少人数生ならではの丁寧な指導が『即戦力』を育てる! 高山美容専門学校
東京・市ヶ谷にある高山美容専門学校は、大正7年から多くの美容従事者を輩出してきた歴史ある美容学校。少人数制のきめ細かい指導に加え、1年次で美容の基礎を広く学び、2年次で希望の進路を選ぶというカリキュラムを持つ同校は「得意分野を見極めてからコース選択したい」という思いを抱く学生にとっても、非常に魅力的な環境です。
“高山”ってどんな学校?
――はじめに、高山美容専門学校について簡単にご説明をお願い致します。
本山「まずうちは“美容”専門学校なので、美容師・ネイリスト・エステティシャン・ヘアメイクアーティスト……すべての要素が含まれています。1年次はネイルからメイク、着付けまで美容に必要な基礎を広く学び、2年次で自分が希望する進路に合わせて授業を選択。最終的にはそれぞれの目標に向かい、美容師免許の取得をベースにヘアケアマイスター、ネイリスト、エステティシャンなど各々の団体がやっている資格を取得して卒業していくことになります。」
――他校にはない、高山美容専門学校ならではの特色はありますか?
平澤「2年次の選択がかなりフリーに選べることですね。例えば美容師になりたい人がジェルネイルのクラスをとってもいい。11コース中、4つを自由に組み合わせることができるんです。学校によっては課外授業で別料金だったり、ダブルスクールで通う人もいるので、選択授業でこれだけ学べるのは大きいと思いますね。」
――たしかにそれは嬉しいですね。ほかにもありますか?
平澤「シャンプーの試験で先生を洗います! シャンプーって正直見ているだけでは解らないんですよ。お湯の溜め具合だとかタッチだとか……。それだと試験にならないので、実際に施術を受けて点数をつけ、落ちたら再試! です(笑)」
――先生方はかなりの回数、頭を洗われることになりそうですね(笑)
ここまでしっかり教えてもらえるとサロンで即戦力として重宝されるのではないでしょうか。
少人数制のメリットとは?
――高山は1学年2クラスの少人数制をとっていらっしゃいますが、少人数のメリットってどんなところにあるのでしょうか?
平澤「クラスを持っている身としては、一人ひとりの表情まで把握できることですね。なにか言ったときの反応だとか、今落ち込んでるな、とか。教師として技術を教えるのは当たり前ですが、それ以外のフォローがしやすいというところですね。」
本山「技術面でいうと手に手を取って生徒と同じ目線で教えるか、教壇のように対面で教えるかでぜんぜん違うんですね。対面だとどうしても手元が反転してしまう。本来なら先生の真後ろ、肩あたりで見るくらいじゃないと正確な技術は伝わらないんです。対面で見て解ったようでいても、じつはまったく解ってないということが多いんですよ。」
本山「大人数やモニター授業だとひとりひとりチェックできないので、講師の真似はできてもそれが正しいかどうかはわからないんですね。ハサミやクシの持ち方はクセがつく前がすごく大切。自己流だと将来サロンでスピードアップを求められたときに汚くなって困るんです。正しい技術は、スピードアップしてもきれいですからね。」
――個々の生徒さんの才能を伸ばすために、先生が意識していることはありますか? 人見知りの生徒さんも多いと思いますが……。
本山「とにかくよく聞くこと。話すことです。これはうちの職員みんなそうだと思いますよ。話さなければ相手がどんな子かわからない。どんな子かわからなかったら教えようがないですから。たとえば『バイト何してるの?』とか『朝ごはんは何食べた?』とか、たわいのないことでもよく話をします。学生全員と話さないで卒業なんて、まずありえない。必ず全員と会話していますよ。」
平澤「それぞれの良さを引き出そうとしてくれる先生が多いですよね。先生が生徒の事を知りたいから、選択授業もすべての教科で自己紹介をさせるんです。学生のほうはもう4回目とかだったりするわけですね。すると、彼らも自主的に自己PRを考え出します。あのネタはもうしゃべった、とか。(笑) 接客業は人見知りじゃやっていけないから、自分を表現するいい訓練にもなると思います。」
“即戦力”を目指す高山の教育
――先生方はどんな方が多いのでしょう。
平澤「ユニークな先生が多いですね。(笑)あと“先輩っぽい先生”と“先生っぽい先生”両方いるのかなって思います。私は一番現場に近い立場で年齢的にも生徒との距離が近いので“先輩ふう”ですね。たとえば学生たちの朝練や放課後練習も、今は先生たちが教えてくれるけど、現場に入ったら自分から教えてくださいと聞きに行かない限り誰も教えてくれません。学生のうちに当たり前のように『お願いします』『ありがとうございました』が身についていれば、将来サロンに入ったときに楽かなと――。そういった現場での姿勢を教えていくことも、私たちの役目だと思っています。」
――学生とはいえプロ意識を持つこと、常に自分が現場に立つことを前提に練習することが大切なんですね。
平澤「学生を社会人として扱っていますので。“半社会人”ってよくいうんですけど。君たちは学生じゃないよ、半社会人なんだから行動をよく考えなさいって、常に言ってます。」
――最近他校でも『国家試験の授業が多いとサロンで必要なスキルが身につかない』というお話をよく聞きますが、そういった現場とのギャップを埋めるために対策はありますか?
平澤「そうですね、学校として国家試験合格は大前提。ですが美容の現場はめまぐるしく変化しますし、常に新しい情報を入れていかなくてはいけないので、どうしてもギャップが生まれがちです。そこでうちでは“peek-a-boo”の現役スタッフによる選択授業を設け、一流のカット、スタイリングとともに最新技術や現場の情報が学べるようにしています。またシャンプーやカラーといった実習は“相モデル”で、生徒同士で施術を受け合い実際に人の頭に慣れることを大切にしています。」
――専門学生のみならず、現役美容師たちまでもがお金を払って受講するような人気サロンの技術が、授業の中で学べるというのは大きな魅力ですね。
歴史ある学校ならではの家族エピソードも
――ユニークなところでは“卒業生割引制度※”なんていうものもありますが、実際に使っている方はいますか? また世代を超えた交流があれば教えてください。
※高山美容学校を卒業した生徒の親族が割引になる制度
平澤「この制度はもともと“子供や孫を入学させたい”とか“兄弟を入れたい”というケースが多いため作られたものなんです。それだけ身内に勧めたいという兄弟・親御さんたちが多かったんですね。」
本山「 エピソードといえば、昔、自分のクラスの卒業生が郡山で結婚式を挙げることになり披露宴でスピーチを任されたことがあったんです。それから時を経て彼の娘さんが高山に入学。さらに時を経てその子が結婚することになったときに同じように披露宴に招かれ、約30年の時間を超えて主賓としてスピーチさせて頂いた、ということがありました。」
本山「また、高山の卒業生である80代のおばあちゃんがお孫さんの入学式にいらっしゃったこともありました。孫にあたる男兄弟2人が高山生だったのですが、おばあちゃんは80を超えてなお現役美容師。上下皮で仕立てたスーツ姿で『私も高山の卒業生です』とおっしゃる様子に職員一同驚かされたものです。残念ながら現在は他界されてしまいましたが、亡くなる前日までお店に出ていて、当日も予約のお客様が知らずに来店されたというエピソードをお聞きしました。天寿を全うされた、素晴らしい美容人生ですね。」
――身内に勧めたくなるほど、皆さんこの学校にいた時間が本当に楽しく充実したものだったんですね。素敵なエピソードをどうもありがとうございました。
school Data
学校法人高山学園 高山美容専門学校
住所:東京都新宿区市谷本村町2-31
TEL:03-3268-1341
HP:http://www.takayama.ac.jp/