体的な構成取り入れ指定箇所は、2段目と3段目から6段目の左右です。

試験の審査では、ウェーブのシェープ状態やウェーブ幅、リッジの状態がチェックされます。ウェーブのシェープとは、髪をとかす際にコームを一定方向に指すことです。ウェーブのシェープ状態についての審査では、半円が割れない状態で完成できているかという点がチェック項目のひとつとなっています。この点についての減点をされないようにするためには、シェープの引き出す角度を、45度より強めの角度で取ることです。このコツをしっかりとつかんで作業を行うことが、きれいに作るためのポイントとなります。シェープの引き出しを45度ちょうどにすると、丸みのある頭の形が原因でウェーブが下がってしまうことがあるため、強めの角度を取る必要があるのです。

衛生面も減点の対象!審査での減点を防ぐためにおさえておきたいポイントと注意点

美容師国家試験では、知識の取得や実技のポイントをおさえた完成度だけではなく、衛生面についても審査が行われます。衛生面での減点を防ぐためにおさえておかなければならないポイントは、受験にあたり、指定されている道具を正しく用意し正しく扱うこと、不衛生な道具を使用しないことの2点です。

オールウェーブの実技試験では、持参する用具の品目と数量が定められています。また、品目が正しくても指定している規格に合っていない用具を使用した場合には、減点の対象となるので注意しましょう。

持参用具として指定されているものには、まず実技の第一課題であるカッティングと共通で定められている9つの用具があります。ひとつ目が、作業着1着です。色は白色か淡色のものを選び、上半身の衣服をすべて覆うデザインのものでなければいけません。2つ目が、モデルウィッグ用の取り付け金具1個です。作業机に取り付けることが可能なものを用意し、もしもモデルウィッグの高さが不足する場合には、ジョイントも用意して利用します。3つ目として、プラスチック製か金属製の器具皿を2枚用意します。皿は「不透明のもの」という指定があります。これは、毛髪の付着などの器具皿の汚れや机上の汚れを確認するための指定です。そのため、審査でチェックされていると思って、特に衛生なものであるように注意しておくようにしましょう。4つ目には、エタノール成分が含まれた、除菌用のウェットティッシュが指定されています。中に入っているペーパーは、乾燥していないものである必要があります。外見からエタノール成分入りとわかるパッケージであることも必要です。さらに、「消毒薬」と表示することも求められているため、準備の段階でしっかりと注意しておきましょう。使用したウェットティッシュなどのゴミや、汚れものを入れる汚物入用透明ビニール袋は1枚必要です。無色か淡色のもので、汚物が十分に入る容量の袋に「汚物入」と表示しておきます。このほかにも、スプレイヤー1個、雑巾1枚、ビニール製の敷物1枚、救急ばんそうこう適量の、4種類も忘れずに用意しましょう。

そして、第二課題のオールウェーブ単独で必要となる道具は8品目あります。まずは、3種類のピンです。アメリカピンとオニピンをそれぞれ適量、シングルピンまたはダブルピンを補助ピンとして適量用意します。ピンを入れておくピン皿は、プラスチック製または金属製のものとし、「消毒済」と表示しておきましょう。そして、コームも1本必要となります。ただし、カッティングで使用したものを、そのまま継続して使うことも可能です。そして、自分で濃度を調整させた、セット用のローション1本も必要です。さらに、乾燥タオルは白か淡色で無地のものを2枚用意し、「消毒済」と表示したビニール袋に収納しておかなければいけません。実技試験で欠かすことができないモデルウィッグは、オールウェーブ用に1体用意し、加工や処理がなされていないものであることを、自身でも事前に再チェックしておきましょう。植毛や脱毛、染色、毛髪の切断、マーキングなどがなされていると、規格外や不正とみなされるため十分な注意が必要です。

実際の試験では、常に用具が清潔であることに留意する必要があります。もし、タオルなどを落下させてしまった場合は、再度同じタオルを使用することはせずに、必ず汚物入れに収納して予備のタオルを使用するようにしましょう。ただし、作業中にモデルウィッグの顔面に毛髪やローションが付着してしまった場合には、すぐに清掃することはせず、作業終了後の整理時間に拭き取らなければいけません。このような清掃については、衛生面ではなく技術面での審査対象となります。

技術面が満足のいく仕上がりとなっても、衛生面で不合格となる可能性もあるため、後悔しないためにも事前のしっかりとした準備と、ポイントをおさえた対策を十分にとっておきましょう。

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