冨山さん

トレンドを創る人Vol.12 ?at’LAV?by belle 冨山倫宏さん 不器用の這い上がり方 #2

アシスタント時代は仕事がなにひとつ出来ない『ダメ人間』だったと言う冨山さん。2年後に一念発起し、毎日夜中の2時まで自主練をする日々だったと話してくれました。
「♢at’ LAV♢by bell」(アットラブ バイベル) の冨山さん・第二回目のインタビューでは、デビュー後の美容人生を中心にお伺いします。

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僕は職人。だから地道な練習は毎日必要

レッスンやカリキュラムをこなすのが、いつもビリだったと話す冨山さん。21歳になる頃、やっと仕事を任せられるようになります。

「とにかく練習、練習… この時期があったからこそ、今は“努力は人を裏切らない”と堂々と言える自分がいます。その結果、21歳でやっとアシスタントとしての仕事をまともにもらえるようになりました。その後は努力の結果が出てきて、同期の中で最速でデビューできました」

――スタイリストになってからはどうですか?
「その頃には美容の楽しさがわかるようになっていました。楽しんでデザインが作れるようになると、いいものができるんですね。これこそ、自分を成長できる時期。技術、接客、撮影など様々なことを忙しくこなしていましたが
やればやるほど、技術とメンタルが強くなるのを実感しました」

――自信が備わったんですね。
「僕は自分がなにもできないスタートでしたから、不器用な子の気持ちだけは人一倍理解できます。だから悩んでいる人、心が弱っているスタッフには声をかけるようにしています。代表としてというより、彼らの目線に合わせて話すことが大事だと思いますね」

――どんな話をされるのですか?
「先ずは聞いてあげることが大切。相手が新人であっても二人きりで食事や飲みに行きますよ。ただ、僕自身は技術が全てだと思っているところがあって。だって僕らは職人ですからね。それは必ず伝えていますね。接客ももちろん大事です。が、それはあくまでも技術あってのプラスαの接客です。だから、アシスタント時代は先ず技術を高めるための練習を続けるしかないですね」

撮影が欲しいなら待っていちゃだめ。いろいろチャレンジしてやってみること。

冨山さん
富山さんの作品。程よい空気感が愛らしい。

「例えば僕だってスタイリストになってしばらくは、撮影なんか振ってもらえなかった。だから“どうしたら、撮影の仕事がくるのか”考えました。で、赤文字系の雑誌を研究してコテを使ってそれを毎日真似る練習をしていました。僕が勤務していたサロンは、どちらかというとモード系。だから誰も教えてくれないわけです」

――上手にできましたか?
「最初は全然できていなくて。でもここで“先輩が教えてくれないから”なんて考えるのは他力本願ですよね。だから真似して失敗し“次はここをこう変えてみよう”とか何度も繰り返すうちに、自然とできるようになっていきました。技術の習得って、結局そうゆうことだと思うんですね。」

――試行錯誤を繰り返しながら覚える感覚はとても大事ですよね。頭で考え、身体で覚えるというわけ
「はい。僕は約10年前に独立をしましたが、今でもウイッグを出して練習しますよ。だって、これでOKなんてないですから。先ほどもいいましたが、僕たちは職人ですからね。上を目指せば果てしないわけです」

冨山さん
業界誌の撮影依頼も多く、冨山さんの作品は読者にも人気がある。 提供:PREPPY PHOTO:永尾哲明

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一番大事なものは人材。スタッフには感謝しています

――代表として心がけていることはなんですか?
「いろいろありますけど… 僕が育った時代は技術は盗むものという感じでしたが、今は違います。アシスタントとスタイリストの距離を縮めるというか、もっとコミュニケーションを図ることが求められていますね。
やはり、ひとりでも多くのスタッフが“ここで働いてよかった”と思える環境を作りたいので。美容室は人(スタッフ)を大事にしないと成長が止まってしまいます。経営危機は、人手不足が原因のことも多い業界ですから」

――今、仕事に対して行き詰っている人や、美容学校生にアドバイスなどはありますか?
「うーん。僕はアシスタント時代、仕事に対してとても悩みました。でも、悩んでいるだけだと悪いことしか考えない。繰り返しますが、これを打破するには練習しかないんです。練習さえし続ければ、悩みの全ては解決できる。だって必ず上達するわけですから。
僕は、美容学校のセミナー講師をさせていただくことがあるのですが、“美容の仕事の9割は大変。でも1割の楽しさが、大変な9割を上回ります。その1割の楽しさを美容師は大事に楽しんで仕事をしています。くじけて諦めちゃうと、それを知らないで去っていくことになる。

“楽しいと心から思えるまでは、とにかく続けて欲しい”と話すんですね。技術は人を裏切らない。この言葉が全てです」

ひとりの野球少年が美容の道を目指し、でも暗いトンネルに迷い込んでしまう。そんなときに自分を導いた答えが『ひた向きな練習』。美容人生は野球とリンクすると話す冨山さんの言葉には、仕事に迷う人たちにひとつのヒントを与えてくれそうです。

取材・文/小澤佐知子
撮影/田中大三

Salon data

店内

♢at’LAV♢ by Bell(アットラブ バイ ベル)

海外の一軒家のような雰囲気の、二階建てのヘアサロン。
代表の冨山さんはサロンワークの傍ら、一般誌や業界誌、セミナー、ヘアーショーなどもこなすマルチなスタイリスト。骨格矯正を意識した小顔カットが得意なサロンで、その中にその人らしさのエッジを盛り込んでくれる。原宿系ヘアからフェミニンまでなんでもこなし、実はメンズカットにもかなりの定評があり。

https://atlavbybelle.amebaownd.com/

トレンドを創る人Vol.12 ♢at’LAV♢by belle 冨山倫宏さん 美容界での挫折と光 #1>>

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