くせ毛を思い通りにアレンジ！『jiji』
数え切れないほどのサロンが集まる、原宿・表参道で、海外からのお客様が多く、外国人特有のくせ毛にも対応。そのためくせ毛に強いサロンとして人気を集めているのが『jiji』です。西海岸風のイメージでまとめられたインテリアやフレンドリーな雰囲気の中で“新しい自分を発見できる”と、20代から40代の女性はもちろん、男性からも高い支持を集めています。
外国人が持っている雰囲気を自分たちなりに
――お店のコンセプトからお伺いできますか？
中村「このお店は二人ではじめたんです。普通なら、どんな風にやっていこうか、事前に話し合いますよね？ でも、僕らはそれほど話しませんでした（笑）。もともと同じサロンで働いていて、一時期、別れて働くことになるのですが、その間も話はしていたんです。それで改めて話をしなくても、お互いにやりたいことはわかっていたんですよね。」
三澤「美容師の好みって、分かれると思うですけど、僕らは一緒だったんです。髪型とか、アメリカの西海岸や外国人が持っている雰囲気が好きだよね、とか。だから『外国人』ということをキーワードにして展開していこうというところから店づくりがはじまった感じですね。」
中村「それともう一つは『くせ毛』。外国人って、くせ毛が多いんですよね。だから『外国人とくせ毛』というのがベースになっています。」
くせ毛を生かすデザインを作っていく
――くせ毛がコンセプトというのは珍しいのでは？
中村「もともとウチは外国人のお客様が多いんです。彼らをずっとカットしていると、どうしてもくせ毛のことを考えざるを得なくなるんですよ。“どうしたら収まりがいいか”とか、“くせ毛を生かすスタイルは？”とかね。それをずっと研究してきたんです。」
三澤「その外国人のお客様に行っているくせ毛を生かすカットを、日本人にもできないかというふうに、そのうち考えるようになりました。」
中村「それで“外国人のようなくせ毛っぽいスタイリングができます”とか、“直毛の方でも外国人のようなパーマをかけることができます”ということをコンセプトの一つとして入れるようにしたんです。」
――以前から外国人のお客様が多かったんですね？
中村「多かったんですが、コンセプトを打ち出してから、さらに増えたという感じもあります。とはいえ、割合でいえば外国の方が10%、日本の方が90%くらいです。お客様の年齢層は20代から40代が中心ですね。高校生はそれほどいらっしゃいませんが、大学生はいます。男性が多いのも特徴かもしれません。男女比率は50%50%くらいですから。やはりお店のコンセプトを理解してきてくださる方が多いように思います。外国人の雰囲気への憧れをお持ちの方ですね。」
外国人が持っている雰囲気を自分たちなりに
――くせ毛で悩んでいらっしゃる方も多かったりしますか？
三澤「そうですね。梅雨時など、くせ毛のためにどうしてもスタイリングが決まらない、とか。外国人風にしたいんだけど、今までのサロンだとまったくまとまらなくなってしまって困っている、とかですね。」
中村「くせ毛って、切り方一つでボサボサになってしまうんです。でも、僕らはくせ毛ありきでデザインするし、スタイリング剤なども選ぶ。そういうことに気を使うだけで、くせ毛のまとまり方はかなり変わってくるんです。」
三澤「だから僕らの提案をお客様がとても喜んでくれるんですよ。“会社に行ったら、外人ぽいねって言われましたよ”と言ってくださることもあります。僕らのデザインには、くせを生かしてナチュラルに仕上げていくものもありますね。」
中村「ウチに来たら、お客様が初めて経験するスタイリングに仕上がることもあります。他のサロンとは、そういった部分で差別化を図っているんですよ。僕らはずっとくせ毛に向き合ってきたので、お客様が“あっ、こんなやり方があったのか”と思ってくださるような方法を心がけています。そして“くせ毛、好きだな”と思っていただけるようにしていますね。」
美容サロンの激戦区だからこそ、コンセプトを明確にしなければなりません。“外国人”と“くせ毛”というキーワードを、見事にコンセプトに結びつけている『jiji』。後編では、そんな『jiji』の働き方についてお伺いします。
Profile
中村典嵩さん、三澤命さん
共同代表で店長の中村典嵩さん（左）と共同代表の三澤命さん
長年のパートナーシップで息もピッタリの中村さんと三澤さん
Salon Data
jiji by WORTH WHILE
東京都渋谷区神宮前4-28-4 ARES GARDEN OMOTESANDO 3F
03-6679-9674
http://jiji-byworthwhile.jp/
