視覚を使った説明が信頼を生む!『Milagro』のリピート率を高める方法
高い技術力で人気店に成長した『Milagro』。安定した成果を残し続けている理由について「自分の知識が浅いと思ったら、プロのもとに学びに行き技術を習得しているからですね」と、オーナーの宮澤さん。他にも『Milagro』が、厚い支持を得ている背景には、お客さまの理想をキャッチする独自のカウンセリングシートの作成や、ホワイトボードを使った丁寧な説明がありました。
後編では、リピート率を高める方法に迫ります。
独自のカウンセリングシートで、お客さまのゴールをつかむ
————リピートを生むために意識していることはありますか?
「ご来店からお帰りまで、すべての工程を大切にしていますね。詳しく説明すると、まず1つ目のステップがカウンセリングです。カウンセリンでは独自にシートを作っており、お客さまにご記入していただきます。当たり前かもしれませんが、最初にその方の理想を把握することは、とても重要です。
シートに並んでいる内容としては、『Milagro』を知ったきっかけやジェルネイルの経験の有無など、通常の項目の他に『ネイルをする理由』も聞いています。『爪の補強を兼ねて』や、『おしゃれがしたい』などネイルへの思いは人それぞれですから、デザインを作るためにも、私がその方のゴールを理解することは必要不可欠です。
また、ジェルのオフが痛かった、甘皮の押し上げが強かったなど、『気を付けてほしいこと』についてもヒアリングしています。多くの場合、施術中に感じた小さな違和感がサロンを変えるきっかけになっているので、事前にチェックしてとくに気を配ることが再来を生むコツですね」
視覚を使った説明が信頼を生む
————それでは、続いての気を付けているステップについて教えてください。
「施術の際には、わかりやすく説明することを心掛けています。説明で注意しているポイントがいくつかあり、まずは視覚を使うことです。難しい内容をお伝えする際にはホワイトボードに絵を描いてお話していて、せっかくなので、実際のサロンワークを再現して『アセトンを使ったオフの問題点』について少し解説してみます(笑)。
まず、爪の絵を描き、それから横線を4本引きます。続いて、根本から1、2、3、4と番号を振ります(写真参照)。お客さまに知っていただきたいことは、この各層で削られている回数が違うことです。アセトンを使ったオフの場合は、薬剤を塗ってから全体をヤスリで削ります。当たり前ですが、ネイルを施した爪は再来店までの期間に根本から伸びています。そしてサロンで新しいデザインを作る際に再びアセトンを塗り、削る。そのため、先端の4の部分がもっとも多く削られています。つまり、薄くなっている。この背景があるため、爪は先端のほうが割れやすく、各層の境目でヒビも入りやすくなります。
この一連の流れをお話してから、『だからMilagroではアセトンを使わずにフィルインでオフをしているんですよ』と伝えると、信頼度をグッと高めることができますね」
理想の周期をお伝えすることで、次回予約を取る
————「視覚を使うこと」の他に、説明ではどのようなことに気を付けているのでしょうか?
「他には『専門用語を使わないこと』も意識しているポイントです。お客さまのなかには、とても緊張している方もいらっしゃるので、それほど難しくない内容でも伝わらないことがあります。そのため、なるべく簡単な言葉を使って、お客さまの負担を減らすことは重要です。
また、理想の来店時期のご提案も大切にしています。ネイルを変えるタイミングの目安は、だいたい3~4週目です。この時期を超えてしまうと、ジェルが剥がれる、爪が割れるなどトラブルが起きる可能性があるので、『爪を守るためにも、このタイミングで来てくださいね』と、先ほど同様にホワイトボードに書きながらお話しています。そのため、ほとんどの方は次回予約をしてからご帰宅してくださいますね。
ちなみに、サロンではホームケアの方法などが書いてあるアドバイスシートも作ってお渡ししています。これからも、丁寧にお客さまに向き合って、理想以上のネイルをご提供し続けていきたいですね」
リピート率を高める極意
将来は、筆とジェルの開発を手掛けてみたいという『Milagro』。リピート率を高める極意をまとめると、下記の3つでした。
1.独自のカウンセリングシートを作り、お客さまの理想をキャッチする
2.難しい内容はホワイトボードを使い視覚を使って説明する
3.ネイルを交換する時期の目安をお伝えして、次回予約をつかむ
これからはサロンワーク以外の活動もしていきたいという宮澤さん。「手描きのデザインに興味があるネイリストさんが多いので、近いうちにアートのスクールを始めてみたいと思っています」と、笑顔で答えてくれました。独創的なネイルに興味がある方、丁寧なケアを体験してみたい方は、サロンに足を運んでみてはいかがでしょうか。
▽前編はこちら▽
デザインとケアの両軸を武器に!『Milagro』のサロン作りとは>>