教育カリキュラムの支持率は業界随一! MINXに応募する人の傾向とは?【MINX shibuya smart salonディレクター 取締役 池戸 裕二さん】#1
美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。晴れて採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!
今回は、トレンド発信&技術レベルの高さはもちろん、教育サロンとして名の知れた「MINX」が登場。人材育成に力を入れるMINXは、一人ひとりが人気スタイリストになるまでの道のりを徹底的にサポートすることで有名です。
「MINX shibuya smart salon」のディレクター兼MINXの取締役である池戸 裕二さんが考える「採用」について、4回にわたりお話をお聞きします。20年以上にわたって採用に携わり、いろいろな人材を見てきた池戸さんが語るMINXの採用事情に迫ります!
第1回目の今回は、MINXの採用事情について。採用フロー、求める人材など、採用全般についてお聞きします。
お話を伺ったのは…
MINX shibuya smart salonディレクター 取締役 池戸 裕二さん
松本理容美容専門学校卒業後、1997年より、MINXに入社。多くのヘアスタイルを提案し、メディアの第一線で活躍を続け、数々の賞を獲得するなどプレイヤーとしての実績は多数。役職を歴任し、現在は取締役に就任。採用担当として店舗運営を担う傍ら、ヘアショーや技術セミナーの講師などサロンの垣根を越えて業界の発展のために尽力しており、活躍の場は広い。
書類選考なし! 面接で直接会って相手を知ることからスタート
――MINXでは、どんな経緯で採用担当者を任されるのですか?
MINXは、店長以上の役職に就いたタイミングで採用に携わり始めます。これまで僕自身も、会社にどんな人材が必要なのか、どんな人と一緒に働きたいのか、想像しながら採用試験と向き合ってきました。
――採用試験のフローをお聞かせください。
採用試験のフローは、書類選考なしで三次まで。一次は自己アピール、二次はグループ面接、三次はサロンワーク体験としています。
三次のサロンワーク体験後には、最終面談といってお互いに実際に働いてみた感想や意見を確かめる時間も設けています。これは、改めてすり合わせをし、応募者と我々サロン側と相違がないか確認する重要な機会とも言えます。
――特に重要視している項目は?
書類選考がない分、面接を重要視しています。一次・二次の中でも一番重要視しているのが、二次面接。三次のサロンワークにかかわる重要な段階だと考えています。
――今年のエントリー期間の詳細をお聞かせください。
今年のエントリー期間は、2024年4月23日〜2024年5月26日までの一斉応募になっています。一次面接は、6月4日と日程が決まっています。一度のチャンスなので見逃さないでくださいね。
――MINXならではの独自の取り組みはありますか?
MINXが主催で行う会社説明会が一番の特長かと思います。説明会では、学生により近い存在の若手スタイリストが入社したときの感想や就活へのアドバイスなどを発信し、学生にとってタメになる情報を発信しています。ただ、定員があって先着順になるので、早めにHPから予約をすることを案内しています。
ほかにも、さまざまな取り組みを行っています。例えば、MINXのことが分かるカンパニーガイドや実際にスタッフが立ち会って案内をするサロン見学や、本気で就職を考えている学生に向けて、初回の料金が半額でサロンの施術が受けられる美容学生サービスなど。詳しくは、ぜひ公式HPを見て確認してみてください。
こうした積極的な働きかけによって、近年の大手サロンの中ではトップに入るくらいの応募をいただけていると自負しています。
「教育サロン」を実現しながら長く活躍してくれる人が理想
――最近のサロンの採用状況をどう見ていますか?
最近は美容学生の総数が減った分、どちらのサロンも採用には力を入れているように感じます。その状況下でそれぞれのサロンでたくさんの志願者を確保するには、いかに目立つか、いかに興味を持ってもらえるかが重要だと思います。
――サロン側からの売り込みが必要な時代なのですね。学生のサロン選びの傾向は?
現代の学生はネットリテラシーが高いため、さまざまな情報をたくさん取り込み、その中から取捨選択をしているようです。現に、試験に来る人たちの多くがほかのサロン様と比較した中から選んで来てもらっています。
10年前は、サロンのブランド力を比べて選ぶのが主流でしたが、今は「働いている人」にスポットが当たっていると思います。例えば、今までは「有名サロンにいるあのスタイリスト」と、サロンの中で露出の多い方が看板となり憧れの対象でしたが、今は若手のスタッフでも、SNSで確実にファンを増やして憧れられる存在になっています。SNSの発達によって可視化されるようになったことが選択肢の広がりに影響しているのでしょうね。
――MINXへの応募者の傾向や特徴を教えてください。
長い間、教育水準の高さや人材育成などの実績から、各美容学校様から信頼をいただいていることもあり、美容師として本物の技術を身につけたいという志の高い方が多く見受けられます。流行りや客層に左右されず、美容師としてオールマイティな技術・接客力を学び、将来的に長く活躍できる美容師になりたいと思っている方からの志望が特徴的と言えます。
あとは、MINXの「永久顧客」という理念への共感度の高さ。MINXでは、スタイリスト一人ひとりの技術を文化にしていくことで、お客様の生涯にわたり、「なくてはならない存在」になることを目標にしています。その理念に共感して応募いただく方も多いように感じます。
――では、サロン側が求める人材の特徴とは?
教育に力を入れていることを考えると、他人への奉仕の気持ちが持てる人であることが望ましいです。だから、自分のことしか考えられない人は難しいのかなと。そのうえで、長くプレイヤーとして活躍できる人だと良いですよね。
面接官として見抜くべきは「本質」。その人の人間性を汲み取ること
――採用担当者として、特に気をつけて見ているところを教えてください。
現代はSNSの発達が目まぐるしく、自分の興味のあるジャンル以外にもいろいろな情報が飛び込んでくる時代です。今後美容師として活躍していくためには、自分が興味のないジャンルの情報にも関心を持ち、反映していく力が必要だと思っています。見極めるためにも視野を広く持ち、興味や関心を持つことができる人なのか確認するように意識しています。
――では、試験を行う際に意識していることは?
応募者一人ひとりの「本質を見抜く」気持ちで接しています。
採用試験には、どの人もものすごい熱量を込めて挑んでいただいていると感じます。ただ、その気持ちだけで合否は決められません。そこで重要なのは、応募者様一人ひとりの素の部分を読み取ろうとする姿勢だと思っていて。ただ、履歴書や面接にある志望動機や自己PRは、誰もがベストな状態で通過できるように準備をしていただいていますが、その部分だけではどうしても全てを知ることはできません。
少しでもその人を知るために、面接で直接交わした言葉から真意を受け取る意識を持って臨んでいます。
次回は、履歴書の重要性について伺います。
取材・文/東 菜々(レ・キャトル)