基礎を積み上げることで自分の強みを選べる美容師へ【PEEK-A-BOO 川島修身さん】#4
美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!
今回は、日本トップクラスの技術力を持つ老舗サロン「PEEK-A-BOO」にフォーカス!PEEK-A-BOOは、特にカット技術に定評があり、多くの有名美容師を輩出しているサロンです。そんなPEEK-A-BOOの採用事情を、4回に分けてお届けします。
最終回の今回は、教育カリキュラムと入社後に期待する人物像についてお聞きします。
お話を伺ったのは…
PEEK-A-BOO 代表取締役社長 川島修身さん
常務取締役就任以降、約15年にわたり採用に携わり、面接官も担当。
現在も週末はスタイリストとして現場に立ち、お客さまやスタッフと向き合い続けている。
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失敗も含めた経験が、成長につながる
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――入社後の教育カリキュラムに非常に力を入れていると感じました。スタイリストデビューまでの期間が平均4年ということですが、これは長い方なのでしょうか。
はい、平均4年というのは他のサロンと比べて長いほうです。近年は1年ほどでデビューするサロンもありますが、私たちは「長く活躍できる美容師の育成」を重視し、この期間を設けています。
早期デビューは特定の技術に特化しやすい一方で経験が偏りやすい側面があり、特にモデルと実際のお客さまでは大きな違いがあるため、現場での経験の質を重視しています。
この4年間で多くの経験を積み、失敗も含めて学ぶことが成長につながるという考えです。基礎をしっかり積み上げることで、将来的に幅広い技術の中から自分の強みを選べる美容師を目指しています。
――カリキュラムはどのように行われますか?
カリキュラム自体は全店舗共通で、指導は各店舗のスタイリストが担当しています。
新人研修は3月〜5月頃に行い、各店舗から数名ずつ集まり、シャンプーやスパなどの技術講習を受ける形です。それ以外は、自店舗でサロンワークを行いながらカリキュラムを進めていきます。
――実際に「採用してよかった」と感じる人材の特徴を教えてください。
明るく楽しそうに働いている子ですね。それだけでお店の雰囲気が明るくなり、周りにもいい影響を与えてくれます。
また、練習にしっかり取り組む子がいると、周囲にとってもいい刺激になります。同期や先輩も「自分もやらなきゃ」と感じて、練習する人が増えるなど、いい循環が生まれるんです。
さらに、後輩から「教えてください」と言われると、教える側も嬉しくなります。そうした積み重ねが、チーム全体の成長につながっていくと感じています。
入社前の比較が、将来のミスマッチを防ぐ
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――反対に、「合わないかもしれない」と感じる人材の特徴はありますか?
自分本位で協調性に欠けるタイプは、やはり難しいと感じることがあります。また、物事を自分ではなく周囲のせいにしてしまう、いわゆる他責思考の傾向がある方も気になります。
――途中で離職してしまう方には、どのような理由が多いのでしょうか?
他のサロンと比較する中で迷いが生まれ、「隣の芝生が青く見える」ことで離れてしまうケースもあります。ただ、中には一度離れてから戻ってくる方もおり、その場合は歓迎しています。
しっかり比較したうえで、自分の意思で選んで入社してもらうことが理想です。そうすることで、入社後のミスマッチも減らせると考えています。
――学生時代にやっておくとよいことはありますか?
個人的には、「良い習慣を身につけておくこと」が大事だと思っています。
練習を継続する習慣はもちろん、失敗を恐れずに挑戦する習慣や、怒られても粘り強く食らいつく習慣、自分を客観的に見る習慣、適度に息抜きをする習慣などがあります。
すべてを身につけるのは難しくても、どれかひとつでも自分の中に良い習慣があれば、それが強みになると思います。
また、広い視野で物事を捉える意識を持つことも大切です。できるだけ多くの人と関わり、人に会うことに慣れておくことも、成長につながるのではないでしょうか。
――技術面ではいかがでしょうか?
技術面でいうと、入社後すぐに始めるシャンプーは特に重要です。人の頭に触れることに慣れておくだけでも大きな差になりますし、実際にお客さまからシャンプー指名をいただけるようになると、それが自信や評価にもつながっていきます。
また、ワインディング(※)で身につく基本動作は、カットやカラーなど他の技術にも応用されます。学生のうちにしっかり取り組んでおくことで、技術全体の土台づくりになります。
※パーマをかけるために、髪をロッドに均一に巻きつける美容技術のこと。
目指すのは、お客さまの人生に寄り添える美容師

――入社後に期待している美容師像を教えてください。
まずは、お客さまに喜んでいただき「また来たい」と思ってもらえる美容師になってほしいですね。お客さまの人生に寄り添い、長く関係を築いていける存在が理想です。
実際に、何十年にもわたって通ってくださる方やそのご家族まで来てくださるケースもあり、サロンはそうしたお客さまに支えられています。
そのうえで、コンテストに挑戦したり、後輩の教育に関わったりと、さまざまな形で活躍してくれることも期待していますが、すべての土台は「お客さまに喜んでもらうこと」にあると考えています。
――最後に、これからPEEK-A-BOOを目指す方へメッセージをお願いします。
うちのサロンを受けると決めてくれたのであれば、まずは採用試験で後悔がないよう、しっかり準備をして臨んでいただければと思います。
入社後は、まずは一年続けてみてほしいです。仮に最初は合わないと感じることがあっても、自分を奮い立たせたり、環境に適応していくことも大切です。一年ほど続けると仕事にも慣れ、見えてくるものが増えていきますし、そこから少しずつ流れが良くなっていくことも多いと感じています。
あとは、元気に働いてくれることが一番です。自分のメンタルをうまくコントロールできるような趣味やリフレッシュ方法を持っておくと、仕事にも前向きに取り組めると思います。
PEEK-A-BOOの求める人物像まとめ
1,周囲に良い影響を与えられる人
2,素直に学び続けられる人
3,お客さまの人生に寄り添える人
取材・文/原田菜月
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