研修は営業時間内に丸1カ月。スタッフ育成に時間をかける姿勢が魅力「ほねごり」久住沙良さん
日本の健康を支える治療業界の魅力を紹介する本企画。今回登場いただくのは、2013年に一接骨院として開業し、2014年には法人化、現在は関東に鍼灸接骨院を44院展開するまでに急成長を続けている「株式会社ほねごり」です。
前編ではアルバイトとして入社し、それ以降11年間「ほねごり」一筋にキャリアを積んできたHR部 部長の丸山洋生さんに、企業の成り立ちや理念、「ほねごり」の特徴を伺いました。
後編に登場いただくのは、現場スタッフである久住沙良さん。入社1カ月目でまさに研修真っ只中の久住さんに、入社のきっかけや研修の内容についてお話しをお聞きします。
お話を伺ったのは・・・
株式会社ほねごり
柔道整復師
久住沙良さん
高校時代に出会った柔道整復師に憧れたのをきっかけに、治療家の道へ。資格取得後、大手鍼灸接骨院に入社し、院長を務める。その後、スポーツトレーナーを経て、2024年9月に「ほねごり」に入社。現在は研修に参加しながら、日々治療技術を磨いている。
ケガを救ってくれた柔道整復師に憧れて、治療家の道へ
――久住さんが、柔道整復師になろうと思ったきっかけは?
私は高校生のときにハンドボールをやっていたのですが、ケガをして接骨院に通った経験がありました。そこで出会った柔道整復師の先生に憧れたのが、この道に入ったきっかけです。笑顔も素敵でしたし、コミュニケーションの取り方も、施術うまくて。その先生のような人になりたいと思うようになったんです。
――その後はどんなキャリアを積まれてきたのですか?
専門学校に通って柔道整復師の資格を取り、その後ある鍼灸接骨院に就職しました。その後、知り合いの方に誘われてパーソナルトレーナーとして働いていた時期もあったのですが、やはり患者様に治療をするほうが自分には合っていると思って、「ほねごり」に転職し、今に至ります。
――転職先として「ほねごり」を選ばれた理由は?
正直、当初は「ほねごり」の希望順位はあまり高くなく、いろいろとまわった会社のひとつでした。でも見学に伺った際にいろいろと惹かれる点があり、入社を決めたんです。
惹かれた点のひとつ目としては、研修制度がしっかりとしながらも、時間拘束が以前勤めていた会社よりも短い点です。以前勤めていた会社が大手の鍼灸接骨院で、朝早く、夜も遅いのが当たり前の労働環境でした。時間外の勉強会も多く、体力の限界を感じてしまっていて。「ほねごり」も大手なので同じような形になってしまうのではないかという不安がありました。
でも話しを聞くと「ほねごり」は入社後の1カ月間は本社に出社して、朝から夕方までを研修にあてているということ、営業時間後の勉強会はなく、その代わり勉強をしたい人は、休みの日に本社にきて、受講ができる仕組みだと聞いて、安心したんです。
――中途採用だとすぐ現場に配属されるイメージで、1カ月も研修にあてている企業はあまりありませんね。
そうなんです。見学時に案内してくれた採用担当の方が「この業界は部下の育成に時間を使わなさすぎる」という話しをしてくれたのですが、その言葉を体現するように研修期間もしっかり設けられていて、ここでなら成長できると感じました。
また見学にきたときにスタッフの方が、患者様に対してすごく楽しそうに治療をしているところを見たことも大きかったです。スタッフを大切にしていて、かつ患者様のためにいい治療ができる会社なんだと強く思ったんです。
「ほねごり」のルーツに触れた特別研修。この会社でがんばる決意を新たに
――今は研修の真っ最中だということですが、実際に研修を受けてみてどんなことを感じられましたか?
中途入社だったこともあって、少人数で研修を受けられていることが、とてもありがたいと感じました。人数が少ないので同期とも仲良くなれるし、先生が常についてくれてマンツーマンに近い形で教えてくれるので、技術の定着も早いと感じます。
また指導にあたってくれる先生も固定ではなくていろんな方が入ってくれるので、いろいろな先生と関わる機会も増えるんです。スタッフを仲間やチームの一員として大事にしている会社の姿勢を、研修を受けていても感じます。
――研修の内容については、以前勤めていた会社との違いはありましたか?
施術の方法自体は、「ほねごり」も前社もトリガーポイント治療という、痛みの引き金となる場所にアプローチしていく治療を行っているのですが、押す強さやポイントは異なるので、それを丁寧に教えてもらうことができたと思います。
また私たちは、次に入社する人との兼ね合いで、まだ座学の研修は受けていないのですが、座学を5日間じっくり学べるのもあまり他の会社の研修にはないことだと思うので、楽しみにしています。
――研修のなかで印象的だったことはありますか?
「ほねごり」の最初の治療院である小山院に連れていってもらったことです。治療院というよりは、2階建ての家を改装した感じの場所で、代表の阿部が2階に住んでいて、1階で施術をしていたそうなんです。この1店舗からスタートして、10年後に44店舗になったということで衝撃を受けましたし、これから10年後にはどうなっているんだろうと自分のワクワクが止まらくなりました。
原点となる場所を見れたからこそ、この会社でもっとがんばっていこうという気持ちを新たに持つことができたと思います。
現状維持は衰退。「ほねごり」でチャレンジを続けて、自分を変えたい
――入社して感じた会社の空気について教えてください。
先輩社員はもちろん、社長とすら、壁がほとんどないと感じます。入社して1週間目で社長とご飯を食べに行く機会があったのですが、そのときも「社長とその社員」という関係性ではなく、同じ仲間として見てくれていると感じました。話しかけにくいとか、社長だから聞けないことなどもなく、すごく身近な存在なんだと感じましたね。
先輩たちも優しくて面白い方ばかりなので、毎日楽しく過ごしています。
――今後の目標を教えてください。
とにかく、キャリアアップをしたいという思いを持っています。私は元々、かなり内気な性格だったんです。いろいろ経験して変わりつつあるのですが、そんな自分をもっと変えていきたいと思っています。
現状維持=衰退と思っているくらいで、同じことを続けていても成長はないと思うんです。「ほねごり」の未来に対して自分がワクワクしているからこそ、新しいことにどんどんチャレンジして、主任、副院長、院長とステップアップしていきたいと思っています。
取材に対して緊張している久住さんをほぐそうと、前編に登場してくださった丸山さんが、冗談のような言葉をかけていた姿が印象的でした。入社1カ月目と11年目とキャリアは大きく違うおふたりですが、そこに先輩、後輩といった壁はあまりなく、仲間だという意識が強いようです。スタッフの間に強い信頼感のある「ほねごり」の、今後が楽しみです。