美容師アシスタントが「辞めたい」と考えるのはなぜ?辞める前にすべきことや円満退社のコツを解説

美容師の仕事はアシスタントからスタートするため、スタイリストの見習いとしての、いわば半人前の状態です。一人前のスタイリストに向けて覚えることややるべき仕事が非常に多く、技術習得のための練習もしなければなりません。

その結果、「仕事を辞めたい」と感じる人もいます。そこで、美容師アシスタントが辞めたいと思ってしまう理由や、辞めたくなったときにどうすればいいかを見ていきましょう。あわせて、実際に辞めるときの円満退社のコツや次の仕事探しについても解説します。

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「美容師のアシスタントを辞めたい」と思う理由6つ

美容師はアシスタントとして下積みを重ねてからスタイリストデビューし、お客様の施術を担当できるようになります。しかし、アシスタント期間中に「辞めたい」と感じる人が多いのも事実。

そこで、美容師アシスタントが仕事を辞めたくなってしまう理由としてよく挙げられるものを、以下で6つ見ていきましょう。

1. 激務できつい

アシスタントがこなす業務はとても多く、非常にハードな体力勝負の仕事です。受付~席への案内・シャンプー・スタイリストの施術の手伝い・施術後の片付けと次の予約のためのセッティング・電話応対・店内の清掃など、朝から晩までせわしく動き回ります。

通常勤務をこなすことに加え、勤務時間外にはカットなどの練習をして技術を磨かなければなりません。その結果、激務へのしんどさを抱える人が多いです。

2. 拘束時間が長い

前項とも関連する内容として、通常の勤務時間とは別に技術練習の時間が必要なため、拘束される時間が非常に長いことも挙げられます。朝から晩まで予約が埋まっている美容室の場合、休憩も思うように取れないこともあるでしょう。

さらに、休日でも講習・研修などに出なければならない職場もあり、プライベートな時間が少なくなりがちです。

3. 手荒れや腰痛などに悩まされる

美容師という職業は、手荒れや腰痛がつきもの。シャンプーなどが原因で手が荒れたり、シャンプー時の不安定な体勢や立ちっぱなしの仕事で腰に負担がかかって痛みが出たりするのは日常茶飯事です。

皮膚科や整体に通う美容師も多く、肉体的な負担が大きいため、つらく感じてしまいます。

4. 給料が安い

ここまでの内容からもわかるように、アシスタントの仕事はとてもハードです。しかし、大変なわりに満足できるほどの給料をもらえないケースも多いという現実があります。

アシスタントの年収は200万円前後であることが一般的で、ハードさに見合う収入がないことに不満を感じてしまう人も少なくありません。

5. 上下関係など人間関係に悩む

美容室は昔から縦社会の傾向があるため、その名残で上下関係がはっきりしており、店長や教育係などが厳しい店も見られます。上下の関係だけでなく同期間でも、性格や仕事への姿勢などが合わないことが出てきて関係がうまくいかず、つらくなって辞めたいと感じる人も。

また、自分の目指す方向と勤務先の方向性が合わず、人間関係に問題が発生するというパターンもあるようです。

6. なかなかデビューできない

美容師のアシスタントの期間は、平均して約2~3年といわれます。

しかし、勤務先の方針や自分のスキルによっては、なかなかスタイリストに昇格できないケースがあるのも事実。アシスタント期間の終わりがいつになるのかが明確に見えないと、「自分は美容師に向いていないのでは」とマイナスに考えるようになる人もいます。

こうして、いくら下積みを頑張っても一人前になれないことに不安や焦りを覚え、辞めたくなる人も多いようです。

美容師のアシスタントを辞める前に

美容師のアシスタントを「辞めたい」と思ったら、すぐに退職の意思を伝えることは当然できます。しかし、辞める前に考えたいこと・できることもあるかもしれません。

そこで、体調を崩して一刻も早く辞めなければならないなどの場合を除き、ちょっと立ち止まってみてはいかがでしょうか。

スタイリストになれるまで続けられないか検討する

今の職場を辞めたとして、仮に次の仕事でも美容師をする場合、またアシスタントからスタートする必要があります。すると、今と同じような大変さを、新しい職場という環境でまた一から味わわなければなりません。

せめてカットだけは上手にできるようになる、もしくはスタイリストとしてデビューするまでは頑張れないか、今一度考え直してみましょう。

オーナーや上司などに相談する

待遇や労働環境など、辞めたいと悩む事情によっては、店のオーナーや上司といった相手に相談して解決できる場合もあるでしょう。アシスタント時代に自分と同じような悩みを抱えていた先輩なども、もしかすると周りにいるかもしれません。

相談してみて相手からアドバイスをもらったり改善してもらったりすることができれば、辞めずに続けられる可能性もあります。

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どうしても辞める場合はどうすればいい?円満退職のポイント

上記のような対応をしても、状況が改善されない・辞めたい意思が変わらない場合は、退職することになるでしょう。では、後腐れのないようになるべく円満に職場を辞めるには、一体どうすればいいのでしょうか。

早めに退職の意思を伝える

仕事を辞めるときは、法的には2週間前、一般的には1ヶ月前には申し出るとされています。しかし、美容室側はアシスタントが辞めてしまうと人手不足になり、業務の引き継ぎや新しいスタッフの募集などが必要です。

そのため、円満に辞めたいなら、余裕を持って半年~1年ほど前に退職の意向を伝えたほうがよいでしょう。

前向きな退職理由にする

前で見てきたように、美容師アシスタントが辞めたいと感じる理由はネガティブなものが多く、率直に伝えるとマイナスに受け取られやすいです。特に美容業界は狭い世界のため、マイナスイメージを持たれると、あとあとの転職に響く可能性もあります。

そこで、円満に退職したい場合は、悪い印象を残さないようにすることが大切。退職理由は正直に話さず、将来のビジョンやキャリアアップなど、ポジティブな内容を伝えましょう。

他店の情報収集や次の仕事の考慮も大切

今の職場が自分にとっては不満やつらさを感じる環境でも、仮に他店に移ったらもっときつくて大変という可能性もあります。

そこで、専門学校の仲間などから職場の話を聞いたり、インターネットで情報を集めたりして、現在の自分の環境がどうなのかを客観的に判断することも重要です。本当にブラックで耐えがたい環境であれば、スパッと辞めましょう。

また、辞めた後にどうするかも考える必要があります。美容師として転職するのか、美容師以外の美容業界に挑戦するのか、まったく違う分野に移るのかなど、じっくり検討してください。

美容師アシスタントを辞めた後はどんな道がある?

勤務先を辞めた後に美容師アシスタントが進む道としては、どんな職場があるのでしょうか。せっかく大変な思いをして美容師アシスタントとして働いてきたということをふまえ、美容関連の転職先の例を挙げます。

美容師として別の美容室やカット・カラー専門店などに移る

まずは、美容師という職自体は続ける方向で、他のヘアサロンなどに転職するパターンです。美容師の仕事は好きで、ただ職場の環境が合わなかったという場合などは、転職により美容師としてのキャリアを切り拓いていくことも十分可能です。

なお、仕事探しの際は募集要項をよく確認し、前職で不満だった点が解消されるような職場を見つけましょう。

アイティスト(アイデザイナー)になる

まつエク施術を行う「アイティスト」になる方法もよいでしょう。ヘアカットやヘアカラーなどとは違った角度から、お客様の美容をお手伝いできる仕事です。

アシスタント時代と仕事内容は変わりますが、まつ毛の施術には美容師免許が必要なため、免許を活かして働けます。

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アイリストは資格なしでもなれる?未経験からアイリストになるには?おすすめの資格も紹介

ネイリストになる

ネイルに興味があるなら、ネイルサロンなどに転職してネイリストになる道もあります。デザインのセンスが求められる仕事ですが、細かい作業が好き・得意という人にはおすすめです。

なお、ネイリストには美容師免許のような必須の資格はありません。しかし、勉強して民間資格を取得すると、正しい知識や技術が身につくため自信を持って施術できるでしょう。

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ネイリストになるには?資格の種類や資格をとる4つの方法、ネイリストの働き方や将来性も紹介!

ヘアメイクアーティストやメイクアップアーティストになる

ヘアメイクアーティストやメイクアップアーティストとして、ブライダルサロンや撮影現場などで働くのもよいのではないでしょうか。

お客様の特別な日を自分の施術で華やかに演出できたり、メディアなどに出演する人を美しく変身させられたりする仕事です。通常の美容室勤務以上にやりがいを感じられる人もいることでしょう。

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ヘアメイクアーティストとは?メイクアップアーティストとの違いや仕事内容などを紹介

転職先の探し方

つづいて、美容師アシスタントが次の仕事を探すための方法として2つのパターンを紹介します。

1. 転職エージェントを利用する

転職エージェントとは、人材紹介会社のことです。転職エージェントを利用した仕事探しでは、キャリアアドバイザーが求職者のスキルや適性などを見ながら、助言や求人紹介などのマンツーマンのサポートをしてくれます。

面接への対策や応募先企業との日程調整なども行ってくれるので、安心して任せられるでしょう。

2. 求人サイト(転職サイト)で探す

多数の求人情報が集まっている求人サイトを利用する方法もあります。検索条件を自分の状況に合わせて設定できる・手軽に利用できる・自分のペースで探せるといった点がメリットです。

なかでも「リジョブ」は美容業界に特化しており、美容師アシスタントの仕事探しにもおすすめの求人サイトです。

求人への応募から採用までの流れ

上記のような方法で就職したい希望の企業が見つかったら、次は応募です。応募してから採用が決まるまで、どのような流れになるのかを解説していきます。

1. 必要事項を添えて応募する

まずは応募から。前述した転職エージェントや求人サイトを通じて、応募先に指示された通りの必要事項を添えて応募します。

2. 連絡が来たらやるべきことを確認

応募ののち、企業からメッセージや電話で連絡が来るので、次はどうすればいいのか指示に従いましょう。

履歴書・職務経歴書を作成して提出

指定に従って履歴書や職務経歴書といった応募書類を用意し、提出します。応募書類を書くときには、以下のようなポイントを押さえて書きましょう。

・年を書く際に西暦か和暦かを統一する
・誤字脱字に注意し、間違えた場合は修正ペンを使わず新しく書き直す
・学校名・社名・資格名などに略称は使わず正式名称で書く など

また、履歴書では志望動機や自己PRが重視されやすいので、自分の強み・得意なこと・入社への意欲などをしっかり書いてアピールすることが重要です。

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面接に挑む

応募書類の提出とあわせて、面接が行われるケースも多いです。採用面接ではよく聞かれる質問などがあるので、業界や職種に合わせて対策しておきましょう。応募先の企業や求める人材についてよくリサーチしておくこともポイントです。

さらに、面接に臨むときは、その職場に就職したいという熱意を見せることが大切です。細部まで見られていることを意識し、あいさつ・姿勢・話し方などにも気を配りましょう。

服装・髪型・化粧といった身だしなみも印象を左右するので、以下のような点を押さえ、きちんと身なりを整えて参加してください。

・服装の基本はスーツ
・服装自由や私服指定の場合はオフィスカジュアルで清潔感を意識
・長い髪はまとめる
・メイクはナチュラルに
・店のイメージに合った身だしなみにするのもよい
・派手すぎる格好は避ける など

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実技試験や適性テストがある場合も

応募先によっては、実践的な試験や適性テストが行われることもあります。実技試験では、服装がタイトすぎると動きにくい可能性があるため、伸縮性や余裕のある服を着て行くのがおすすめです。

実技はもちろん、適性テストや筆記試験が課された場合も、落ち着いて臨みましょう。

3. 合否結果を待つ

おおむねここまでのような選考過程が終了したら、あとは採用か不採用かの結果を待つのみです。応募者多数の場合などは選考に時間を要することもあるので、どのくらいで合否がわかるのかという目安を聞いておくとよいでしょう。

内定後は労働条件の確認を

晴れて採用が決まった場合、雇用形態・勤務時間・勤務場所・給与・休日などの労働条件を改めてきちんと確認することが大事です。内定を承諾する前にきちんとすり合わせを行っておかないと、入社後に相違が起こり、また「辞めたい」となってしまう可能性があります。

美容師アシスタントを辞めたいなら転職も視野に入れよう

美容師アシスタントの仕事は大変なことが多く、肉体面・精神面・時間面・給与面・対人関係などの理由から「辞めたい」と思ってしまう人が多いのは事実です。

せっかく苦労して美容師免許を取り、就職した職場なので、考え直したり相談したりして続けられるようなら頑張ってみるのもいいでしょう。しかし、続けるのが難しいときは思い切って辞め、別の仕事を探しましょう。

同じ美容業界での新しい仕事探しには、リジョブの利用がおすすめです。全国各地の豊富な求人のなかから、自分の希望する条件を細かく設定して理想の職場を探せます。

美容師以外にも「未経験歓迎」「無資格OK」などの美容業界の仕事が豊富にそろっているので、ぜひ活用してみてください。

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