美容師になるのは難しい?国家試験の内容・難易度など

美容師になるのは、決して簡単ではありません。美容専門学校を卒業して国家試験を受けて、合格して初めて美容師になれるという道のりになっています。その過程で脱落してしまう人も少なくありません。しかし、ある程度厳しい条件や試験をクリアするからこそ、お客様から信用してもらえますし、美容師がたくさん増えすぎないことで仕事も安定してできるようになっています。この記事では、美容師の国家試験を受けるまでの道のりや、国家試験の内容・難易度などをまとめます。

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美容師の国家試験を受ける前に専門学校に通う

美容師になるには国家試験に通る必要があります。そして、この受験資格を得るために「専門学校」に通うことが必要となっています。専門学校の選択肢は3通りです。「昼間部・夜間部・通信科」で、通う年数は昼間部・夜間部が2年、通信科が3年となっています。これらの課程を修了すれば、国家試験の受験資格を得られます。

・専門学校の学費の平均相場はいくら?

あくまで目安ですが、2年制(昼間・夜間とも)なら2年間のトータルで「200万円~270万円」が相場となります。このうち、1年目に支払う金額が140万円~150万円前後となっています。1年目と2年目の学費を比率でいうと、大体「6:4」くらいと考えてください。

・学費は専門学校によって異なる

上の金額はあくまで「平均的な数字」で、もっと安い専門学校もあれば、高い専門学校もあります。安い所では2年間トータルでも「170万円前後」ということもあります。逆に高い方の美容学校だと「2年間で300万円前後」というケースもあります。全体的には地方の方が安く、東京などの都心部の方が高いと思ってください。また、体育大会・修学旅行などのイベントが多い専門学校ほど学費が高く、そうしたイベントが少ない専門学校ほど、学費が安くなります。

・美容師の専門学校に留年はある?

ルールとしてはあります。ただ、留年になる人は大学と比較するとかなりの少数派です。理由は「美容師になる」という明確な目的があって来ている人が多いからです。また、ペーパーテストやレポートの難易度は、進級するだけならそれほど高くないので、最低限の出席をしていれば、それで進級・卒業できるようになっています。

・中卒・高校中退でも美容専門学校に入学できる?

中学卒業や高校中退という学歴の人でも、美容専門学校に入学できます。ただ「高等課程」がある所を選ぶ必要があります。美容師の免許は「高校卒業と同程度の学歴」が必要なためです。高等課程の年数は、大部分が3年となっています。普通の高校と同じです。しかし、「夜間なら2年」あるいは「2年6カ月」という学校もいくつかあります。つまり、最短で美容師の国家試験の受験資格を得ようとしたら、中学卒業から2年後となります。年齢でいうと17歳前後ということです。

・通信科に入学したら、スクーリング(通学)は何回くらい?

「600時間以上」というのが、法規で定められたルールです。この600時間のスクーリングをどのくらい集中的にできるか(あるいは分散できるか)は美容学校のシステムによって違います。ただ、仕事がある社会人の方などを対象にしているので、多くの人にとっては「無理なく3年で完了できる内容」となっています。なお、すでに美容院でアシスタントなどの仕事をしている人(美容室従業者)の場合は、スクーリングの時間は300時間と半分になります。

・美容専門学校を卒業しなくても、国家試験を受けられる?

昔のルールでは「卒業しなくても、国家試験を受ける」ことができました。「1年以上の実地習練を積む」という条件で、昼間課程なら1年以上、夜間課程なら1年4カ月以上、通信課程なら2年以上というように「通常より1年~半年短い期間」だけ学校に通えばいいというルールだったのです。ただ、これは現在では撤廃されています。対象となるのは「平成10年3月31日以前に、専門学校に入学した人」だけであり、相当前に専門学校に通った方でなければ、これに該当することはありません。つまり、現行のルールでは基本的に「専門学校を卒業しなければいけない」ということです。

美容師資格の国家試験とは?筆記・実技の内容など

美容専門学校を卒業し、美容師国家試験に通れば、美容師免許を取ることができます。ここではこの試験の内容・開催地などをまとめます。

・美容師国家試験の内容は?

「筆記試験」「実技試験」に分かれています。片方だけ合格した場合、次に受験する時にはその合格科目のみ免除となります。つまり、片方の準備だけすればOKとなります。

・筆記試験の出題内容は?

筆記試験の出題ジャンルは5つです。基本として「美容理論」と「美容の物理・科学」、「関係法規・制度」が出題されます。そして、応用的なジャンルとして「衛生管理」と「美容保健」があります。衛生管理については「公衆衛生・環境衛生」といった基本的な内容から、「感染症」のような医学的な内容、「衛生管理技術」などの「実践的な内容」が出題されます。美容保健については「人体の構造・機能」などのベーシックな内容に加えて、「皮膚科学」などの医学寄りのテーマも出題されます。

・実技試験の内容・課題は?

実技試験は「第一課題」と「第二課題」に分かれています。第一課題では「オールウェーブセッティング」か「ワインディング」のどちらかから出題されます。第二課題は「レイヤーカット」です。どちらも使用する器具まで決められており、タオルやピンの数・規格についても多くの指定があります。また、カットするモデルウィッグ(マネキンの髪の毛)については、型番(型式番号)まで指定されているので、自分で持参する時にはその番号に合致するよう、十分注意する必要があります。

・「筆記試験」の開催場所は?

北海道・沖縄に加えて、東北地方では「岩手県・宮城県」、関東地方では「東京都・埼玉県・神奈川県」が開催地となっています。東海地方は「愛知県」のみ、北陸地方は「石川県」のみ、近畿地方は「大阪府・兵庫県」です。中国地方は「広島県」、四国地方は「愛媛県」、九州地方は「福岡県・鹿児島県」となっており、全部で15カ所の都市で開催されます。

・「実技試験」の開催地は?

実技試験は、全ての都道府県で開催されています。ただし「滋賀県のみ開催されていない」ので注意してください。滋賀県の方は、京都府・三重県・岐阜県など近隣の都道府県で実技試験を受けることになります。

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美容師国家試験の難易度・合格率は?

美容師国家試験の難易度は、合格率で「60%~80%前後」と言われています。年度によって波があり、60%を下回る年もあれば、80%を超える年もあります。全体的には中間を取って「70%」くらいの合格率と考えるといいでしょう。合格率はこのように他の国家資格と比較すると高めの部類です。真面目に専門学校に通っていた人なら、それほど難しくないと考えてください。

・筆記試験の合格条件・点数

筆記試験の合格条件は「正答率60%」です。出題数は50問なので、30問正解していればいいというルールになります。また、出題ジャンルの全てにおいて「無得点の科目がない」ということも条件になります。出題ジャンルとは「美容理論、美容保健、衛生管理、美容の物理・科学、関係法規・制度」です。これらの各ジャンルで「最低1問合っていればいい」ということです。

・実技試験の合格条件・点数

実技試験の合格の条件は複数あります。まず、規則的技術試験の第一課題で「減点が30点以下」ということ。次に「衛生上の取扱試験」でも、同様に「減点30点以下」であること。最後に、第二課題で「減点が50点以下」となります。これらの条件をクリアすれば、実技試験も通過できます。

国家試験に合格すると、いよいよ美容師としての仕事がスタートです。美容業界の転職求人サイトのリジョブでは、美容師など業界に精通した求人を見つけることができます。未経験者の募集もありますので、実際に仕事を探すときにぜひ利用してみましょう。

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