デザインとケアの両軸を武器に!『Milagro』のサロン作りとは
『Milagro』は、2016年の4月にオープンした代官山のネイルサロンです。美術大学出身のオーナーが作り出すデザインは唯一無二の美しさを誇り、予約が取れないほどの人気を集めています。そんな『Milagro』が、ファンをつかんでいる背景には、爪に優しい「フィルイン」の導入や高いリピート率を生むブログの活用がありました。
今回は、オーナーの宮澤麻貴さんにインタビュー。前編では、お客さまから愛されるサロンを作る方法に迫ります。
デザインとケアの両軸を強みに
————はじめに、なぜ『Milagro』は人気を得ているのでしょうか?
「デザインとケアの両軸がしっかりしているからだと思います。デザインについては、当たり前ではありますが、他サロンともっとも差別化を生むポイントなのでとても大切です。実は、私は美術大学の大学院まで進み油画の勉強をしていました。色彩感覚と筆を扱う技術には自信があり、そこで目を付けたのがネイリストでした。
しかし、『ネイリストは感性が鋭いだけでは務まらない仕事だ』と思ったので、まずは大手のネイルサロンに就職し、3年間働き基礎の技術を身に付けました。その後、有名なネイリストのもとで働き、さらにデザイン力を高めたので、強い基盤のうえに長年かけて培った感覚をのせていることが『Milagro』のデザインの強みだと思っています」
————続いて、ケアについて教えてください。
「ケアは再来を生むので重要です。ご来店から数日経った頃に、もし爪が割れるなどのトラブルが起こったら、その施術に問題がなかったとしても、お客さまは『この前のネイリストは腕がないのかもしれない』と思いサロンを変えてしまうかもしれません。丁寧にケアをすればトラブルが起こる確率が低くなり失客を防ぐことができるので、リピート率の向上につながります。ちなみに、『Milagro』で導入しているケア方法は『フィルイン』という技術です」
爪に優しい「フィルイン」とは
————「フィルイン」とは、どのような技術なのでしょうか?
「『フィルイン』はジェルネイルをオフする技術で、刺激が少なく爪に優しいことが魅力です。一般的なオフとは落とし方に大きな違いがあり、業界で広く普及しているオフはアセトンを使いジェルネイルを溶かしています。アセトンは薬剤であり、皮膚や爪の油分を奪うので乾燥を引き起こし、身体にストレスをかけることが短所です。
一方『フィルイン』では、機械でジェルネイルを削っていき爪の表面についているベースのジェルだけを残します。薬剤を使わないので身体に優しいことが大きな特徴ですね。ちなみに『フィルイン』を導入しているサロンが少ない理由は、痛みなく削ることが難しいからです。そのため、私はスクールを開催しているネイリストを見つけて、その先生のもとに足を運んで教えてもらいました。
やはり、新しいことを始める時は一流の方から指導を受けることは、とても大切です。きちんとして技術を学んだおかげで、『オフは辛いものだと思っていたけど、全然痛くありませんでした』と、よく驚かれますね」
再来を生みやすい、ブログでの発信
————サロンの強みを届けるための発信について教えてください。
「もっとも集客につながっている発信はブログですね。力を入れ始めたのは2016年頃で、当初はブログ集客の講習会に参加して知識を学びました。1日1記事の投稿をノルマにして書き続けたところ、ネット上に表示されるページの順番が徐々に上がって、現在は『代官山 ネイル』で検索をかけると1ページ目のかなり上位に紹介されています。トップページにたどり着くまでかなり時間がかかったので、表示された時は『ついに来たか!』と、とてもうれしかったですね(笑)。
ちなみに、ブログ経由でいらっしゃる方は、『お悩みを解決したい』という気持ちが強いなど他のツールからのお客さまと比べて、より真剣にネイルサロンを探している印象があります。そのため、一度満足していただけたら再来にもつながりやすいと思いますね」
お客さまから愛されるサロン作りの極意
オープン当初はそれほど予約が埋まっておらず厳しいスタートだったという『Milagro』。お客さまから愛されるサロン作りの極意をまとめると、下記の3つでした。
1.高い基礎技術の上に、唯一無二のデザインをのせる
2.「フィルイン」の導入で爪に優しい施術を提供する
3.ブログの活用でリピート率を高める
後編では、リピート率を高める方法に迫ります。
▽後編はこちら▽
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