独立を目指すあなたへ Vol.12【メンズクリア代表 武末大樹さん】#2

独立した先輩たちにその心構えを学ぶ本企画。前編に引き続き、メンズ脱毛サロン「メンズクリア」の代表・武末大樹さんにお話を伺います。ひたむきにお客様のことを考えてきた結果として、今の会社の成長があるのだと力強く語ってくださいました。

後編では、「従業員を数字で評価する」という武末さんの揺るぎないスタンスに迫ります。一見シビアに聞こえますが、実はそれこそが「優しい会社」なのだとか。

数字で評価する会社に

――従業員に対して大切にしていることは何ですか?

感情ではなく数字で判断するということです。

――「売上」ということですか?

そう。「数字でしか判断されない」というとネガティブな印象を持つ人もいると思いますが、そういう人に逆に聞きたいです。僕の感情で、僕の気に入った人が昇進して、数字をつくっているのに僕に嫌われている人は昇進しない、そんな会社が良いですか? と。僕からしたら、数字という定量的な評価で判断していて、公平で、感情に左右されない会社はとても優しいと思います。

定性的に評価する会社であれば僕に気に入られることが大事じゃないですか。でも、その人は僕にゴマをするスキルだけが伸びて、自分で生き抜くスキルは全く成長しませんよね。資本主義っていわば経済戦争みたいなものなので、数字で判断して、稼ぐ力というのをきちんと付けてあげないと、この会社から一歩外に出たら生きていけなくなってしまいます。井の中の蛙にならないようにしないと。楽しようとしても楽できる世の中ではないですからね。

――数字が良ければどんどん昇進できるという評価制度なんですね。

うちの会社では、従業員の中で優秀な子は店長に上がり、数字がつくれていない店長は下に降ります。店長の中でも優秀な人はマネージャーに上がり、マネージャーの中で力を発揮できていない人は店長に戻ってしまう。

つまり、部下からすると自分より優秀ではない人間は上にはいないということです。一見残酷そうに見えるかもしれないけれど、それが一番優しいんです。自分の上司が無能だったら嫌じゃないですか。感情論に納得するしかないっていう状況はとても悔しいですよね。「○○くんは数字以外のところができているから」というような定性的な評価は残酷です。やっぱり上司が自分より優秀なのが一番良いと思っています。

――とは言っても、やはり数字をつくることは大変だと思います。

数字を厳しく見ていますが、そもそもはじめからできる人とそうでない人がいます。できる人は放置していても伸びますが、伸び悩んでいる人は会社が何とかしてあげないと難しい。誰にでも成長のチャンスは均等に与えてあげるべきだと考えています。そのために今、研修システムを整備しようとしているところです。

店長に教育の大部分を担ってもらっているのですが、研修環境を整えるのは僕の使命。現状、店舗によって教育のバラつきがあるので、それを是正したいという思いはずっとあったんです。でも、研修施設をつくって、講師を招いて、宿泊費も必要…となると莫大なコストがかかってしまうのでなかなか踏み込めなかったのですが、ようやく会社の体力も付いてきたので、この夏、いよいよ研修所をつくる予定です。

教育力のある企業を目指したい

――独立して良かったと感じるのはどんなところですか?

この会社を好きでいてくれる仲間とか、信頼してくれるお客様がいるということですね。本当にそれに尽きます。それらが原動力であり、僕がこの地位に立って働いている理由です。正直、会社員として働いている方が楽だと思うんです。サラリーマンでも100万円稼ぐのはそこまで難しいことじゃないですし、それ以上稼いだってそんなに幸せは変わらないと思うんですよね。

――これからどのような会社を目指していきたいですか?

教育が徹底された会社にしたいです。ジム業界でベンチマークしている、とある企業があるのですが、その企業のすごいところって「教育」というブランド力があることなんです。どんなブランド力かというと、例えば「〇〇企業出身です」と名乗るだけで、「へえ! じゃあ君仕事できそうだね!」と言ってもらえること。

うちから排出した人材も、「メンズクリア出身なんだ! じゃあ君、結構仕事できそうだね」と言ってもらえるようなブランドイメージにしたくて。それが、絶対に全員が幸せになれる仕組みだと思っています。教育がしっかりしている会社は、従業員もしっかりしている。従業員がしっかりしているということは、お客様が良いサービスを受けられる。お客様自身が良いサービスを受けられたと感じられたら他の人にも広めるし、そうしたら会社も発展していき、利益が増え、その分次の教育に投資できる。このようなサイクルを回すことができればみんなが幸せになれる。

うちの会社の中だけでなく、一歩外に出ても生きていける人をたくさん生み出したいという想いもあります。

――メンズ脱毛業界ではどのようなサロンにしていきたいですか?

同業者が真似をする、ベンチマークする脱毛業界の教科書のような会社にしていきたいです。

独立を目指すあなたへ

――独立を目指している人にメッセージをお願いします!

真剣にお客様と向き合い続けていれば自然とやるべきことは定まってきます。だから、無駄なことは考えなくて良いと思います。「無駄なこと」というのは、経営者自身の自己満足や自分のバイアスに沿った価値観のことです。例えば「HPのこの部分を変えたら見栄えが良くなるかな」といった考えです。このような考え方は、サービス業をやっていく上で少しズレていると思います。HPを変えるのであれば「こうした方がお客様の不安を解消でき、安心してお店に来てくれそう」など、お客様視点の理由が根底になければなりません。

趣味の延長で上手くいくほど甘い世の中でもないですし、自分のつくりたい城をつくるだけでは生き残るのは難しいと思っています。結局何をしたらお客様のためになるのか。どういったサービスをお客様が求めているのか。常に「お客様ファースト」を忘れずに誠実に向き合い続けていれば、自ずと結果は付いてきます。(メンズクリア代表 武末大樹さん)

▽前編はこちら▽
独立を目指すあなたへ Vol.12【メンズクリア代表 武末大樹さん】#1>>

取材・文/佐藤咲稀(レ・キャトル)
撮影/岩田慶(fort)

Store Data

メンズクリア新宿店

住所:東京都新宿区新宿3-35-3 新宿君嶋ビル6・7階
TEL:03-6908-9099
URL:https://mensclear.com/

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