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コラム・特集 2018-11-06

鍼灸師が海外で働くには? 日本の資格は海外でも使える?海外で働きたいと思ったら

現在、鍼灸師を取り巻く状況は病院の競争率が高まっていることやブラック企業が多いこと、鍼灸師の技術不足、保険制度や平均年収が低いなどを考えるとあまり良い状況とはいえません。

日本は鍼灸医療が著しく発展した国ではありますが、先ほどの問題などが山積みとなり日本の鍼灸師は生き辛い思いをしていることは確かです。

そんな中、海外で鍼灸をしようと考える人もいるでしょう。鍼灸は日本だけでなく海外でも効果や安全性が注目されている治療です。

それでは、日本の鍼灸師が海外で働くにはどうすればよいのでしょうか。日本での資格が海外でも使えるのかどうかなど、不安に思う人も多いはずです。

今回は、海外で働こうと考えている人のために必要な準備などを詳しく紹介していきます。

鍼灸師が海外で働くには?|海外の免許事情

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日本でも鍼灸師が働くためには、国家資格を取得していることが条件となりますが、海外で働く場合、免許などは必要なのでしょうか?また、日本での国家資格を取得している場合は、その資格を元に働くことなどはできるのでしょうか?

日本での国家資格は使えないことも

日本でのはり師やきゅう師などの国家資格を取得していたとしても、国によって法律などもそれぞれなため、海外では無意味になってしまう可能性があります。

基本的に海外の鍼灸師として働く場合は、その国で資格を取得する必要があります。

しかし、鍼灸は海外では浸透していない国もあるため、その国の労働環境や安全状況などを十分に確認したうえで、資格を取得するようにしましょう。

アメリカ|NCCAOMの国家試験か州ごとの試験

鍼灸は海外の国ごとに資格を取得する必要があるとお話ししましたが、アメリカは国家資格といった形での鍼灸の資格はありません。

アメリカは州ごとに法律などが違うため、大きく分けると2種類の資格が存在しています。ちなみに、アメリカの3州は鍼灸がいまだ行われていません。

アメリカでの資格のひとつは、カリフォルニア州のみに認可されている鍼灸資格、もう一つはそれ以外の46州で認可されている鍼灸資格です。

カリフォルニア州の試験は一般の方でも試験を受けることが出来るのですが、そのほかの試験は医師や医師の指示のもとでないと受けることができません。

他の州での免許を取得したい場合は、NCCAOMの試験を受けることで鍼灸師の免許を取得することができます。

NCCAOMで資格取得するには

NCCAOMの試験は鍼灸学から東洋医学理論、西洋医学理論などから構成されており、どの州で鍼灸をするかによって、受ける科目が違います。

公式サイトを見てみると、どの州でどの試験を受ける必要があるのかなどが表示されているので、それを確認してから試験を受けるようにしましょう。

また、この試験を受けるには学校で必要時間を終了し、卒業している必要があるので気を付けましょう。普通の日本の大学を卒業していれば、漢方医学以外の試験は受けることができます。

NCCAOMの試験はアメリカだけでなく、中国や韓国でも受験することができるようになっているので、受験しようと考えている人はどの科目を受けるのか、どこで受けるのかなどしっかりと計画を立てておきましょう。

海外でも鍼は需要があるの?

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日本以外で鍼灸を行っている国は有名な国でいうと、アメリカやオーストラリア、メキシコ、ニュージーランドなどがありますがそれ以外の国での需要はあるのでしょうか?

世界鍼灸学会連合会|53ヵ国178団体

国際的な団体として、世界鍼灸学会連合会が存在しています。国際的に鍼灸の学術交流を深め、世界中の人々の健康に貢献することを目的として活動を行っています。

活動内容は、特別講習として鍼灸の研究、発表や実技公開、学会誌発行、鍼灸を通じたボランティア活動などがあり、世界的に大会が開かれることもあります。

また、毎年11月15日が世界鍼灸デーとされて、その日を中心にイベントなどが開催されるほどにぎわっています。

アメリカでは鍼灸の需要が高い!

鍼灸と言えば日本や中国で発展しているというイメージを持っている人も多くいるかと思いますが、実はアメリカのほうが中国や日本よりも非常に盛んになっているのです。

現在アメリカ国内の鍼灸師は約2万人在籍しているといわれています。その中には日本人もおり、アメリカでの鍼灸はかなり需要が高いということがわかります。

アメリカで鍼灸が活発な州は主にカリフォルニア州、フロリダ州、ニューヨーク州であり、これら3州では認知度や受診率も高いため、仕事がしやすいと言えます。

しかし、仕事の環境が整っているため、日本で働くよりも競合相手が多くなってしまう可能性も出てきます。それだけ鍼灸の技術も身に着けていなければなりません。

では、他の州では鍼灸医療が一切行われていないのか、というと決してそうではなく徐々に認知度は高まっています。

競合相手の少ない州で仕事をすることによって、鍼灸師としての経験が浅くても自分の努力次第で、大成功することが出来るかもしれません。

NGOに所属して働く方法も

国際医療技術財団JIMTEFでは、国際貢献活動として覚書を締結して、ベトナムでの医療向上及び人材開発などを行っています。

この他にもベトナムに調査団を派遣し、現地のニーズを把握したり医療制度を確認するなどの活動も行っています。

また、大々的にセミナーが行われることもあり、ベトナムの鍼灸師を教育するために、日本の鍼灸師が活躍しています。

JIMTEFに所属することによって、鍼灸医療を行うことだけでなくプロジェクトを企画したり、発展途上の土地に足を運び鍼灸を通じて様々なことを体験することもできます。

JIMTEFの活動は鍼灸術プロジェクトに加え、柔道整復術、歯科技工プロジェクトなどがあり、鍼灸に限らず人助けをしたいという思いを持った人には良い選択かもしれません。

海外で働きたい!と思ったら

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海外での鍼灸医療の需要の高さを知ると、お世辞にも仕事環境が良いとは言えない日本で働くよりも、海外で働きたい!と考える人は多いはずです。

海外で働くという事はその国に移住する事になるので、当たり前のことですがビザが必要です。また、移住する国の言語を話せるように勉強するなど、生活をするための準備は欠かせません。

とはいえ、生活するための準備に夢中になってしまっては本末転倒です。本当の目的の、海外の鍼灸師として成功するために、大切な準備3つをチェックしていきましょう。

1.国の事情と資格取得を調べる

上でも話した通り、鍼灸医療を行っている国は53ヵ国も存在しており、その国によって法律なども変わってきます。

今、急速な発展を遂げているメキシコは日本企業も多く存在しているため、馴染みやすくこの国での就職を考えている人も少なくはないはず。

しかし、メキシコでは鍼灸の施術で行われる切皮と呼ばれる行為と、メスで切る行為が同じ扱いとされるため、鍼灸師の免許と医師免許の二つが必要になります。

また、カナダでは州が独自に制定した資格を取るために、専門の学校に通う必要があります。

このように、必要な免許も取得する方法も国によってすべてがバラバラです。しかしこれは、選ぶ選択肢がいくつもあるという事、よい選択をすることができれば成功にも近づきます。

どの国で、どのような事情でどの免許が必要で、どうやって資格を取得するのかをしっかりと調べておきましょう。

2.就労ビザも忘れずに

海外に暮らすとなるとビザが必要になることはご存知のことかと思いますが、日本の場合ビザなしで入国できる国が多くあるのでビザを取得したことがないという人もいるのではないでしょうか。

しかし、働くには通常のビザと違った就労ビザを取得する必要があります。就労ビザを取得せずに海外で働くと不法就労になってしまうので、必ず取得しましょう。

国によっては、就労ビザだけでなく、他のビザも取得しなければならない場合もあるので、その都度確認してください。また、ビザの取得条件も国によってさまざまで複雑です。

取得条件の第一は就職先に内定していることです。多くの場合は就職先の企業がスポンサーとなり、ビザの取得をサポートしてくれます。費用なども基本は企業が負担してくれるので、金銭面の心配はいらないでしょう。

とはいえ、内定先が決まっていても、確実にビザを取得できるわけではありません。日本での職歴が数年必要な場合や大学を卒業している事が条件になっている場合が多いです。

しかし、明確な基準のない項目なども存在するため、ビザの申請は慎重に行うようにしましょう。

3.求人情報はこまめにチェック

海外で鍼灸師として働くには、資格やビザの取得などの準備を万全にしておくことが大切とお話ししましたが、それだけでなく、求人の情報に目を光らせておくことも大切になってきます。

鍼灸は病院で働く方法以外にも、世界中を旅する豪華客船などで鍼灸師として働く選択肢もあります。豪華客船で働く場合、客船会社に所属する必要がありますが、ビザを取得する手間を省くことができます。

自分に合った求人を見つけられるよう、求人サイトだけを見るのではなく、鍼灸治療が必要そうな職場を調べてみる必要もありそうです。

しかし、いくら調べても納得のいく就職先が見つからない、という場合もあるでしょう。それでも海外の鍼灸師として働きたい、という思いが変わらない人はボランティア活動をするという選択もあります。

ボランティア活動ゆえ、給料をもらうことはできませんが、活動していく中で技術の向上、鍼灸師としての経験を積むこともできます。そこから仕事を紹介してもらえる可能性もあるので、やってみて損はないでしょう。

鍼灸師の活躍の場は海外にも!

日本の鍼灸は、鍼の痛みを軽減するために、非常に細い針を用いて施術を行います。痛みを伴わず高い効果を得られることのできる日本の鍼灸は、海外で多くの注目を集めています。

今でこそ、多くの国や団体が鍼灸医療を行うようになりましたが、行われていない国もまだまだあります。

海外で日本人の鍼灸講座などの活動が活発なように、日本で経験を積んだ鍼灸師は海外のあらゆる場所で必要とされています。

鍼灸師は日本だけでなく海外の場が多い仕事でもあります。海外で仕事をしてみたいと思っている人や、日本の鍼灸の仕事で不安を感じている人は、海外で働くことも選択肢に入れてみてはどうでしょう。

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