本場の技術で心も癒す。スパ&ヘアサロン『Karunakarala』のファンの作り方
『Karunakarala』は2015年にオープンしたスパ&ヘアサロン。「自分らしく幸せに生きる」をコンセプトに掲げ本場のアーユルヴェーダメニューにより、お悩みを抱える多くの方から厚い支持を集めています。そんな『Karunakarala』がファンをつかんでいる背景には、自分の実体験を生かしたサロン作りや、現地の雰囲気をもとにした空間がありました。
今回は代表の唐澤由記さんにインタビュー。前編では、強いコンセプトを持ったサロンを作る方法に迫ります。
5,000年の歴史を誇る伝承医学、アーユルヴェーダ
————まず、なぜ『Karunakarala』は、お客さまから支持を得ているのでしょうか?
「本場の施術にもとづいた質の高いメニューをご提供しているからだと思います。『Karunakarala』についてお話しする前に、まずはアーユルヴェーダについて少しだけご紹介させてください。
アーユルヴェーダは5,000年の歴史を誇る伝承医学であり、世界3大医学としてWHO(世界保健機構)が正式に奨励している代替医療の1つでもあります。世界では医療として広まっていますが、日本ではリラクゼーション系のサービスとして捉えられることが一般的です。そこで『Karunakarala』では、スリランカの医師や協会と連携して本場の技術を取り入れてアーユルヴェーダが持つ真の魅力を伝えています」
現地で体験した、アーユルヴェーダに感動
————それでは『Karunakarala』がアーユルヴェーダを取り入れたきっかけを教えてください。
「きっかけは、私自身がアーユルヴェーダに救われたことでした。私は美容学校を卒業後、都内のサロンで美容師として働いていました。スタイリストになり忙しくなるなかで体調を崩すことが年々増えて、そこで個人的に勉強をしたのがアロマをはじめとする家庭の自然医療でした。その後、2013年にフリーランスに転身しスリランカへ出張をした際に現地でアーユルヴェーダに出会いました
初めてのアーユルヴェーダは、これまで味わったことがない経験の連続だったので、かなり衝撃的でした。本場の施術は、まずはカウンセリングから始まりました。私たちが普段利用する病院では、熱の有無など症状について聞かれることが普通だと思いますが、現地では医療として認められているアーユルヴェーダは睡眠時間などの生活に沿った質問が大半でした。そして、私はとくに話していないにもかかわらず『あなたはパンを食べ過ぎていますよ』と。確かに、当時はかなり食生活が偏っていたので『すごい! なんで分かるんだろう?』と。
その後に煎じたハーブ使って全身をマッサージしてくれて、薬草の香りで室内が満たされ『なんだか自然と一体になったみたいだな』と、感じました。心の底から気持ちが安らいでとても心地よかったので『この技術を学んで日本でやってみたい』と思い、勉強を積んで『Karunakarala』を立ち上げて現在に至ります」
本場を再現した癒しの空間
————本場のアーユルヴェーダを再現するためには、どのようなことを工夫していますか?
「空間作りに力を入れています。ポイントがいくつかあり、まずは入口に入ってすぐのフロントスペースを広くとりました。席数を少なくしてまであえて広々とした理由は、いろいろな方々が交流する場所を作りたかったからです。
私がスリランカで訪れたアーユルヴェーダの建物の前には小さな中庭が作られていて、初対面の人同士でも気軽に会話をして打ち解けていました。それを見た時に『こんなスペースを作りたいな』と。実際にサロンではワークショップなどを開催したことがあり、お客さま同士がつながる憩いの場になっています」
————その他の空間作りのポイントを教えてください。
「施術室にもこだわりが詰まっていて、マッサージの際に使っている木製のベッドはオーダーメイドをして作りました。また、ハーブの蒸気を浴びる時に使うスチームバスはスリランカ製です。現地から船で輸入したので結構大変でしたね(笑)」
強いコンセプトを持ったサロン作りの極意
施術で使うオイルもスリランカ製という『Karunakarala』。強いコンセプトを持ったサロン作りの極意をまとめると、下記の3つでした。
1. 自分の実体験をサロン作りに生かす
2. 現地の雰囲気をもとに空間を作る
3. オーダーメイドや本場の製品など、施術で使う道具にこだわる
後編では、メニューの作り方や集客方法に迫ります。
▽後編はこちら▽
イベントでお客さまの心をつかむ。サロン『Karunakarala』の集客術>>