特殊系スタイルで唯一無二の存在感を放つヘアサロン『TRICK STORE』

大阪の特殊系ヘアスタイルで、唯一無二の存在感を放つヘアサロン「TRICK STORE」。2006年のオープンから今年で11年、独自のデザイン性と高い技術で多くのお客様を満足させています。お店はアメリカ村の一角にある雑居ビルの2階。お店に入れば、どんなヘアスタイルにしようか心踊るカラフルなエクステやカラー剤たちが並びます。数あるヘアサロンの中から、どのようにしてお店の個性を築き上げてきたのか。同店の部長として、現役のスタイリストとしてはもちろん、スタッフの育成も担うHIROさんに話を伺いました。

HIROさん

お客様の要望に応えることで作り上げたオリジナリティ溢れるお店

――個性のあるお店として注目を集める「TRICK STORE」ですが、HIROさんはどういった経緯でこちらのお店で働くようになったのでしょうか?

「実は、気がついたらここのお店で働いていたという感じなんです(苦笑)。元々は京都にあるサロンで長く勤めていたんですが、とあるきっかけでオーナーであるTAKAに『TRICK STORE』がオープンする際のヘルプとして手伝ってほしいという声掛けがあって。そこから気付いたら、今に至るという感じで。以前に働いていたサロンはすごくスパルタな教育をするお店で、技術はもちろん礼儀や接客に関してもすごく厳しい指導を受けていたんです。『TRICK STORE』をオープンする時に、“スタッフ教育をしてほしい”ということで、スタイリスト兼教育係という形で働くようになったんです。今ではスタイリストとしての仕事はもちろん、教育カリキュラムの構築やビジネス展開についてなどの仕事を担当しています」

――「TRICK STORE」は奇抜なカラーなどのヘアカラーメニューがすごく充実していますよね。当時からお店は個性のあるスタイルに特化していたんでしょうか?

「今でこそ、海外メディアから取材を受けたり、ネットで“大阪 特殊カラー”で検索するとうちのお店の名前が一番に挙がります。でも、お店としては何かピンポイントにひとつのスタイルに特化しているつもりはないんですよ。僕自身も得意なスタイルはモード系やサスーン系と、今とは全く違うものでしたし(笑)。オープン当時、アメ村のカルチャーは雑誌『FRUITS』やビジュアル系が流行っている時代。お客様もそういった方が多く来店していただいていましたが、最初から特殊なカラーのメニューがあったわけではないんです。お客様からのオーダーにひとつずつ応えていったら、今のお店のスタイルへと変わっていって。オーナーも僕もいわゆる“雑食”スタイル。好きなこと、面白いものをどんどん取り込んでいくうちに今のスタイルが確立したんだと思っています。だから、特殊系サロンと言われることは多いですが、本人たちはそうは思ってもいないんですよね」

カラー剤

――最初からコンセプトやメニューが確立していたわけではないんですね。

「そうなんです。お客様から“こんな髪型にしたいんやけど”って相談を受けたら、一緒に相談しながらスタイルを作り上げていく。カラー剤も当時はそんなに技術が発展しているわけでもなかったので、お客様から“こんなカラーにしたい”という要望があれば、カラー剤を海外から取り寄せたり、配合を変えたりして。技術はもちろんのこと、材料もいちから考えて要望にあったスタイルに仕上げていく。そういうことの積み重ねですね」

――「TRICK STORE」のサイトに上がっているヘアスタイル、とくにカラーの鮮明さには驚かされます。

「カラーの施術に関しては、とにかく経験値が武器になると思っています。当たり前ですが、キレイな色を出すために何度も試行錯誤を重ねています。カラー剤が持つ力にも限界があるので、そこへ培った知識と技術を重ねて、他にはできないカラーを出せるようになりましたね。たまに、他店の美容師さんから“どうやったらあんな色が出せるんですか?”と問合せが来ることもありますし、“うちではこの色は施術できないなら『TRICK STORE』に”って紹介を受けることもあるんですよ(笑)。お客様から“いいカラー剤見つけた!”って自らお店に持ってきてくれることもありましたしね」

カラー剤

――それだけ、カラーの技術と経験がすごいということですよね。店内に置いているカラー剤なども一般的なヘアサロンでは見ることのない珍しいものも数多く取り揃えていますよね。

「カラー剤はつねに開拓をするように心がけていますね。海外製の新商品を取り寄せたり、新商品のアドバイザーを務めることもありました。今でこそ落ち着いてきましたが、10年程前はお客様の要望に対して市場が追いついていない状態だったんです。ネットの普及もあって、今はようやく距離感が縮んできたかなと感じています」

てんとう虫ヘアスタイル

固定概念を捨てることが他にはない個性を生み出す

――お店の雰囲気もすごく特徴的ですが、お客様の層もやはり個性的なファッションを好む方が多いんでしょうか?

「実はそうでもないんですよ。いわゆる普通のサラリーマンやOLさんも来店していただいています。普段は真面目なヘアスタイルにしないといけないけど、お店の雰囲気やアメ村のカルチャーが好きということで会話を楽しみにして来店していただく方も多いんです。最近ではレイヤーさん、いわゆるコスプレが好きなお客様がウィッグのカットで来店されるパターンも増えていますね」

――ウィッグのカットは普通の施術とはどう違うのでしょうか?

「2次元のものを立体に見せることや、キャラクターそれぞれの個性を活かすためのカットなど、人間の施術とは全く違いますね。これまではそういったカットはお客様自身がしていたことだったんですが、僕自身がアニメ好きということもあって、“ウィッグのカットをやってほしい”という要望から店のメニューにも入ることになって。それもお客様の要望で作り上げられたお店の個性のひとつだと思います」

――固定概念にとらわれることなく、挑戦し続けるとそういった新しい分野のメニューも増えていくんですね。

「他のサロンではやっていない、できないことをやっていかないといけないですからね。また、ショーを兼ねた音楽イベントも主催しているんです。スタッフもお客様も一緒になって楽しむことは、僕自身が楽しいのはもちろん、お店の知名度を広めるきっかけにもなりますしね。イベントを開催することでカルチャーの垣根を越えて、お客様にもスタッフにも楽しい場所を提供していけたらいいなと思っています」

――新しい挑戦がお店の個性を作り上げる。次なる展開にも目が離せないですね。

Salon Data

TRICK MONSTER a.k.a TRICK STORE

TRICK MONSTER a.k.a TRICK STORE

大阪府大阪市中央区西心斎橋1-16-7-2A
06-6254-2040
http://www.trick-monster.com/

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