セラピストは独学でもなれるの? 独学でも資格は取得できる?|独学でセラピストを目指すメリット・デメリット
ストレスが蔓延する現代社会で、人の心と体を癒すセラピストの需要が日に日に増しています。さらに、セラピストを目指す女性は年々増加してきており、それに合わせてプロのセラピストを養成するスクールも数多く開校されています。
セラピストになるための道はさまざまあり、人によってどのルートを通るかという点が重要なポイントになります。専門スクールに通うべきか、独学で学ぶべきか、資格取得を目指したほうがよいか、または未経験でもサロンに勤務するべきなのか…その道筋は多岐にわたります。
今回の記事では、セラピストになるための方法や必要な資格について、また独学でセラピストを目指す場合のメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
セラピストは独学でもなれるの? 資格は必要?
実際のところ独学でセラピストになれる方法はあるのでしょうか?さらに、無資格でも働けるのでしょうか?ここでは独学でセラピストになる方法と資格についてご説明します。
セラピストの仕事はできる|資格不問で働けるサロンはある
セラピストとして働くためには、特別な資格が必要というわけではありません。また、専門の教育機関やスクールに通わなければならないという義務もありません。たとえ資格がなくても、独学でセラピストになることは可能です。ただし、ここでいうセラピストとはメンタル系、ボディケア系、エネルギー系のセラピストです。理学療法士や作業療法士といったリハビリテーション系のセラピストは国家資格が必要なので注意してください。
独学でセラピストになるための道として、「サロンに就職する」という方法があります。未経験でも現場に飛び込み、サロンのオーナーや先輩スタッフから知識と技術を教わりながら、プロのセラピストを目指していくということです。この方法であれば、資格もスクール通いも必要ありません。実は、この形でプロのセラピストになる人がいちばん多いともいわれています。
資格不問・経験不問でスタッフを募集しているサロンは多いので、求人サイトなどで募集内容をチェックしてみましょう。
独学でも資格は取得できるの?
「独学でも資格はしっかりと取得しておきたい」という人も多いはずです。ここでは、独学でセラピストの資格が取得可能かどうかをみていきます。
取得したい資格の受験資格・認定要件をチェック
セラピストといっても、アロマセラピスト、心理セラピスト、リンパセラピスト、エステティシャンなどさまざまな種類があります。それぞれの資格は、独学でも受験可能のものもあれば、特定の講習を修了しなければ受験できないものもあります。そのため、取得したい資格の受験資格・認定要件をチェックしておく必要があります。
独学で取得できる条件とは?
そのセラピストの受験資格・認定要件に、講座の受講や専門機関でのカリキュラムの修了が義務付けられていなければ、独学でも受験することができます。この場合、スクールなどに通わずに資格取得を目指すことができます。
独学でも受験できる検定・試験の一例
ここでは、独学でも受験可能な試験・検定をいくつかご紹介していきます。
AEAJ|アロマテラピー検定
日本アロマ環境協会(AEAJ)が主催する検定資格試験です。アロマテラピーアドバイザー、アロマセラピスト、アロマテラピーインストラクターなど、アロマ系のさまざまな資格を認定しています。このうち、独学でも受験可能なのは「アロマテラピー検定」です。
アロマテラピー検定は1級と2級に分かれており、受験資格は不問です。年齢、経験、講習修了の有無は問わず、誰でも受験することができます。この検定はアロマセラピーに関する初歩の資格といってもよく、受験者の合格率は80%を超えます。
アロマテラピー検定1級の資格を取得後は、さらに上位の資格、よりプロフェッショナルな資格の取得を目指すこともできます。上位資格の場合、認定スクールでの受講修了が受験条件となることがほとんどです。
大阪商工会議所|メンタルヘルス・マネジメント検定試験
大阪商工会議所が主催する、職場のメンタルケアに関する検定試験です。職位・職種別で3つのコースに分けられています。Ⅰ種は人事労務管理スタッフ・経営幹部、Ⅱ種は管理監督者(管理職)、Ⅲ種は一般社員を対象としています。また、試験方法は公開試験と団体特別試験の2つがあり、団体に加入していない一般の人の場合は公開試験を受けることになります。
公開試験の受験資格は不問です。性別・学歴・年齢・国籍問わず誰でも受験することができます。また、希望のコースが選択でき、Ⅰ種・Ⅱ種またⅡ種・Ⅲ種を同日に受験することもできます。なお、試験に合わせて公式テキストが販売されており、試験は公式テキストに準拠して出題されます。
独学でセラピストを目指すメリット・デメリット
独学でセラピストを目指すメリットとデメリットについて詳しくみていきましょう。
独学のメリット
独学でセラピストを目指すメリットについては、おもに「時間」「お金」「場所」で考えることができます。
自分の好きな時に勉強できる
特定のスクールや講座とは違い、自分のペースで自由に勉強することができます。たとえば、セラピストを目指しているけれど、今は別の仕事をしているという場合、なかなかスクールに通う時間が取れないという人も多いはずです。独学であれば、空いた時間にマイペースで勉強ができるので、精神的にも余裕をもって知識を深めることができます。
スクールや講座に比べてお金が掛からない
スクールや講座に通うデメリットは、やはり費用がかかってしまうということです。独学なら、多額の授業料を支払うことなく知識を学ぶことができます。さらに、サロンに就職して研修(訓練)を受けるという形であれば、勤務して報酬を得ながらセラピストとして必要なスキルを学ぶことができるので、経済的にも技術的にもメリットは大きいでしょう。
学校へ通う手間がない
スクールに通うことなく、自宅で勉強できる点もメリットです。近年は市販の専門書などからセラピストとしての基礎知識、応用知識を学ぶことができます。また、インターネット上でプロのセラピストが書いているブログなどを通して、役に立つ知識を学ぶこともできます。このように、スクールに通う手間をかけずに、さまざまな情報源を駆使して必要な知識を得ることもできます。
独学のデメリット
独学のデメリットは、やはり「知識」「技術」の面が多くなります。
知識が間違っていることもある
セラピストの業界も年々進化し、新しい知識、新しい技術が取り入れられています。セラピストに関する最新の専門書であればさほど問題ないですが、古い本は最新の情報が記載されていませんし、ネット上の昔の情報だとその知識が今は通用しない、または間違っているという可能性があります。
正しい技術が分からないことも
独学における最大のデメリットといえるのは、本格的な経験学習(実践経験)ができないという点です。養成講座やスクールであれば、プロの先生から直接技術を教わることができますが、独学ではそうはいきません。そのため、正しい技術が身につかない、あいまいなまま身につけてしまうといった恐れがあります。
目指す資格をチェックして独学可能か確かめよう!
セラピストを目指すうえで重要なことは、「どのセラピストを目指すか」「セラピストとして何を究めたいか」ということです。セラピストの違いによって、取得できる資格も異なってきます。まずは、自分がなりたいセラピストの種類とそれに関する資格をチェックするところから始めてみましょう。
自分が目指すセラピスト像が明確になれば、どの資格を取得すべきかもはっきりしてきます。資格によっては独学で受験できるものもあります。また、そこからさらに上位の資格を取得してプロフェッショナルを目指すこともできます。
セラピストとしての自分をアピールするだけでなく、顧客から信頼感を得るためにも積極的に資格取得を目指していきましょう。
出典元:
(公社) 日本アロマ環境協会
メンタルヘルス・マネジメント検定試験
リンパリメディアルセラピストスクール